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けいじぇいPから開発秘話も明かされた「集え!オセロニアンの宴-2016 秋- in 名古屋」

2016年10月8日、『逆転オセロニア』の公式リアルイベント「集え!オセロニアンの宴-2016 秋- in 名古屋」が開催された。「オセロニアンの宴」は今回で3回目で、東京、大阪に引き続き、名古屋でもオセロニアンによる激しい戦いが繰り広げられた。

けいじぇい新プロデューサーがリアルイベントに初登壇

3回目となる「オセロニアンの宴」は、名古屋にて開催。

今回も広島から訪れる人がいるなど、日本全国から多くのオセロニアンが集まり、開始前からデッキや駒について激論を交わすなど、『逆転オセロニア』への熱気があふれていた。

初対面のオセロニアンたちが早くもイベント開始前から対戦をしている姿も見られた

会場では充電器の貸し出しもしていた。白黒でオセロの駒をほうふつとさせるデザインがオシャレだ

開会式では、10月5日に新プロデューサーへの就任が発表されたけいじぇいPこと、香城卓プロデューサーが登場。

これまで、運営スタッフの1人として「オセロニアンの宴」に参加していたが、プロデューサーとして登壇するのは初めてで、その表情からは緊張が感じられた。

MC

  • ちゅうにーさん
  • みそしるさん
  • 香城プロデューサー(通称、けいじぇいP)

解説者

  • タイガー桜井さん
  • 宮坊さん

ゲスト

  • 高梨悠介さん(オセロ世界チャンピオン)

左からちゅうにーさん、けいじぇいP、タイガー桜井さん、宮坊さん、高梨さん、みそしるさん。みそしるさんは愛知県出身ということで、地元での開催にテンションMAX

ウォーミングアップマッチに参加

開会式のあとは、参加者やゲストたちがあいさつ代わりにバトルを楽しむウォーミングアップマッチがスタート。

さっそくスマホ片手に対戦に興じる参加者たち。高梨さんのオセロ多面打ちにチャレンジする人もいた

今回のウォーミングアップマッチには筆者も実際に参加し、オセロニアンと一戦を交えた。

筆者は得意のフルカスデッキで挑戦し、お互いに定石通りに進む展開に。3手目に筆者が置いた茨木童子を見て、筆者の挑戦を受けてくれたさーまさんは「魔属性のみのデッキですね」とニヤリ

さーまさんの作りこんだデッキと、ていねいな対応の前に手も足も出ず敗北。なお、この後、さーまさんはオセロトスで敗れてしまったが、予選で白チーム2位タイの成績を残した

開発段階でのタイトルは「天国と地獄」だった

予選の前には公式Twitter担当のリリアさんが登場。

プロデューサーに就任したばかりのけいじぇいPにインタビューが行われ、『逆転オセロニア』開発秘話から、普段の仕事の内容までが明かされた。

公式Twitter担当のリリアさん(中)。膝の上に乗せた手帳には、重大な情報やリリアさんによるイラストが書かれているとのこと

前任の仁平プロデューサー(にひP)とともに、開発初期段階から『逆転オセロニア』にかかわってきたけいじぇいP。じつは、本作の開発のきっかけを作ったのも氏だったのだという。

2014年に、当時はまだ少なかった対人戦のスマホゲームが流行ることを予想したけいじぇいPは、まだ開発初期段階だったプロトタイプのアプリに、オセロとキャラクタースキルの要素を組み込み、現在の『逆転オセロニア』に原型を作った。

プロトタイプの段階では、「天国と地獄」というタイトルだったいう。

しかし、バトルを盛り上げる「逆転」や「オセロ」を取り入れた名前にし、スマホでの遊びやすさなどから、現在のタイトルになったとけいじぇいPは明かした。

作中の音楽を担当している谷岡久美さん。けいじぇいPは音楽のディレクションも担当しており、「天国と地獄」時代はクラシック調で荘厳な雰囲気だったBGMを谷岡さんとともに現在の形に変更したという

リリアさんが撮影したけいじぇいPの仕事机も公開。現在のモニターは自作のアエーシェマの壁紙が設定されている

そして、キャラクター制作の流れについても明らかにされた。

けいじぇいPによると、キャラクターは設定やイメージと、スキルやパラメータが同時進行で作られていくそうで、キャラクターの絵が上がった段階で、そのキャラクターに合うスキルが組み合わされる。

1体のキャラクターが完成するまで2ヵ月ほどかかるとのことで、スキルはすでに半年先まで実装の候補が決まっているそうだ。

クイル・クエンやカーリーの開発中のラフ画。とくにカーリーは腕のポーズに試行錯誤したという

そのほか、けいじぇいPは、リリアさんや問い合わせ窓口担当者と週1回ミーティングをしており、プレイヤーから寄せられた意見をゲームに反映すべく尽力しているという。

たとえば、設定できるデッキ数が10に増えたことや、先手後手で有利不利がないように属性強化マスの配置が見直されたアップデートは、プレイヤーの意見を取り入れたものだ。

