スマホゲームの裏側がわかるGTMFの多彩な出展
東京に先駆けて開催されたGTMF 2016大阪では、UE4を始めとするゲームエンジン、抽選制となったPlayStation VR体験会を始め、スマホゲームに関連する出展もあった。
Photon
同社が提供するネットワークエンジンは、協力・対戦ゲームで必要なクライアント間のリアルタイム通信を簡単に行うためのSDK。P2Pではなく、サーバー経由の通信のため、信頼性と低レイテンシーを実現しているという。
採用実績としては、『クラッシュフィーバー』が挙げられる。セッションに登壇した、ワンダープラネット取締役CTO村田知常氏によると、サーバー管理が不要で、多くの他社実績などの理由でPhotonを選んだという。
開発の苦労話の1つとして、CCU(同時接続者数)増にともなうルーム選択画面の表示が遅くなる問題点をケーススタディとして紹介。プレイを開始したルームの非表示化やロビーを分割することで、問題を回避
CRI WARE
同社のブースには、「触覚ミドルウェア」と題されたCRI HAPTIX(Android版)が出展されていた。
ここでいう触覚というのは、「無音のサウンドエフェクト」といえるもので、スマホゲームの映像や音声に合わせて、端末の振動(バイブ)体験を実現する。
通勤通学時に無音でプレイするスマホゲーマーは多いと思うが、このような状況下でも、ゲームプレイの満足度アップが狙える。
この触覚演出をスマホゲームに実装することで、プレイ時間アップやリテンション向上も見込めるという。触覚演出も124種類のパターンがあり、あらゆるシーンに対応できそうだ。
Unityにも対応しており、今後触覚演出対応のスマホゲームが増えてくるかもしれない。
SMILES:すがやみつる先生の生徒たちの展示
今年初の試みとして、SMILES((School Meets Industry at the Leading Edge of Software)と呼ばれる学校・研究室の見本市も開催。
これは、ゲーム開発への活用が期待できる技術・ソフトウェアなどを開発する「学生・学校・研究室」と、ゲーム開発を支える「GTMF 出展スポンサーや来場者」を結びつける企画。
大阪会場では、『ゲームセンターあらし』でおなじみの、すがやみつる先生の生徒たちの展示が行われていた。
モノビット
『城とドラゴン』や『タワーオブプリンセス』での採用実績のある、リアルタイム通信エンジンを開発・提供しているモノビット。GTMF 2016では、7月1日にアップデートされたばかりのMonobit Unity Networkingを出展。
SHIFT
スマートフォンの世代交代も活性化しており、特にAndroid端末の種類は国内においても増大の一途をたどっている。となってくると、開発会社としてその対応に追われることになる。
また、各ストアでのレビュー評価をよりよくするために、配信前のQA(Quality Assuarance)が大切だ。SHIFTのブースでは、デバッグ、チューニングなど、ゲーム開発者が開発に専念できることを念頭にサポート業務を行っている。
GTMF 2016開催概要
大阪会場:7月5日(火)コングレコンベンションセンター
東京会場:7月15日(金)秋葉原UDX GALLERY NEXT THEATER