スマホゲームライフを快適に! おすすめツールまとめ【前編】

今回はいつもと趣向を変えて、Android/iOSのツールに焦点を当てる。テーマは「ゲームをより快適にプレイできる便利ツール」だ。何かが劇的に変わるわけではないが、普段のスマホゲームライフがちょっとだけ便利で快適になるようなアプリをいくつか選んでみた。

攻略サイトを見ながらゲームができる

Yahoo! JAPAN

最初に紹介するのは、ヤフーのポータルサイトアプリ『Yahoo! JAPAN』だ。ご存じのとおり、ヤフーの各種サービスへの入り口となるアプリだが、本アプリには「スライド検索」という機能があるのを知っているだろうか。

『Yahoo! JAPAN』の設定内にある「スライド検索」をタップし、機能をONにする。これで準備は完了だ

機能をONにしたあと、画面の右端中央付近をよく見ると、半透明のツマミが表示される。これを画面左に向けてスワイプすると、Yahoo! のブラウザが表示されるはずだ。

ツマミにをグイッと引っ張り出すイメージでスワイプする。すると、今の画面の上に被さるかたちで、Yahoo! ブラウザが現れる

ブラウザはタブ機能がないだけで、ほとんど通常のYahoo! ブラウザと変わらない

この機能を使えば、「ゲームの攻略サイトを見ながらプレイする」ということが可能に。今まではPCでサイトを見ながらだったり、スマホでゲームとブラウザアプリを行ったり来たりする必要があったが、これならサッとブラウザを引き出して情報を確認し、サッとゲームに戻ることができる。

イベントクエストなど、事前に情報を確認してから挑戦すると、効率よくクリアできそうだ

もちろん横表示にも対応。あらゆるゲームで使用できる

動作は非常に軽く、ゲームに与える影響もほとんどないだろう。ゲームによってはブラウザのバックグラウンドでも動き続けるので、コマンドを入力して攻撃中にサイトを確認することもできる。データを見ながらきっちりプレイする方の、強い味方になってくれそうだ。

なお、『Yahoo! JAPAN』は、Android/iOSどちらでもリリースされているが、iOS版は「スライド検索」には未対応だ。

他のアプリを素早く起動!ランチャー系アプリ

ゲーム中に素早く他のアプリにアクセスできるランチャー系アプリ。ここでは、AndroidとiOSでそれぞれ個別に紹介する。

Toucher Pro(Android)

Androidにはこの種のアプリは多数存在する。実際は必要な機能などによって好きなものを選べばいいと思うが、今回は豊富な機能と美しい見た目が個人的に気に入っている『Toucher Pro』を紹介する。

『Toucher Pro』はいわゆるフローティング系のランチャーアプリだ。アプリをインストールすると、画面右上に半透明のボタンが表示され、これをタップすると各種機能が備わったランチャーが展開される。

ボタンの位置は自由に変えられるので、ゲームごとにじゃまにならない位置に移動するといい

表示できる情報は、ホームキーやタスクキーなどの各種ボタン、アプリショートカット、各種トグルスイッチや音量バー、天気予報と、かなり豊富だ。ゲーム中にふと気になった事を調べたり、音量などの設定変更も行える。

豊富な機能の数々。ゲーム中はもちろん、普段使いにも便利なランチャーだ

アプリは好きなものを追加できる。自分が使いやすいようにカスタマイズしよう

ゲーム中に端末の設定を変更したくなっても、わざわざ設定画面を開く必要がない

有料機能の購入や追加アプリのインストールでさらに機能を拡張でき、より使いやすいものとなる。ゲーム中はナビゲーションバーが非表示になり、他アプリへのアクセスがしづらいこともあるが、本アプリでその問題は解消できそうだ。

Launcher(iOS)

iOSのランチャーアプリはAndroidに比べると少ないが、それでも便利なものはある。『Launcher』は、通知センターにアプリのショートカットなどを配置できるアプリで、『Toucher Pro』同様にゲーム中でも素早く他アプリにアクセスできる。

通知センターに常駐するので、好きなタイミングに好きなアプリを起動できる

配置するアプリや機能も自由に選択でき、Wi-FiやBluetoothなど設定項目へのショートカットも作成可能。さらに、Proバージョンを購入すれば特殊ランチャーと呼ばれるものの配置が可能になり、より便利に利用できるようになる。

WebランチャーはURLを指定して、ブックマークのような使い方ができる。お気に入りの攻略サイトなどを登録しておくといいだろう

3D  Touch対応

先ほど『Yahoo! JAPAN』のスライド検索はiOS版は対応していないと紹介したが、代わりに3D Touchに対応している。ホーム画面でアイコンを強く押すと、「検索」と「よく見る」というメニューが表示され、素早くそれぞれの機能にアクセスできる。この3D Touchが通知センターでも使用できれば、『Launcher』に『Yahoo! JAPAN』を登録することで相当便利になると踏んだが、通知センターで3D Touchは使用できなかった。非常に残念だ。

