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『V.D.』の土田プロデューサーがスマホ版ならではの進化を語る! 緊急インタビュー

2015年10月27日から配信が始まったDMM.com POWERCHORD STUDIOの新作『V.D. -Vanishment Day- バニッシュメント・デイ』。重厚な世界観と下村陽子による音楽、そして否応なく戦闘に巻き込まれていく少年少女たちのドラマが魅力の作品だ。本作のプロデューサーを務める土田俊郎氏とディレクターの赤木亮介氏、そしてプランナーの濱田真衣氏の3人に、スマホ版ならではの特徴などを緊急インタビュー!

シリアスなメインストーリーは次の展開も準備中! 今後のイベントの情報も!?

『V.D. -Vanishment Day- バニッシュメント・デイ』は、もともとPCブラウザゲームとしてサービスされているタイトル。キャラクターユニットの編成や投入タイミングが重要となる奥深い戦略性や、オンラインゲームでありながらエンディングが存在する重厚なストーリーなど、さまざまな特徴を備えている。

今回お話をうかがった土田プロデューサーは、かつて『フロントミッション』や『アークザラッド』を世に送り出したゲームクリエイターだ。シミュレーションRPGの設計には定評があり、本作『V.D.』でもその手腕が存分に発揮されている。

PCブラウザ版との違いは?

――スマホ版の『V.D.』はiOS版とAndroid版が同時リリースということで、最近だとちょっと珍しいですよね。

土田俊郎プロデューサー(以下、土田):『V.D.』はPC版を昨年の11月にリリースして、その運営をやっておりましたので、コンテンツとしてβテスト的な期間が必要なかったというのが大きいですね。

――内容的には、PCブラウザ版と同じものをスマホでも遊べるということでしょうか?

土田:そうですね。新たに始めてみようかなというお客様に向けて、このスマホ版を提供する感じになります。当初からスマホで遊びごたえがあるゲームを作りたいということでやっておりましたが、スマホ版をリリースすることで、より多くのお客様に遊んでいただきたいというのが正直な気持ちです。ありきたりではありますが。

また、PCブラウザ版を配信しているDMMオンラインゲームでは会員になるための年齢制限がありますが、スマホ版では制限がなく、間口を広げた形で楽しんでいただけると思います。

――同内容でリリースするとなると、もう一度ゼロからのスタートになりますね。

赤木亮介ディレクター(以下、赤木):当初、PCブラウザ版をプレイしていただいたお客様は、序盤の難易度がちょっとキツかったと思うんです。お客様の反応を見てから、バランス調整をしていったという形ですので。

しかし現在は「ルーキーログインスカウト」という形で、新しく始めた方も簡単にレアリティの高いユニットが手に入ります。それを核にして、ストーリーをどんどん進めていただこうという感じになっています。だから当初よりも、導入部分のスピードは早くなっていますね。

――その施策をスマホ版でも行われるということですね。

赤木:はい。PCブラウザ版の開始当初からの比較としても、間口はだいぶ広がっていると思います。

日本を解放せよ! 少年少女を率いて戦うタクティカルRPG『V.D.』

舞台は2023年、某月。突如として異次元に飛ばされてしまった日本で、プレイヤーは民間軍事組織「C.M.S.」の指揮官となり、「特隊生」と呼ばれる少年少女たちを指揮して日本奪還の戦いに挑んでいく。

今後のイベントはどのような内容に?

――スマホ版はどれぐらいのユーザー層を想定されていますか?

赤木:もともとは男性ユーザーの方たちがメインですね。そこは土田プロデューサーの手掛けているタイトルなので(笑)。

土田:DMMオンラインゲームでは思いきり男性向け/女性向けかを振り切った世界観設定をされているゲームが多いですし、本作はバトル系でもあり、シミュレーションゲームの系譜から来るゲームデザインでもあるので、女性ユーザーの場合は苦手な方も多いかなと思っています。だから、ゲームの中ではプレイヤーは先生になって、生徒たちを連れてがんばるというお話なのですが、生徒の大半は女性ということになっております(笑)。

――スマホ版で間口が広がるということで、新たに女性ユーザーを獲得しようという考えはありますか?

