App Store
全15タイトル中、先週からの続投は『レイヴン(RAVEN)』以下5タイトル。Google Playでも同時におすすめに選ばれている『スーパーガンダムロワイヤル』をはじめとして、国民的RPGシリーズと世界設定を共有する『星のドラゴンクエスト』、リアルスポーツタイトルの定番『NBA 2k16』と、ハズれなさそうなタイトルがそろっている。iOSお得意の、エクスクルーシブなオシャレパズルは今週はお休みだ。
注目したいのはやはりiOSだけで遊べる2タイトル、とことんレトロなギザギザドット&たったの3色で2015年のモバイルゲーム界に殴り込みをかける『Downwell』と、タワーディフェンスにアクション要素を盛り込んだ『Heroes Never Die』。その特徴と魅力については後述する。
iOSのみのゲーム
Downwell
今週のトップを飾る2Dジャンプアクション&縦スクロールシューティング。エンドレスランナーの亜流として、どこまで高く飛びつづけられるかに挑むエンドレスジャンパーというものがあるが、こちらは底なしの井戸を下へ下へと落ちていく作品。ドット絵のレトロ感がすさまじく、とにかく粗い。粗いがゲームにはまったく支障なく、むしろ薄暗い井戸ではこれでじゅうぶんなのではと思わされる。
省略されすぎて人型かどうかすら定かでない適当なフォルムの主人公は「ガンブーツ」という、弾も撃てるし踏みつけ攻撃もできる、さらに移動にも使えるという異色の兵器を駆使して無限井戸とそこに巣食う敵を撃退。なぜか井戸の中に存在するショップで自らをアップグレードしながらさらなる冒険に挑んでいく。遊んでいくほどに魅力に気づかされる味わい深い作品。Android版もまもなく公開予定とのことだが、今すぐ遊ぶならばこちら。
Heroes Never Die
アクションタワーディフェンス(ATD)と名づけられた、融合ジャンル系タイトル。ハイファンタジーの世界観にふさわしい厚塗りなイメージアートが印象的だが、実際のゲームグラフィックもそのイメージからかけ離れることなく、かなりの美しさ。安定し始めると単なる作業になりがちなタワーディフェンスに、アクション性が加わり忙しさと絶えない変化が生まれ、飽きにくい完成度になっている。とはいえ、この手のジャンルをやりこんだユーザーにはそれほど大きな変化は感じられないだろう。
トラップの有用性が高く、それらをびっしり敷き詰めた防衛陣におびき寄せた敵が爆散する様子は実に爽快だ。不満を言えば選べるヒーローが3タイプしかないということだろうか。今後の追加に期待したい。
Google Play
全23タイトル、うれしい総入れ替えだ。このうち、今週のApp Storeと重複しているタイトルは『スーパーガンダムロワイヤル』『Minions Paradise(ミニオンズ・パラダイス)』『レイヴン(RAVEN)』『Disney Dream Treat』の4つ。また、『クロックメーカー: Match 3』『Disney Dream Treat』『スヌーピー ドロップス』『ラブ ロック by シャキーラ』と、マッチパズルが4種。それぞれ異なるキャラクターがフィーチャーされているので、好みで選ぶと吉。内容的には大差はない。
最近のGoogle Playは女子向けを意識したピックアップが目立つが、今週もそれは健在。『子猫大好き – 私のふわふわフレンド』『マイ・トーキング・アンジェラ』の2タイトルが今週のおすすめゲームに選ばれている。バーチャルペット&着せ替え、ピンクを基調としたデザイン、メインキャラクターが猫と女子受け間違いなしの要素がそろっているが、いかんせんキャラクターの顔が濃すぎて、日本での人気獲得は難しそう。
ほか今週の特徴としては、『Touchdown Hero New Season』『9イニングスマネジメント』『NHL Hockey Target Smash』などスポーツ系の充実が挙げられる。アプリ上でもスポーツの秋を体験しよう。
Androidのみのゲーム
あおぞら飛行隊
世界観をファンタジーから現代にシフト、剣や魔法で武装したヒーローユニットを、パーツ換装可能な飛行機に変更したことでかなりの目新しさが生まれた感のあるタイトル。モンスターとはトランプ風のカードを使って戦う。ちまちまとしたドット絵のかわいい作品。さっくり遊べる一方で、ディープに遊びたい層に応えるやり込みがいもある。ただやはり、スタミナ制のゲームシステムに振り回されてしまうのは、ソーシャルゲームである以上仕方のないところか。
Dark Strokes 2 Free
今週のゲームでピックアップされたこちらは、お試し用の無料版。フルに遊ぶためには有料版の購入が必要になることに注意したい。グリム童話に想を得たミステリーアドベンチャー、絵画とアニメーションの中間のようなアートワークが美しい作品。難点はローカライズされていないため、英文を根気強く読む必要があることと、陰影の深い絵柄が影響して、手がかりとなるアイテムが小さい場合極端に探しづらい場合が多々あること。また、アプリのサイズが1.5GBと巨大である点も心に留めておきたい。
独断で選ぶ今週の1本
Subterfuge
ボードゲーム要素の強い、海外産ソーシャルストラテジーゲーム。ゲーム画面は非常に簡素で記号的。ルールは陣取りゲームのようなもので、それほど複雑ではない。参加者は丸いカラーシンボルで示されるのみだが、画面上のほとんどすべてのシンボルが「敵」である。 安全地帯など存在しない。
このゲームは真に”ソーシャル”、つまり社会的な要素が強い。一度スタートしたゲームは数日間続く。敵に囲まれたユーザーが身を守り、仲間を見つけ、戦っていくにはどうしたらいいのか? 答えは簡単。隣のプレイヤーと会話するのだ。
ゲームのインターフェイスの中にはミニ掲示板があり、近隣のユーザーとコミュニケーションをとることができる。「オレと組んで、紫アイコンのヤツを葬らないか?」などと、直接交渉するのだ。リリースされたばかりの本作は日本語にローカライズされていない。もちろん会話には英語が必要になる。色よい返事をもらえても、裏切られるかもしれない。ちんたら会話して次の日を待っているうちに、さっさと結託した隣のパーティにやられてしまうこともある。ソロでグレーの中立地帯を征服していった方が早いかもしれない。
とにかく生まれたばかりの作品なので、ほとんどのユーザーが手探りだ。このカオスの状態を楽しめるのは今だけ。ほどなくして、定石を確立した一部の優れたプレイヤーが盤上を支配してしまうだろう。今のうちに、わけがわからなくてもとりあえずやってみることをおすすめする。
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