AssistiveTouch

これはアプリではなくiPhoneの基本機能の1つだが、ゲーム中にとても便利に使用できるので紹介しておこう。まず、端末の設定>一般>アクセシビリティと進む。アクセシビリティの項目から「AssistiveTouch」を探してタップ。「AssistiveTouch」をONにすると、画面右側に『Toucher Pro』のようなフローティングアイコンが表示される。

アプリではなく端末の基本機能なので、設定画面から機能を有効にする必要がある

アイコンの位置はドラッグで自由に変更できる。ゲームのじゃまにならない場所に移動しておこう

アイコンをタップすると、コントロールセンターや通知センターの開閉、マナーモードなどの設定が行えるほか、ピンチイン・アウトや3D Touch、ダブルタップの操作も行えるのが面白い。また、スクリーンショットボタンなど、機能の追加も行える。

コントロールセンターや通知センターの開閉があるのは、全画面表示になることが多いゲーム時に便利だ

『Toucher Pro』と比べてできることは少ないが、iOS標準機能として用意されているのがうれしい。ゲームの操作方法にスワイプがある場合、うまく通知センターやコントロールセンターを開けない場合があるので、ぜひ活用してみてほしい。

あるとちょっとうれしい制御系アプリ

ここでは、アプリが持つ機能としては限定的だが、あれば何かと便利な端末制御系のアプリを紹介する。

Wi-Fi Matic – Auto WiFi On Off

昨今のスマホゲームは通信量が多く、モバイルデータ通信を利用するとあっという間に通信量制限に達するものも少ないない。なので、Wi-Fiでのプレイをおすすめするタイトルも多いが、この通信の切り替えが面倒だったり、つい忘れてしまうこともあると思う。そこでぜひ使ってみてほしいAndroidアプリが『Wi-Fi Matic – Auto WiFi On Off』だ。

『Wi-Fi Matic – Auto WiFi On Off』を簡単に説明すると、Wi-Fiの自動接続ツールだ。この手のアプリはいくつもあるが、その多くはGPSなどで位置情報を検出し、登録済みのWi-Fiに接続するものが多い。同種の他アプリとのいちばんの違いは、このGPSを使用しないというところだ。

使い方は簡単で、アプリをインストールしたら「Wi-Fi Maticの有効化」にチェックを入れるだけ。細かい設定も可能だが、基本的な機能はこれで利用できる

『Wi-Fi Matic – Auto WiFi On Off』はGPSを使用しない代わりに、セルIDを使用し現在地を検出する。セルIDとは、周辺の無線基地局と端末の通信時に記録される情報で、これは本アプリの使用に関わらず記録されるものだ。『Wi-Fi Matic – Auto WiFi On Off』はこれを利用し、接続したWi-FiのSSID記録時にあわせてセルIDも記録し、端末が記録したセル(基地局)に接続すると自動的にWi-FiをONにする。

登録したセルに接続すると自動でWi-FiがONになり、セルから離れると自動でOFFになる。一度『Wi-Fi Matic – Auto WiFi On Off』を有効化したら、何も意識せずともWi-Fiの自動接続/切断が可能になる

細かく設定すれば、Wi-Fiを自動OFFにするまでの時間や、Wi-Fi接続時にモバイルデータ通信を無効化するか否かなどの設定も行えるが、そこまでせずともじゅうぶん便利に利用できるアプリだ。Wi-Fiを常にONにしておく必要も、GPSを使用する必要もないので、バッテリーの節約にもなるだろう。

Rotation Control

縦画面表示のゲームはほとんどだが、横表示のゲームでも表示方向が固定されているものもある。使用している端末によっては、イヤホンジャックが邪魔になったり、スピーカーが自分の手でふさがったりして使い心地が悪く、場合によってはプレイそのものに影響することもあるだろう。『Rotation Control』は、表示向きを強制的に変更でき、このちょっとした不便を解消できるアプリだ。

「回転制御開始」をONにするだけで利用できる

通知領域に各表示モードのボタンが出現するので、ここをタップして表示向きを変更する。各モードの詳細は、アプリ内ヘルプの「説明の表示」から閲覧可

極端な例をあげれば、パズドラは本来縦向き固定のゲームだが、本アプリを使用すれば横向きにも表示できる。

強制的に横表示になっているが、問題なくプレイできている

こちらは同じ縦向きだが、上下が逆さま。イヤホンジャックの位置を変更できるだけでも、快適にプレイできることもある

無理やり表示向きを変えているので、すべてのゲームが正常に動作するとは保証できないが、どうにもプレイしづらいゲームがあれば、一度試してみることをおすすめする。

プレイ画面を録画にはコレ

最近はYouTubeなどの動画サービスでプレイ動画の配信をする方も増えているが、スマートフォンの画面録画は思ったより簡単に行える。本格的な動画配信だけでなく、TwitterなどのSNSにちょっとしたプレイ動画を投稿するのにもオススメのアプリなどを紹介する。

