関東圏の強豪オセロニアンが集結する東京予選
「オセロニアンの戦2017夏」は、全国のオセロニアプレイヤーの頂点を決める公式の全国大会。
3回目となる今回は、過去最大の規模となり、全国6都市で予選を開催し、日本一のオセロニアンを決定する。
すでに、5都市での大会での優勝者は決定し、ここ東京会場が地方予選の最終戦だ。
今回のオセロニアンの戦は以下のようなデッキ制限のルールで行われ、同一条件内での勝者を決める大会。
「オセロニアンの戦2017夏」デッキ編成ルール
- コスト180以下のデッキのみ使用可能
- 以下のいずれかの条件を満たすデッキのみ使用可能
- 神属性駒が10枚以上
- 魔属性駒が10枚以上
- 竜属性駒が10枚以上
- 神、魔、竜属性の駒がそれぞれ4枚以上
日本一のスマホ対戦ゲームに近づきつつあるオセロニア
予選は、受付時に配られたカードのアルファベットに合わせて4つに分かれ、順々に対戦をしていくという形式。
各対戦前に、スタッフにデッキを確認してもらい、先のルールに則ったデッキであることを確認してもらった上で対戦となる。
60分間の対戦の後、勝ち数上位7位が、決勝トーナメントに進出する。
今大会からルールが厳密に整備されたことで、公式が掲げる「日本一の対戦スマホゲームを目指す」という目標に、着実に近づきつつあると実感した。
そして、今回、記者としてだけでなく、いちオセロニアンとして東京予選にエントリーしていた筆者。
『オセロニア』のイベントを追いかけ続けて、はや1年、決勝進出を果たしたいところ。
今回の予選でも、普段の「オセロニアンの宴」と同じくスピードが重要になってくる。
会場の規模からも、東京予選の参加者は100名以上と考えられる。この人数のなかで上位に入るためのボーダーラインはおそらく10勝前後になってくるだろう。
マッチングや移動の時間を考慮すると1戦あたり3分程度で決着をつけられなければ、たとえ全勝しても対戦数が足りなくなってしまう。
そのため、勝つよりも、いかに早めに決着をつけることが求められる。
予選を戦ってみて気づいたのは、進化ヨシノリーダーの魔属性デッキの多さ。
序盤からHP依存の特殊ダメージでHPを大きく削り、そのアドバンテージを生かしてスピーディーに決着を狙う参加者が多かったように思われた。
予選を終了して、決勝トーナメントに進出する上位7名が決定。筆者の予想通り、予選通過のボーダーはかなり高い。
決勝進出を果たした7人はすべて10勝以上という成績。トップで通過者は、12勝という戦績だった。
もはや見どころしかない!決勝ラウンド
この7人に、第2回オセロニアンの戦優勝者のアズマを加えた8人で決勝トーナメントが行われる。
決勝トーナメントでは、下記のルールで行われる3本勝負。
決勝ラウンドルール
- コスト180以下のデッキのみ使用可能
- 下記の4デッキを用意して対戦する
- 神属性駒が10枚以上
- 魔属性駒が10枚以上
- 竜属性駒が10枚以上
- 神、魔、竜属性の駒がそれぞれ4枚以上
- 試合開始後のデッキ変更は不可
- 勝利したデッキはその対戦では使用不可
そして、準決勝進出を決めたのは以下の4名。準決勝からはステージ上のスクリーンに対戦の様子が映し出され、会場の参加者も観戦できる。
ここからは、準決勝、決勝の様子を紹介しよう。
決勝進出者(継承略)
- 社畜坊主
- フラウ
- kousei06
- アズマ
準決勝第1戦:社畜坊主 vs フラウ
準決勝第1戦は、予選で12勝を上げてトップ通過したフラウが登場。過去に名古屋の宴でも、優勝している猛者でもある。
対する社畜坊主も、予選2位通過。過去のカップ戦でも上位入賞歴があるトッププレイヤー。
第1戦では、フラウは新春蘭陵王リーダーの神属性デッキ、対する社畜坊主はフルカスリーダーの魔デッキという組み合わせ。
社畜坊主は、闘化アルカード、フルカスとHP依存スキルの大ダメージから、アズリエルのX打ちと、猛攻をかける。
ここでフラウは、フルカスの隣にアルベルダをつなぎ、アズリエルを返しに動くが、社畜坊主はフルカスのコンボでさらにHP差を開く。
この社畜坊主のデッキまわしの前にフラウは万事休す。
対戦動画
2戦目は、フラウは蘭陵王リーダーの魔デッキ。社畜坊主は蘭陵王リーダーの神デッキを選択。
勝負は、盤面が縦横に伸びていく展開に。勝負を分けたのは、社畜坊主のX打ちのキムンカムイ。
コンボルートを確定させる妙手だが、フラウは、ここでブランジェッタとカーリーのコンボで、Xのキムンカムイをひっくり返す。
これが決定打となりフラウが勝利。勝負の行方は3戦目に。
対戦動画
3戦目は、フラウは新春蘭陵王、社畜坊主は蘭陵王の神属性デッキ同士の対戦。互いに決定機を探り合う展開となり、長期戦の様相を呈し始める。
