静謐とした夜の街を少女は彷徨う
『UNREAL LIFE』は、ドット絵で描かれた夜の街の静謐さと美しさが、プレイヤーの心をくすぐるアドベンチャーゲーム。
道路で倒れていたところを、無線型信号機「195」に起こされた少女「ハル」は、自らが記憶を失ってしまっていることに気づく。
彼女は、「195」と共に、自分の身に起こった出来事を知るために、夜の街をさまよう。
本作の大きな特徴は、ハルが持つ触れたものの記憶を見られる能力。これを駆使することで、そこで過去に何があったのかを断片的に知ることができる。
左は電柱の過去の記憶。どうやら、電柱の足元で倒れていたハルから、カラスが鍵のようなものを盗み取っていることがわかる
これらの記憶をもとに、拾ったアイテムやマップ状のオブジェクトを使って、街を探索していくことになる。
ドット絵のアドベンチャーゲームには名作『Strange Telephone』があるが、本作は馴染み深い現代日本を舞台にしながら、記憶喪失というテーマの不安感が物語からにじみ出し、よりゲームの世界に入りやすくなっている。
いったいハルは何者なのか? 物語の続きが気になって仕方がない……!
(C) hako