リリアさんからは「彼女はいますか?」という質問も飛び出したが、けいじぇいPは「ノーコメント」とはぐらかした

予選では世界チャンピオンがピンチの場面も

けいじぇいPのインタビューのあと、ついに予選がスタート。

今回の大会では、下記のようなルールが採用された。

  • デッキコストの上限は160
  • 参加者は黒・白のチームに分かれて予選を行う
  • 参加者は全員、最初にオセロの駒を3つ持っている
  • 参加者同士の対戦では、勝者は敗者から駒を1個もらえる
  • 運営スタッフとの対戦では、勝てば駒が2個、負けても駒が1個もらえる
  • MCや解説者との対戦では、勝敗関係なく駒が1個もらえる
  • オセロ世界チャンピオンの高梨さんにオセロで勝利すれば駒10個、負けても1個もらえる
  • 予選終了後、両チームの駒の所持数上位2名が決勝に進出する

今大会では、参加者と対戦した運営スタッフが「これまでの大会よりも参加者のレベルが高い」というほど、ハイレベルなプレイヤーが集まっており、これまでの大会と比べても、上級プレイヤーである解説の2人を破る参加者も少なくなかった。

ハイレベルで拮抗した参加者同士の白熱した戦いが会場の各所で繰り広げられていた

そして、その最中、会場の一角にあったオセロ多面打ちのコーナーで大きなどよめきが。なんと、オセロチャンピオンの高梨さんをあと一歩まで追い詰める参加者が現れたのだ。

普段であれば高梨さんから10枚も取れれば上級者といわれる中、34対30という紙一重で高梨さんが勝利。しかし、日本でも最強の指し手である高梨さんを追い詰めるとはすごい!

高梨さんと熱戦を繰り広げたのは大阪大会で、決勝ラウンドに進出していたNonさん。オセロの経験はほとんどないとのことだが、オセロニアンのオセロ力の高さを再認識させられた

『逆転オセロニア』からプロのオセロ棋士が登場する日も遠くないのかもしれない。

そして、予選が終了し決勝ラウンドへの進出者が決定した。

両チームとも予選終了時での駒の所持数が2位の人が複数いる状態で、けいじぇいPのオセロトスで決勝ラウンド進出者を決めることに

そして、予選が終了し決勝ラウンドへの進出者が決定した。

決勝ラウンド進出者(以降、敬称略)

  • おざえもん(黒チーム1位)
  • Bachi(黒チーム2位)
  • ほそドゥン(白チーム1位)
  • 枝豆(白チーム2位)

左からBachi、おざえもん、ほそドゥン、枝豆

決勝ラウンドのトーナメント表。優勝者が出たチームは、全員にプレゼントがあるということで、予選で敗退した人たちも自分と同じチームの決勝進出者を熱く見守っていた

準決勝第1試合:ほそドゥン vs Bachi

準決勝第1試合は、白チーム1位のほそドゥンと、黒チーム2位のBachiの対戦。

双方とも序盤から、終盤用の駒が手駒に入ってしまう、手駒事故の展開に。

お互い序盤に外周部分に強力なコンボスキルを持つ駒を配置できなかったため、攻め手に欠く状況が続く。

終盤、ほそドゥンが放ったグエリアスとハヌマーンのコンボを残りHP421で耐え抜いたBachiが、ガルムとサマー・アラジンのコンボを決めて逆転勝利。

アズリエルやブレスドソーディアンなど、コンボスキルが危険なコマをリスクを恐れずに返していったBachiの判断が、最終的にぎりぎりで耐え抜く結果につながった。

準決勝第2試合:枝豆 vs おざえもん

黒チーム2位の枝豆と白チーム1位のおざえもんが激突。

リーダーにアズリエルを設定することで、序盤からの組み立てがうまくいった枝豆が優位に進めていく。

おざえもんも逆転の可能性をかけてサマー・アラジンのコンボルートを作るが、自分の残りHPが30%以下という条件がそろわず発動させられない。

そこを枝豆のグウェインとアズリエルのコンボが襲い、HPを削りきられてフィニッシュ。

おざえもんの手駒が回りきらないうちに勝負を決めた枝豆に軍配が上がった。

3位決定戦:ほそドゥン vs おざえもん

3位決定戦では、ほそドゥンが思い切ってデッキを変更。今回の大会に合わせて、事前に何パターンものデッキを用意してきたという。

おざえもんのフェアリーフェンサーとアルンのコンボを放ったかと思えば、ほそドゥンが、ハヌマーンとポーリュプスを使ったコンボで反撃するなど一進一退の攻防が繰り広げられた。

