日本市場のリサーチが生み出した『セブンナイツ』の成功
2016年2月に日本でリリースされ、豪華な声優陣や個性豊かなキャラクターが繰り広げる爽快なバトルを楽しめる『セブンナイツ』。
2014年4月に韓国でリリースされて以来、韓国ゲーム市場でトップクラスのシェアをキープし続けている『セブンナイツ』を日本で展開するにあたって、大きく変更をほどこした6つのポイントを紹介した。
- UIのユーザビリティの向上
- 人気声優の起用
- キャラクターの衣装を日本人受けするデザインに変更
- 日本で人気の高い『BLAZBLUE』『GUILTY GEAR』とのコラボ
- ストーリーのフルボイス化
- 成長システムの再構築
日本市場での展開について語るNetmarble VP of MarketingのDuke Donghyun Kim氏
「ガチャを回す」という行為を楽しむ日本市場
UI変更にあたって、日本で成功しているゲームをリサーチした結果、日本のゲームはすっきりとしたデザインが多いことに注目。
グローバル版ではアクセス性を重視して大量に表示されていたボタンを減らす修正を行ったという。
また、UIをすっきりとさせている一方で、メイン画面に「ガチャ」のボタンを追加している。韓国やアメリカのユーザーはガチャの結果にしか興味を持たないのに対し、日本のユーザーはガチャを回すという行為そのものを楽しむためだという。
人気のあるアニメやゲームを徹底リサーチ
セブンナイツの魅力の1つとして、主人公エバンを演じる浪川大輔さんや、メインヒロインのカリンを演じる佐藤利奈さんをはじめとする豪華声優陣の起用があるだろう。
グローバル版では英語音声であったが、日本のゲームにおけるキャラクターボイスの重要性に注目し、すべてのキャラクターの声を日本向けに変更している。
さらに、日本のゲームはストーリーを重視する傾向が強いことから、ストーリーもフルボイス化している。
もし、日本におけるセブンナイツが、グローバル版としてリリースされていたら、日本ではここまでの大ヒットにつながらなかったのではないだろうか。
Kim氏が「入念なローカライズとカルチャライズが海外市場参入の秘訣」と語るように、日本ユーザーの好みを知り尽くすことが、成功とユーザーの支持につながっているのだろう。
オートプレイ機能は必須といえる韓国のゲーム市場
話題は韓国市場の現状と参入についてに。
はじめに、Kim氏はカカオトークのゲームプラットフォーム「カカオゲーム」について触れた。
Kim氏によればカカオトークはバイラルマーケティングの手段の1つに過ぎず、現在は、長期的な収益を狙うならカカオトーク以外での展開を考えたほうがいいという考えを示した。
また、韓国市場の傾向として、RPGやアクションRPGの人気が高く、ストアランキングの上位を占めていることにも言及。
また、韓国のユーザーはゲーム中で起こっている出来事をじっくり見たいため、ゲームシステムとしてオートプレイの要素が必須なのだという。
日本でもこれから韓国への進出を狙うタイトルも増えていくと思われるが、これらの韓国ゲーム文化を上手に取り入れないと苦戦を強いられることだろう。
年内には新たなディズニーのタイトルをリリース予定
講演では、今後の展望として、年内に新しいディズニーに関するタイトルを発表する予定だという発表もあった。世界各地の市場で躍進を続けるNetmarbleの動きに今後も注目していきたい。
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