ぐんぺい 花のカーニバル【ゲームレビュー】

みみずが主人公のユニークなパズルゲーム『ぐんぺい 花のカーニバル』。ちょっと変わったゲームタイトルの由来は、ゲームボーイの産みの親として知られる伝説のゲームクリエイター「横井軍平」氏から。そんなすごい人が考えたパズルゲームの最新作が、面白くないわけがない!

名作と呼ばれたパズルゲームが10年ぶりに復活!

『ぐんぺい 花のカーニバル』は、縦10列・横5列のフィールドで「/」「\」「∧」「∨」と「空白」の5種類のパネルを上下に入れ替え、左右の壁をラインでつなげていくパズルゲーム。

懐かしの携帯ゲーム機「ワンダースワン」で屈指の名作といわれた『GUNPEY(グンペイ)』が、土の中で生活しているあの生き物を主人公に、まさかの復活だ!

「土の中」をイメージした茶色い盤面のゲーム画面。バラバラに配置されたパネルを移動させて、左右がつながるようにラインを作っていくシンプルなルールになっている。入れ替えるパネルは隣り合っていなくてもOK

ラインをつなげると、そのパネルが消えてスコアを獲得できる。パネルが消える前にほかのパネルをいっしょにくっつけると、「あとづけ」ボーナスが発生してスコアアップが狙える

制限時間内なら何度動かしてもOKだが、左右の移動はできないため、やってみると思ったよりも難しい

『GUNPEY』はワンダースワンを代表する大人気パズルゲーム

1999年に登場したバンダイの携帯ゲーム機『ワンダースワン』で、爆発的な人気を誇ったアクションパズルゲームが、本作の前身にあたる『GUNPEY』だ。

ゲームボーイの産みの親といわれる伝説のゲームクリエイター・横井軍平(よこいぐんぺい)氏がゲームタイトルの由来になったことでも知られている。

Play Stationやアーケード版にとどまらず、NTTドコモの携帯電話の一部にもあらかじめ内蔵されるなど、当時の人気はかなりのものだった。

メインキャラクターはなんと……みみず!?

かわいらしいビジュアルなので意外と違和感はないのだが、プレイヤーが使えるキャラクターはすべて「みみず」という衝撃の展開だ。

それぞれのキャラクター(みみず)には、「得意技」や「個性」と呼ばれる、スマホゲームではおなじみの「スキル」がある。

このため、どのキャラクターを選ぶかによってパズルの解きやすさが変わってくる。

それぞれのみみずに細かな設定が用意されているのが面白い。ゲームのアイコンにもなっている「みみたろう」は、世界一……ではなく、地中一のお気楽キャラだ

みみずの種類によって星1~5までのレア度があるが、ガチャ形式ではなく好きなみみずを自由に購入できる。レアなみみずほど強力なスキルがあるかと思ったが、バランスを壊しそうなほどの差はなかったので、星1でも問題なし

同じみみずでプレイし続けるとレベルアップ! レベルが上がると、スキルの発動に必要なパネルの数が少なくなるなどのボーナスがある

ショップに売っているみみずは、課金通貨でしか買えないものもあるが、ゲームを進めていけばある程度手に入る。無課金プレイでも、問題なくレアみみずをゲットできるだろう。

魔法を解いて花のカーニバルを開催しよう!

カジュアルなパズルゲームといった印象の本作だが、しっかりとした世界観やストーリーも用意されている。

愉快な動物たちが平和に暮らしている「フラワーアイランド」で、4年に1度だけ開催される一大イベント『花のカーニバル』。

プレイヤーの目的は、みみずたちといっしょに王国の中を花でいっぱいにして、このイベントを成功させることだ。

待ちに待った花のカーニバルの準備に大忙しのみみずさんたち。いつもどおり、たくさんのお花で王国の飾りつけをしていると……

イタズラ好きの魔女がやってきて、お花をすべて枯らせてしまった! カーニバル開催までに、何とかして魔女に魔法を解いてもらおう!

遊べるステージは100種類+α

魔女のところに行って呪いを解いてもらうには、たくさんのパズルを解いて、先のステージに進んでいかなければならない。

現時点で確認できるステージは100種類と少なめだが、今後のアップデートでどんどん増えていくのではないだろうか。

指定された色のパネルを一定数だけ消すものや、より多くのスコアを稼ぐものなど、ステージによってクリア条件はいろいろある。しかし、どのステージでも素早くパネルを消すのが鉄則だ

ボスバトルが発生するステージは、専用のボスミッションを達成するとクリアになる。最初に戦うことになる「ヨワモグラ」は、ランダムなパネルを出現させてくる強敵だ

クリアタイムが早いほどスコアにボーナスが加算されるので、たくさんのパネルをまとめて消すなどして、コンボボーナスを狙っていこう。

組み立てに時間は掛かるが、まとめて消したほうがスコアは伸びやすい。クリア条件がスコアの達成になっている場合は、お手軽に消すのを我慢してコンボを狙うことも重要だ

時間経過で追加されるパネルの使いどころが勝負のカギ

新しいパネルは、時間経過とともに下から全体を押し上げるように出現する。

パネルが増えるとさらなるコンボが狙えるが、パネルがいちばん上のマスから押し出されるとゲームオーバーになってしまう。

コンボを狙えば狙うほど、ゲームオーバーのリスクも高くなっていく。どのタイミングでパネルを消し始めるのかも、本作を攻略するうえで重要になってくる

また画面下のボタンを押せば、時間経過を待たずに強制的にパネルを出現させることもできるので、素早くコンボを狙いたいときはこれを活用してみよう。

工夫次第でつなげ方は無限大!

本作の面白いところは、パネルのつなげ方のバリエーションがとにかく多いこと。

単純に左右を1本の線でつなげるだけでなく、工夫次第でいろいろな形でパネルを消していくことができる。

例えば、S字を描くような感じで縦につなげることもできる。左右が壁にしっかりつながっていれば、その道のりはどんな形でもOK! 

パネルをきれいに消していくためには、プレイヤーの柔軟な発想力が問われる場面がとても多く、センスとやり込みが重要なゲームになっている。

筆者は『GUNPEY』シリーズは初プレイだったが、その中毒性はじゅうぶんに感じられた!

主人公がみみずと聞いてほとんどの人がびっくりしたと思われるが、それ以上にこのゲームの面白さにびっくりすること間違いなしだ!

  • 使用した端末機種:iPhone 5s
  • OSのバージョン:iOS 10.2
  • プレイ時間:約2時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.03
  • 課金総額:0円

(C) BNEI / BANDAI