最終的には、ハーピストエンジェルのコンボルートをアズリエルをおとりにすることで、ダメージの少ないほうに駒を置かせる駆け引きで、ほそドゥンが接戦をものにした。

なお、勝利を決めたアルンのダメージとおざえもんの残りHPの差はわずか4。ダメージが届いた瞬間、会場からは歓声が上がった。

決勝:枝豆 vs Bachi

決勝戦は、予選2位通過者同士の対戦になった。

勝負は、リーダーにアズリエルを設定している枝豆が有利に進める展開だったが、Bachiのアヌビスがアズリエルのコンボスキルを封じたところで形勢が変わっていく。

Bachiが配置したアマリアのシールドがうまく利いて、枝豆の決定打を抑えるなど、この勝負もギリギリのところまでもつれ込む。

Bachiのサマー・アラジンの攻撃を残りHP723で耐え抜いた枝豆が、逆転を狙ったグウェインだったが、コンボを狙える場所がつぶされてしまい不発に。

相手のコンボスキルを封じて、決定打を打たせない立ち回りを見せたBachiが優勝を決めた。

決勝ラウンド進出者には、けいじぇいPから賞品のプレゼントが。今回の決勝ラウンドはどの試合も紙一重で勝負が決する実力伯仲というのものが多く、会場からは惜しみない拍手が送られた

ランクは「エキスパート9」!「ガルム推しデッキ」で優勝奪取

今回、見事優勝したBachiにインタビューをすることができた。

見事優勝したBachi。今回の会場が偶然、地元だったということもあり、イベントへの参加を決めたという

――優勝おめでとうございます。優勝されてのご感想をお聞かせください。

Bachi:ありがとうございます。予選2位でほかにも予選で同成績の人がいるなか、オセロトスで決勝トーナメント進出が決まるなど、運にもだいぶ助けられました。

――『逆転オセロニア』を始められたのはいつからですか?

Bachi:5月のゴールデンウィークの逆転祭からです。なので、プレイ歴はちょうど半年くらいですね。

――クラスマッチのランクを教えてください。

Bachi:実はクラスマッチのランクがまだエキスパートの9なんです。

基本的に決戦イベントなど、NPCとの対戦ばかり遊んでいるので、今日はマスタークラスの人たちと当たって、勝てるとは思っていませんでした。

ウォーミングアップマッチで、運営スタッフの方と対戦したのですが、手も足も出なくて、予選の前から、なんてところに来てしまったんだ……と思っていました。(笑)

――対人戦の経験が少ない中、あの立ち回りはすごいです……。まさに、コスト制限マッチならではですね。本日使われたデッキを見せていただけますか?

Bachi:デッキもそんなに変わったものではありません。

ほかの方のように、アズリエルなどの駒があれば入れたかったのですが、残念ながら持っていないので、手持ちの駒をやりくりして、デッキを編成しました。

Bachiさんが見せてくれた今大会で使用したデッキ。リーダーは蘭陵王で、S駒は1枚という編成。S駒が少ないぶん、A駒13枚使用できるため、隙が少ない編成といえる

――S駒のガルムを中心に、A駒が多めの隙が少ない編成ですね

Bachi:『逆転オセロニア』のキャラクターでガルムがいちばん好きなので、軸にしようと最初から決めていました。そこから、A駒は魔属性寄りに決戦などで入手できるものを中心にして、B駒はシールドを持つものを使いました。

――「ガルム推し」デッキなんですね。ほかの駒も復刻イベントなどを活用すれば、はじめられたばかりの方でも作れそうですね。

Bachi:そこまでレアな駒を使っていないので、良ければ初心者の方の参考にしていただければと思います。

オセロチャンピオンに挑戦

イベント終了後の会場で、筆者も世界チャンピオンの高梨さんに挑戦させていただいた。

『逆転オセロニア』を始めてから、オセロの定石についても勉強した筆者。ここで高梨さんとの対戦から、『逆転オセロニア』攻略のヒントを引き出したい。

オセロだけでなく、『逆転オセロニア』もマスタークラスの高梨さん。イベント終了後はリアルのオセロと、『逆転オセロニア』で参加者と多面打ち対決をしていた。2016年11月1日(火)~4日(金)に開催される世界オセロ選手権の日本代表に選出されている

黒が筆者で、白が高梨さん。序盤は筆者が優勢なように見えるかもしれない。この時点で勝てないまでも、10枚以上は残せるんじゃないかと思っていた筆者だったが……

終盤からあれよあれよと、高梨さんが逆転。最後は筆者は駒を置ける場所がなくなり、一方的に攻められる結果になってしまった

最終的に58対4という結果に。『逆転オセロニア』と実際のオセロの違いについて聞いてみると、オセロの定石がオセロニアでは通用しないことのほうが多く、別の考え方が必要にだという

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