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モノに残された記憶を探るドット絵サイコメトリーADV『アンリアル ライフ』【TOKYO SANDBOX 2018】

記憶を失った少女が、物に残された記憶を“見る”能力を駆使し、失われた過去を探す『アンリアル ライフ(UNREAL LIFE)』。ドット絵によって描かれた夜の街が美しい作品だ。

静謐とした夜の街を少女は彷徨う

『UNREAL LIFE』は、ドット絵で描かれた夜の街の静謐さと美しさが、プレイヤーの心をくすぐるアドベンチャーゲーム。

今回の出展では、PC版での試遊となったが、iOS/Androidでのリリースも予定されている

道路で倒れていたところを、無線型信号機「195」に起こされた少女「ハル」は、自らが記憶を失ってしまっていることに気づく。

彼女は、「195」と共に、自分の身に起こった出来事を知るために、夜の街をさまよう。

物語の冒頭。言葉を話す信号機と記憶喪失の少女という変わった組み合わせも筆者の好み

本作の大きな特徴は、ハルが持つ触れたものの記憶を見られる能力。これを駆使することで、そこで過去に何があったのかを断片的に知ることができる。

左は電柱の過去の記憶。どうやら、電柱の足元で倒れていたハルから、カラスが鍵のようなものを盗み取っていることがわかる

これらの記憶をもとに、拾ったアイテムやマップ状のオブジェクトを使って、街を探索していくことになる。

チュートリアルでは、拾ったマッチを使って道をふさぐ木箱を燃やしてから消火器で鎮火することで、通行可能にするというようなギミックが用意されていた

物語を進めていくうちにハルの脳裏に記憶の一部がフラッシュバックする。人を階段から突き落とすショッキングなシーン。この記憶の真相とは?

ドット絵のアドベンチャーゲームには名作『Strange Telephone』があるが、本作は馴染み深い現代日本を舞台にしながら、記憶喪失というテーマの不安感が物語からにじみ出し、よりゲームの世界に入りやすくなっている。

いったいハルは何者なのか? 物語の続きが気になって仕方がない……!

(C) hako