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Supercellが公式e-Sportsリーグ『クラロワリーグ』を発足!国内4チームがプロ選手を発掘

3月7日(水)、リアルタイム対戦型カードゲーム『クラッシュ・ロワイヤル』(以下、クラロワ)などを展開するSupercellが、公式e-Sportsリーグ「クラロワリーグ」を発足することを表明。昨日実施された発表会では、リーグの仕組みや日本代表となる4チームの紹介などが行われたので、その詳細をレポートしていこう。

プロ選手をだれもが目指せる時代への第一歩

シンプルながら、デッキ構成の妙と、3分間の中での臨機応変な駆け引きが楽しめる『クラッシュロワイヤル』。

昨年には賞金総額1億円の大会「クラロワ世界一決定戦」なども開催している同タイトルだが、この度公式e-Sportsリーグ「クラロワリーグ」を発足することを発表された。

Supercellのe-Sportsアジア担当である殿村博氏が登壇。リーグの仕組みやプロ選手となる条件などを語った

世界各地にリーグが誕生!日本は「クラロワリーグ inアジア」に所属

全世界187カ国でプレイされているクラロワ。クラロワリーグもそのプレイヤー分布にあわせて、世界のさまざまな地域にリーグが立ち上げられる。

日本が所属するのは「クラロワリーグ inアジア」。日本、韓国から4チームずつ、それ以外のアジア諸国から4チームの、計12チームが所属することになる。

日本、韓国、それ以外のアジアの国のチームでリーグが構成される。中国に関しては、独自のリーグが誕生する予定で、今回の対象からは除かれている

リーグは、まず総当たり形式のレギュラーシーズンを年間で2回行い(1シーズン4か月)、ここで好成績を収めたトップチーム同士でプレーオフを実施。

これを勝ち抜くことで世界一決定戦へと進出できるようになっている。

つまり、今年の世界一決定戦はチームでの対抗戦となる。アジアのいずれかの国で開催予定だ。

昨年行われたような個人の世界一を決める戦いに関しては、今のところは実施の予定はないとのこと。

また、グローバルで展開されるリーグであるため、日本eスポーツ連合(JeSU)との連携は特にはないようだ。

クラロワリーグ inアジア概要

  • 名称:クラロワリーグ inアジア(英語名称:Clash Royale League in Asia)
  • リーグ概要:2シーズン制。各シーズン約70試合。総当たり戦を行い、トップチームがプレーオフへと進出する
  • 2018年スケジュール:
    3月14日~18日:「クラロワリーグ20勝チャレンジ」
    3月下旬~4月上旬:「オンライン大会」「プロ選手選考会」
    4月中旬:「プロ選手」および所属リーグ発表
    4月下旬:1stシーズン開幕
    8月:2ndシーズン開幕
    冬:世界一決定戦
  • 日本チーム:GameWith/Gzブレイン/DetonatioN Gaming/PONOS sports
  • 助成金:それぞれのチームへ「クラロワリーグ」より助成金が支払われる
  • ボーナス:トップチームへのボーナスは総額2,000万円
  • デバイス:「クラロワリーグ inアジア」はGoogle Playとパートナーシップを組み、すべての試合はAndroidデバイスを用いて行われる

日本からは4チームが参戦!4~6名のプロ選手が在籍する予定

日本からは、「GameWith」「Gzブレイン(ファミ通App)」「DetonatioN Gaming」「PONOS sports」の4チームが参加。

各チームに4~6名のプロ選手と監督またはマネージャーが所属。報酬は、Supercellが各チームと契約し、助成金という形で支払われる。

大会賞金の上限などとの兼ね合いに関しては、いい成績を残すとSupercell側から別途ボーナスを支払うという形式でクリアしたとのことだ。

発表会には各チームの代表者も登壇し、今後の抱負やチームの色、選手に求めるものなどを語った。

左から、PONOS sportsの板垣護氏、DetonatioN Gamingの梅崎信幸氏、Gzブレインの目黒輔氏、GameWithの重藤優太氏

GameWith/重藤優太氏

リーグ制の公式大会という初の試みに参加できることを非常にうれしく思っております。

選手には、ゲームと真摯に向き合うことはもちろん、SNSや動画など、いろいろなところで見られるので、プロ選手としての品格、振る舞いも大事にするということを求めていきたいです。

チーム全体としては、クラロワを知っている人はもちろん、知らない人にもメディアやYouTubeを利用してどんどん発信していきたいと考えています。

Gzブレイン/目黒輔氏

攻略メディアという観点からいうと、クラロワはリリースされてからずっと攻略などで追いかけさせていただいているタイトル。

自分自身もずっとプレイしていることもあって、リーグ戦を盛り上げることに一役買うべく参戦しました。

ファミ通はどんな大会でも負けちゃいけないという鉄の掟があるのだが、残念ながら最近守れていない。

常勝を掲げ、グローバルでも活躍するようなチームを作っていきたいと考えております。

DetonatioN Gaming/梅崎信幸氏

DetonatioN Gamingは設立7年目のプロe-Sportsチームです。

今回のクラロワへの参戦で、チームとして扱うゲームは12タイトル目になりました。

世界で勝つことを目標に誕生したチームですので、日本ではもちろん、世界の強豪たちをなぎ倒すさまをみなさんに見せたいと思っております。

PONOS sports/板垣護氏

我々はSupercellさんと同じで、スマホゲームを作っている会社のチームになります。同業にはなるのですが、チームを持っているということもあって今回参戦いたしました。

日本の「いつまでゲームやってるの?」といった、ゲームを遊ぶことを良しとしないような文化をなんとかしたいと考えております。

ゲームをやることがすごい、プロにだってなれる、というところにつながるようにがんばっていきたいと思っています。

プロ選手となる条件は「満16歳以上」「クラロワがうまい」の2つ!

チームに属するプロ選手は、各チームがそれぞれで選考を行っていく。

プロになる最低条件は、「満16歳以上(2018年4月1日時点)」かつ「クラロワリーグ20勝チャレンジを達成している」の2つ。

クラロワリーグ20勝チャレンジは、3月14日~18日に実施される予定だ。

3敗する前に20勝に到達できればクリアとなる。去年の日本一決定戦のワイルドカード争奪戦の内容に近いようだ

これを満たしたプレイヤーは、「オンライン大会」や「プロ選手選考会」への参加が可能(任意)となり、そこで自分たちのスキルを各チームへとアピール。

チーム側は、ほしいと思った選手へ交渉を行い、双方合意の上契約が成立すると、晴れてプロ選手になるという流れだ。

チームから選手への報酬は、お互いで協議して決定するとのこと。

また、リーグが定める大会や撮影などへの参加が条件となるが、学生や他の職業に就いていても問題ないという。

これ以外に、特別枠が2名まで設けられており、過去の公式大会で実績のあるプレイヤーや、日本に住んでいないプレイヤーの獲得も可能

また、報道関係者に配布された資料によると、プロ選手の契約期間は2018年12月31日まで。それ以降については、特には触れらていない。

今年に入り、プロ認定するようなスマホゲームがいくつか出てきたが、いずれも特定の大会の優勝者のみといった限定的なもので、そのハードルは非常に高いように見える。

そういった面でクラロワリーグのプロ選手条件は、とてつもなくクラロワがうまい必要はあるものの、「自分もプロを目指せるかもしれない」と思える、うまい見せ方をしているように筆者は感じた。

e-Sportsの浸透には、こういったすそ野を広げてくれるようなタイトルが、もっと必要なのかもしれない。

(C) 2016 Supercell Oy