勝負を分けたのは、社畜坊主のジークフリート。
アンドロメダのコンボスキルルート確定してしまう手だが、HPを削りきられないだろうと読んでの英断だった。
この読みがあたり、フラウの攻撃を耐え抜いた社畜坊主が勝利をおさめ、決勝へと駒を進めた。
対戦動画
準決勝第2戦:kousei06 vs アズマ
前回のオセロニアンの戦優勝者のアズマと、カップ戦やクラスマッチのシーズンランキングで上位入賞者の常連であるkousei06が顔を合わせる準決勝第2戦。
初戦は、アズマはムーニアリーダーの混合デッキ、kousei06は進化ヨシノリーダーの魔デッキを選ぶ。
アズリエルを引きあてたkousei06の手駒に、会場から歓声が上がる。
さらに、kousei06はモルジアナを引くなど、次々とS駒を手に入れる引きの強さを見せる。混合に近い攻撃的な魔属性デッキに、会場が大きくどよめく。
アズマもカロンから、エンデガにつなぎ追いつこうとするも、この流れを読んでいたkousei06はメーティスとモルジアナをつなぎ、見事な勝利で先制する。
対戦動画
アズマは引き続き、ムーニアリーダーの混合デッキ。対するkouseiは新春蘭陵王リーダーの神属性デッキ。
アズマは、Xにクリスマスハーピストを置き、早めに仕掛けていく。第2回の「オセロニアンの戦」で会場を沸かせた手を思い起こさせる果敢なX打ち。
そして、続けざまに対角のXにアズリエルを置き、強固なホワイトラインを形成。いつ一撃必殺の大ダメージが飛び出してもおかしくない盤面を作り上げる。
しかし、ここでkousei06は、角を取られることも恐れずアズリエルを返す。そこに、すかさずアズマは角マスにイヴェットを置き、kousei06をけん制する。
しかし、ここでkousei06は、クリスマスハーピストエンジェルをフェアリーフェンサーで返す一手。
クリスマスハーピストエンジェルで、ダメージを減衰することで、イヴェットの罠を回収するという神がかった一手で、絶体絶命のピンチを脱してみせた。
盤面を有利に展開していたアズマだったが、フィニッシャーとなる駒を引くことができず万事休す。
今予選屈指の勝負を制し、kousei06が決勝進出となった。
対戦動画
決勝:社畜坊主 vs kousei06
ついに迎えた決勝戦。初戦、kousei06は新春蘭陵王リーダー、社畜坊主は蘭陵王リーダーと、双方神属性デッキ同士の対戦となった。
注目は、kousei06が置いたウラニア。
アラクとの間に1マス開ける打ち方は、本来であればここに相手に間に置かれてしまえば相手にコンボを確定されたうえに辺を制圧されてしまう、一見すると悪手のように見える手。
しかし、実はこれはkousei06が仕掛けた巧みな罠。ここでアラクとウラニアの間に打ってしまうと、アラクのコンボルートを作ってしまうのだ。
社畜坊主も、このkousei06に決定打を打たせまいと立ち回ったが、最後は金色フギンとムニンから、ミアクレルをつながれてしまう。
「こんな技があったのか!!」と会場を驚かせる1戦だった。
対戦動画
後がない社畜坊主は、準決勝でフラウを圧倒した魔属性デッキを選択。対する、kousei06もヨシノリーダーの魔属性デッキでの対決。
ここで、kousei06は、初手にアズリエルを打ち、2ターン目にX打ちを行う「アズX」と呼ばれる戦術で奇襲をかける。
社畜坊主もホワイトラインのXにイザナミを打ちも、アズリエルのコンボを避けようとするが、ここでkousei06は、リッチとヨシノをつなぐコンボで8000以上の大ダメージ。
しかし、社畜坊主も負けていない。フルカスのコンボの吸収でkousei06へと並びかける。
勝負を決したのは、kousei06による今予選屈指の神の一手。
残りHP3000台からのモルジアナ打ちを決行。
試合後のインタビューで「残りHPは把握していなかった」と話すが、代償ダメージで自滅してもおかしくない暴挙とも取れる手。
だが、kousei06は、HPを4だけ残し、モルジアナのスキルが発動。社畜坊主を下し、優勝に輝いた。
あの盤面で勝ち筋となるのは、モルジアナ打ちしかない。しかし、あの多くの人に見られる決勝の大舞台で、自滅のリスクを覚悟しての打ちぬくのは容易ではない。
対戦動画
今回の東京予選では、優勝者と準優勝者に9月30日(土)の決勝大会の出場権が与えられる。
決勝大会当日は、これまでの予選で敗れてしまったプレイヤーも参加可能な当日予選が行われる予定だ。
決勝大会では、今回の予選をこえる名勝負を期待せずにはいられない!
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