Google Play ゲーム

Googleが提供するゲーム管理アプリ『Google Play ゲーム』でも、先日のアップデートからプレイ動画の録画/実況、アップロードなどが可能になった。Android 5.0 Lollipop以上の端末で利用でき、インカメラを使って自分の顔とプレイ画面を同時に録画することも可能だ。

使い方は『Google Play ゲーム』を起動し「マイゲーム」>「インストール済み」と進み、録画したいゲームを選択するだけだ。すると録画ボタンが表示されているので、これをタップすると3カウントの後に録画が開始される。

録画ボタンをタップするとゲームが起動する。録画画質は720p HDと480p SDから選択できる

このモードでゲームを起動すると画面左下にコントローラーアイコンの周りに、マイクボタン、インカメラボタン、録画ボタンが表示される。デフォルトでインカメラが有効になっているので、顔を映したくない場合はインカメラボタンをタップしてOFFにしておこう。

インカメラをONにしておけば、画面左下にワイプで表示される。ゲーム実況で利用するといいだろう

あとは普段と同じようにプレイすればOKだ。音声は端末のマイクを使って録音されるので、実況をしない場合はできるだけ静かな環境でプレイするといい。また、端末のマイクの位置や感度によっては、かなり大きめに音を出しておかないと録音されないので、一度テストしてみることをおすすめする。

ゲームによってはアイコンがじゃまになるが、ドラッグで好きな場所に移動できる

録画を停止ボタンを押すと画面上に「動画をギャラリーに保存…」というトーストが表示される。これをタップすると、録画した動画の再生やYouTubeへのアップロードがすぐに行える

Android 5.0 Lollipop以上の端末であれば、誰でも簡単にゲーム実況やプレイ動画の配信が行える、とても魅力的な機能だ。Googleのゲーム動画配信サービスと言えば『YouTube Gaming』があるが、こちらはまだ日本ではサービスが開始されていない。とはいえ、日本展開は明言されているので、サービスが開始されればより表現の幅が広がりそうだ。

AZ スクリーン レコーダー

続いてもAndroid 5.0 Lollipop以上で利用できる録画アプリだが、機能的には『Google Play ゲーム』よりも充実している『AZ スクリーン レコーダー』を紹介しよう。

アプリを起動するとオーバーレイでいくつかアイコンが表示される。録画する場合は向かって左端の赤いボタンを押せばいい。音声は『Google Play ゲーム』と同じく、スピーカーから出た音をマイクが拾って録音するので、こちらも音は大きめの方がいい。

赤いボタンをタップしたあとに開かれるウインドウで、「今すぐ開始」をタップする。3カウントの後に録画が開始される

録画を停止するにはステータスバーを下ろし、表示されている停止ボタンをタップする。

録画停止後、画面上にファイル名などが表示される。すぐに他のアプリと共有したり、録画に失敗した場合は削除することも可能だ

録画した動画をトリミングしたり、GIFアニメーションに変化したりすることもできるが、これらは寄付版の有料機能になる

設定からは停止方法や解像度、フレームレートやビットレートなど細かく変更が行える。また、画面上にテキストやアイコンをオーバーレイ表示することも可能なので、動画配信者は無断転載防止などに役立つかもしれない。

例えばこのように、ロゴを表示させることもできる
単純に録画がしたいだけなら『Google Play ゲーム』でじゅうぶんだと思うが、細かく設定してこだわりたい方は『AZ スクリーン レコーダー』を使えば満足しそうだ。

iPhoneの画面録画

iPhoneでの画面録画については、ほとんどがいわゆる脱獄アプリだ。また、そうでないものもいくつか手順があって面倒なものが多い。しかし、iPhoneはMacさえあれば簡単に画面の録画ができる。

まずiPhoneとMacをLightning ケーブルで接続し、『QuickTime Player』を起動する。次に画面上のメニューバーから「ファイル」>「新規ムービー収録」と進む。

iPhone接続後、ここをクリックしよう

するとMacのインカメラを使用した録画画面が表示されるので、録画ボタン横の矢印からメニューを表示し、カメラとマイクをiPhoneに設定する。これでウィンドウにiPhoneの画面が表示されるはずだ。

アプリをインストールする必要もなく、簡単に録画が行える

実際の画面より多少遅延が発生するが、録画した動画にコマ落ちなどは確認できなかったので、実用に問題はないと思う

この方法だと音声が直接Macに出力されるので、『Google Play ゲーム』『AZ スクリーン レコーダー』よりも圧倒的に音質がよく、周りの雑音が入らないのも大きな利点だ。ただ、スマホ単体では行えないのが難点だが、環境がそろっている方はぜひ試してみてほしい。

普段Game Deetsでは掲載しないようなアプリを紹介してきたが、いかがだっただろうか。OSの違いから、どうしてもAndroidアプリが多くなってしまったが、筆者が見つけきれなかったゲームに使える便利アプリも、まだまだたくさんあると思う。そういった目線でアプリ探しをするのも面白そうだ。後編では、さまざまな動作を自動化できるアプリを、実例をまじえて紹介しようと思う。

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