土田:まあ……数少ない男性生徒をないがしろにはしていないのですが(笑)。実際、最近導入された「覚醒」という機能で、レアリティーの低いキャラクターでも強化して使い続けることができるようにしたのですけれど、その第1弾は女性2人と男性1人です。そういった形でバランスをとるようにしてはいます。

濱田真衣プランナー(以下、濱田):荒川君というキャラクターなのですが、なぜか男性ユーザーの方たちから人気があって、NのレアリティーからR+へ2段階アップできるようになりました。

荒川駿(声優:福間竣兵)

東京出身。 高校1年の時に熊本に引っ越してきた。おちゃらけていて、不真面目。悪乗りすることが多い

――イベントなどもPC版とスマホ版で同じものを提供されるのでしょうか?

土田:基本はどちらでも同じように遊べる形にしています。イベントも同じタイミングで同じ内容のものが実施される予定です。だから……こういうことは自分で言ってはいけないのかもしれませんが、PC版をリリースした時はストーリーが3章までしかない状態だったので、上手に進められる方だとすぐに終わってしまう可能性もあったわけですね。

でも現在は6章まで配信していて、7~8章の準備もできているので、メインのストーリーを進めつつ、イベントの時はイベントを楽しんで、イベントが終わったらまたメインのストーリーに戻って……というような形で、途中でやることがなくなる心配はないと思います。

それと、イベントの方も赤木と濱田がいろいろ考えてくれて、好評となるパターンみたいなものができてきて、ユーザーのみなさんに楽しんでいただけるサイクルを今後も続けていきたいですね。今から始めると、そういったコンテンツの充実度が高くて、ネタ切れになることがないぐらい遊ぶ要素が多いというのは言えると思います。

――イベントの好評なパターンというのはどういったものですか?

赤木:最初はやはり「ユーザーのみなさんに歯ごたえがあるものを」ということでイベントを行っていたのですが、続けていくうちに、もうちょっとほんわかしたというか、「みんなで盛り上げていこう」というようなアットホームなお客様が多いということがわかってきたんです。

競い合いというよりは、みんなでイベントを楽しんで、それをもとにネットで書き込んで交流するというような、話題作りを用意させてもらう形にさせてもらっています。

――スマホ版がリリースされることで、新しいイベントの展開はお考えですか?

赤木:ちょっと毛色が変わった、新しい形のイベントをいくつか準備しています。

濱田:今までのイベントについては、基本的に敵を倒すともらえるポイントを集めて、一定数集めると報酬がもらえるというものが主流だったのですが、今後は集めたものを使って、例えばガチャを引いたり、キャラクターと交換したりとか、集めた先に何か新しい選択肢を提供していけるかなと考えています。

――時期的にはいつぐらいになりそうですか?

赤木:そうですね……年末か、年またぎくらいの時期にはできたらいいなと考えています。

スマホ版ならではの楽しみ方は!?

――スマホ版を開発される中で、特に苦労された点はありますか?

赤木:マウス操作であるPC版でも、タッチ操作であるスマホ版でも、違和感がないようなインターフェイスを目指して改良していきました。現在は快適に遊べるようなものになっているかと思います。

その際、このゲームは情報量が多いので、画面の小さなスマホ版にとって、いかに必要な情報をうまくまとめて表示するかという点には苦心していました。

――これから新規に始めようかなと思っている皆さんのために、本作のどういった点に注目してほしいか教えていただけますか?

土田:お話が中心になっているゲームなので、まずメインストーリーを楽しんでいただくわけですが、その中で出てきた強い敵とどう戦って勝っていくかというところですね。戦術を考えるとか、キャラクターの編成とか、いろいろなバトルの楽しみ方ができます。

また、イベントに参加すると強いキャラクターを手に入れるチャンスがあるので、そこで得たキャラクターを使って部隊を補強し、今まで倒せなかった敵に挑んでいただくというようなことを、ぜひやっていただけたらなと思います。

それと、1回のバトルが長くなってしまうこともあるのですが、スマホ版のリリースに合わせて「中断セーブ機能」というのを入れましたので、電車の中で強い敵と戦っていて途中で降りなきゃいけないというときでも、後から再開できるようになっています。だから、スマートフォンでも戦術的な遊びを思いっきり堪能できるかなと思います。

赤木:オートバトルもありますので、ザコ戦ではオートで爽快感を味わっていただいて、ストーリーの要所となるポイントではじっくり考えてキャラを操作しつつ、しっかりとゲーム性を味わっていただければなと思います。イベントでも、あえて簡単にできるバトルと、考えないと勝てないバトルも用意させていただいています。

濱田:イベント専用のシナリオもご用意していますので、シリアスな雰囲気のメインストーリーでは見られないようなキャラクターの意外な一面とか、ちょっとアホっぽいところ、かわいらしいところなどをイベントで見ることができます。それによって、メインストーリーもいっそう楽しめるようになると思うので、ぜひイベントも遊んでいただければなと。

――今までPC版を運営されてきて、ユーザーのみなさんの反応などに対してどういう印象をお持ちになりましたか?

