LINEトークだけでなく無料通話まで!主要SNSが使い放題
「LINEモバイル」は今年の3月に発表され、格安SIMながらLINEの年齢認証ができることで注目を集めた、LINEによる格安SIMサービス。
今夏を目途にサービスインされることが予告されていたが、本日9月5日に記者発表会が開催された運びだ。
最初に、LINE取締役CMSO(Chief Strategy & Marketing Officer)の舛田淳氏が登壇。
スマートフォンは今や生活の中で、なくてはならない必要不可欠な存在。LINEは、人と人、人とサービス、人とコンテンツの距離を今以上に近づけることをミッションに掲げ、LINEを入口として1日のすべてを支援していく構想を推し進めていると話す。
舛田氏によると、日本におけるスマートフォンの普及率は、56.9%。
約4割の人がスマートフォンを使っていないのが現状で、先進国の中では低い水準だ。
月額平均利用料金(端末代金を除く)を見ると、スマートフォン(MNO事業者を利用)が8,146円なのに対し、フィーチャーフォンでは3,266円と半額以下。
MVNOにいたっては、音声通話対応だとしても、2,072円と約4分の1の価格で利用されている。
さらに、ユーザーは価格以外の面でも不満を抱えていると続ける。
2015年の日本国内における、すべてのアプリの月間アクティブユーザーランキングでは、iOS/Androidともに、上位5位以内に、LINE、Facebook、Twitterがランクインしている。
スマホが普及し、年々メッセンジャーツールやSNSが利用者数・利用時間を増やし、スマホのもっとも中心的な機能になっているということだ。
さらに、ゲームや動画などのリッチコンテンツの利用が急速に増えており、SNSでも動画のやり取りをする機会が増えてきている。
この結果、トラフィックは年々増加の一途をたどっており、来年、再来年、10年後も下がることはないというのが舛田氏の予想だ。
ゲームや動画などリッチなコンテンツを利用するユーザーは通信量制限に悩み、ライトなユーザーには料金が高いだけの過剰なサービスであると指摘。
これらのユーザーの要求とマッチしたサービスを提供するために、LINEはMVNO事業に参入。それこそが今回発表された「LINEモバイル」だ。
LINEモバイルのサービス詳細
ここで、LINEモバイル代表取締役社長 嘉戸彩乃氏が登壇。
LINEモバイルの具体的なサービス・プランの内容に関するプレゼンテーションを行った。
嘉戸氏は、ユーザーの利用シーンは多様化しており、そのニーズに寄り添ったサービスはまだまだこれからなのではないかと考えている。
今回のサービスインにあたり、LINEモバイル1.0と称し2つのプランを用意。「ユーザーの利用シーン×FREE」によってニーズに応えたサービスを作っていくとのこと。
1つめのプランは、「LINEフリー」プラン。LINEによるコミュニケーションを目的としたユーザーに向けたプランだ。
こちらは、月額500円でLINEの音声通話、トーク、画像・動画の送受信、タイムラインの投稿で消費するデータ通信量が0で、常に高速通信で利用できる。
LINEモバイルでは、このことをカウントフリーと呼称している。
LINE以外のデータ通信量は毎月1GBまで、SMS付きプランが620円、音声通話付きプランが1,200円となっている。
LINEフリープラン詳細
- データ通信のみ:1GB/月500円
- データ通信+SMS:1GB/月620円
- データ通信+音声通信:1GB/月1,200円
LINEの音声通話、トーク、画像・動画の送受信、タイムラインの投稿が使い放題。
もう1つのプランは、「コミュニケーションフリー」プラン。
LINEフリープランに加え、TwitterとFacebookの通信量がカウントフリー。
データ通信のみのプランはなく、SMS付きか音声通話付きプランのみ、データ通信量は3GB~10GBまでを用意している。
コミュニケーションフリープラン詳細
- データ通信+SMS
3GB/月額1,110円
5GB/月額1,640円
7GB/月額2,300円
10GB/月2,640円 - データ通信+音声通話
3GB/月額1,690円
5GB/月額2,220円
7GB/月額2,880円
10GB/月額3,220円
LINEの音声通話、トーク、画像・動画の送受信、タイムラインの投稿、Facebook・Twitterの閲覧・投稿が使い放題。
通信網を借り受けるMNOは、格安SIMで主流のNTTドコモとなっている。
LINEならではのサービスも
- 年齢認証・ID検索可能(18歳以上・全プランで実施)
- データ通信でもLINEアカウントを簡単に新規登録可能(Facebook・SMS認証を必要としない)
- LINEペイでの支払いが可能、LINEポイントとの連携(1%還元)
- データ量プレゼント可能
- フィルタリングサービス無償提供
カスタマーサポートについては、LINEの公式アカウントを利用したものを展開。
新規申し込みや、データ残量の確認、他のユーザーへのデータ量プレゼントなどが、普段使っているLINEを通して行うことが可能だ。
通信量を使い切った際の追加購入、余ったデータ量繰り越し、留守番電話・割込通話サービスなどのオプションも用意。
初月は月額基本料が無料で利用することができる。
端末とのセット販売も実施
本サービスは、SIM単体での契約だけでなく、端末とのセット販売も提供される。
取り扱う端末は、1万円代のエントリーモデルから、約5万円のミドルレンジモデルなど、ASUS製の7インチタブレットも用意している。
今後はさまざまなサービスがカウントフリーに?
LINEモバイルがLINEやFacebook、Twitterのカウントフリーを実現できるのは、MVNE(MVNOに対する支援サービスを行う事業者・団体)であるNTT Communicationsや、各SNSなどのCP(Contents Provider:コンテンツ提供者)との密接な連携にあるという。
これにより、カウントフリーの対象サービスを機械的・自動的に識別し、正確にデータ使用量のフリー化を実現しているとのこと。
今後、SNS以外のカウントフリーも検討しており、LINE MUSICについては決定している。
LINEモバイルは、本日14時から2万件限定で先行販売を開始しており、本販売は10月1日を予定している。
申し込みは、LINEモバイルWEBサイトから行い、申し込みから最短で翌日にSIMが届くとのこと。
SIMカードは、標準SIM・nano-SIM・micro-SIMすべてを用意しており、切り替えも可能。
プランの切り替えは、データ通信のみからSMS・音声通話付きへの変更はできず、同プラン内でのデータ量の変更は可能とのことだ。
気になる速度制限は?
データ通信量が多いスマホゲーマーとして気になるのは、直近3日間のデータ通信量により速度制限がなされるか。また、節約したい際に、低速モードへ切り替えることができるかだろう。
担当者に聞いてみたところ、
- 3日間制限は特に設けていないが、他の利用者に影響がでるほどの非常識な利用をしているユーザーへは制限を行う
- 低速モードへの切り替えは用意していない
との回答が得られた。
普通にゲームをプレイする程度では、速度制限はされない可能性が高いが、低速モードへの切り替えがないので、データ残量には気を付けて利用したいところだ。
(C) LINE MOBILE