赤木:これまで、ユーザーのみなさんといっしょになって進んできたという感じですね。最初は、ハードなゲームでがっつりしたバトルを楽しんでもらいたいということで、けっこうコア&コアでキワキワなバランスでやらせていただいていた部分もあるのですが、ユーザーのみなさんの要望によって、軟化したり、ハードルを下げたりしていって、より遊びやすい方向になったのではないかと思います。

スマホ版で今から始められる方も、すぐにイベントに参加しても楽しめるような形になっていますし、どの段階のユーザーさんも、がんばればそれに応じたいいキャラクターやアイテムがもらえるようなバランスを心掛けています。初心者の方も、メインストーリーとイベント、どちらでも好きなほうからお楽しみいただけます。

――新キャラクターの展開については、今後どのようになるのでしょうか。

土田:今まではメインのキャラクターがいて、それに対抗するようなエリート部隊がいたり、しかもそれが仲間になったりするような展開があったわけですが、イベントのたびに魅力的なキャラクターを出していかなければいけないので、そのあたりはスタッフが苦労して考えてくれているところですね。

赤木:今後も新しい部隊を登場させる予定があるので、また変わった雰囲気のキャラクターが出てくると思います(笑)。

――今後の新しい要素として何かお考えになられていることはありますか? 話せる範囲でかまいませんので(笑)。

赤木:10月1日から「覚醒」というシステムを実装したのですが、まずはその部分を充実させることかなと思っています。今までのものとは、また一味違った感覚のバトルを提案できたらなと思っております。

――それともう1つ、下村陽子さんが手掛けられている音楽も、本作のセールスポイントになっていますね。

土田:音楽は本当にすごくよくて、下村さんはリクエストに対して必ずそれ以上のものを作ってくださるんですよ。しかも、「こういう状況のときに流すんですよ」といったら、本当にそのシチュエーションに合った曲を出してくれるんです。ストーリーが大事な作品なので、メロディに「泣き」が入っているというか、グッくる感じなんですよね。

仲間が倒れていく戦いであったりとか……、そんなストーリーがバックにあることを意識すると、より音楽がハマっていることが実感できます。ゲームをプレイしているときに聴くと、より味が出るというのが、さすが下村さんだなぁと思いましたね。

――それでは最後に、スマホ版のリリースにあたって、みなさんから一言ずつアピールをお願いします。

土田:ぜひ、あまり時間がない方にも手に取ってほしいなと思います。遊びやすい、続けやすい内容になっていますし、特に小刻みに遊ぶことができるようにもなっています。でもきちんと進めていくと、充実感がある感じにできてきたなと思っています。

ゲームにログインすると1日1回、いいキャラクターが手に入るというキャンペーンもあったりしますので、それだけでもすぐにキャラクターが充実していくと思います。

赤木:全キャラクターの必殺技が全部違うことに注目してください。昔の家庭用ゲームですと、「あのキャラを手に入れたらどうやって使ってやろうか」という、自分で攻略していく楽しみがあったと思うのですが、そういった昔の感じを出せているかなと思っています。

だから、すべてのキャラクターを見ていただいて、「このキャラがいたら、こういう戦い方ができるんじゃないか?」という想像を働かせて楽しんでいただきたいと思います。こちらも、そういうつもりでキャラクターを作っているので、「実はこのキャラがいたら、このバトルはすごく楽なんだよ」というようなこともあるんです。そういった攻略要素もしっかり持たせていますので、ぜひ遊んでいただけたらと思います。

濱田:もういいたいことをだいぶいわれてしまって……(笑)。えっと、すでにPC版ではイベントでいろいろな設定やキャラクターが出てきていますが、基本的にどんな話でどんなキャラクターが何をしようとしているのかは、ちゃんと説明していきます。なので、ストーリーについていけないという心配はありません。初めての方も安心して、PCとスマホ、お好きな方で始めていただきたいですね。

――本日はありがとうございました。

(C)DMM.com POWERCHORD STUDIO / GCRAFT, Inc.
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