『異世界キッチン 行列のできる現代料理のお店』プロデューサー突撃インタビュー

『異世界キッチン 行列のできる現代料理のお店(以下、異世界キッチン)』は2024年9月5日リリース予定の異世界経営シミュレーションゲーム。今回はプロデューサーを務める光森氏にインタビューを実施。本作のゲーム性や魅力、デザイン募集企画のような挑戦に対する想いなどを語っていただいた。

※ゲームは開発中のものです。記事中の内容は、実際のゲームと異なる可能性があります

デザイン募集企画でも話題の異世界経営SLGが攻めた企画をする理由とは?

――本日はお忙しいところお時間いただき、ありがとうございます。まずは、光森さんについて簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?

光森氏:前職ではランドホーでスマホゲームのディレクターやプロデューサーを担当させていただきました。

2017年にポッピンゲームズジャパンに入社し『クレヨンしんちゃん 一致団ケツ! かすかべシティ大開発』のディレクター、『ピーターラビット – 小さな村の探しもの』と『ムーミン谷の探しもの』のプロデューサーなどを担当してから『異世界キッチン』を立ち上げました。

『異世界キッチン 行列のできる現代料理のお店』プロデューサーの光森英人氏

――好きなゲームはなんですか?

光森氏:シヴィライゼーションシリーズなどのストラテジーやシティーズスカイラインシリーズなどのシミュレーションゲームで遊ぶのが好きです。

スマホでは、『ステーションメモリーズ』をスマホ版リリース当初からずっと遊んでいて、もう10年が経ちました。

――趣味はなんですか?

光森氏:旅行が好きです。あと、珍しいものを食べるのが好きなので『異世界キッチン』のゲーム制作に生きています。

普通食べない動物の肉を食べたり、スーパーで売ってない野菜を育てたり、野草を調べて摘んで食べたり。

――リアルに異世界キッチンですね(笑)

光森氏:けっこう、ゲーム作りに自分が投影されているところもありますね(笑)ゲームに実装するにあたって、自分で作ってはじめて食べてみた料理もいくつかあったりして。

異世界モノでおなじみ「なんだこのおいしい料理は!」が楽しめるゲーム

――それでは、『異世界キッチン』についてお聞かせください。どういったゲームになりますか?

光森氏:異世界転移した料理好きの女子高生が、現代の知識でいろいろな料理を売りまくる経営シミュレーションゲームです。

スタッフを店内に配置し、その日販売するメニューを決めて、営業開始。インゲームとなる販売のシーンはセミオートで進行します。

販売のシーンでやれることはほぼ無いのですが、客入りや各料理の売れ行きなどを見て考えることで、次の日の店内配置やメニュー決めの改善に生かすことができます。

――かなりリアルな店舗経営ですね!

光森氏:そうですね。状況に応じて売れているものを見極めながら、次に生かしていくというシミュレーションゲームになっています。

季節や天気によっても売れやすいメニューが変わっていくので臨機応変にメニュー決めなどを対応させつつ、お店を成長させていきます。

その間にスタッフを探索に送って、食材を採ってきてもらいながら新メニューを開発してどんどん増やしていくことが目的になります。

15年以上前にプレイして好きだった『海洋レストラン☆海猫亭』というWindowsのゲームに影響を受けています。

――ありがとうございます。異世界が舞台という点は、経営SLGとしては珍しい印象です。

光森氏:そうですね。アニメやマンガの異世界モノではよくあるのですが、異世界に現代のものを持ってきた時の現地の人の「なんだこのおいしい食べ物は!」というリアクションが楽しいので、それをやっていきたいなと思っております。

――主人公や登場キャラにまつわる物語、たとえばストーリーパートなどはあるのでしょうか?

光森氏:そうですね。本筋のストーリーがあって、各キャラクターもそこに会話で絡んでくることになります。

基本的にはSLG部分を楽しんでほしいので、それほど割合としては多くないのですが。

――光森さんは徐々に発展させていくシミュレーションがお好きな印象です。本作もたとえば店舗が大きくなったり、支店が増えたりもするのでしょうか?

光森氏:お店自体は徐々に大きくなっていって、やれることが増えていきます。たとえば、キャラクターの配置できる枠が増えていったり、置ける料理が増えたりといった感じですね。

支店が増える、というところも今後の構想には入っています。

また、主人公の香菜は現代料理を作っていくのですが、異世界に転移したショックで忘れてるという設定で。キーになる料理や食材を売っていけば徐々に思い出していきます。

――基本的にはソロ向けのゲームになりますか?他のプレイヤーと売上を競い合うなど、マルチ要素のようなものはありますか?

光森氏:今のところはないですが、今後入る可能性はあります。

――ちなみに、開発にあたって、重視している点や苦労している点などがあればお聞かせください!

光森氏:スマホでこれまで決して多くはなかったタイプのゲームだけに、どうすれば「ちゃんとゲームを理解して面白いと感じてもらう」というところまでユーザーさんをお連れできるか、でギリギリまで苦心しています。

チュートリアルで全部伝えきれたら良いのですが、チュートリアルが長いゲームは私自身プレイしていて嫌になってしまうのでかなり端折っていて……。

「あとは触ってみて!」としたいのですが、分からないことだらけだとそれはそれで面白くないでしょうし。

――経営SLGを手軽にわかりやすく伝えるのはなかなか難しそうですよね。今のところはどういう形で対応しているのでしょうか?

光森氏:チュートリアルについてはほどほどに割愛して、後からキャラクターが出てきてちょっとヒントを教えてくれるといった形式にしています。

あとは、スマホゲームでよくあるミッション的な要素があって、それをやってもらうことで一つ一つ経験してもらうのがいいかなと考えています。

特色の異なる30キャラ以上を適材適所に配置していく

――多彩なキャラクターが登場するところが印象的です。どういったキャラクターが登場するのでしょうか?

光森氏:仲間にできるキャラクターの職業は料理人、販売員、冒険者の3種類があります。リリース時点では31キャラが登場する予定です。

――かなり豊富ですね。それぞれ特色というか、得意とするものが違うのでしょうか?

光森氏:そうですね、同じ職業でも得意とするものがキャラクターによってそれぞれ異なるようにしているので、これでも少ないなと思っています。

ですので、リリース後もどんどんキャラクターを追加していく予定です。ほかには、悪役キャラのようなリリース時点では仲間にできないキャラもいますね。

――悪役もいるんですね。物語上で敵対するライバルみたいなイメージでしょうか?

光森氏:そうですね。ここも異世界モノの王道的なところは若干意識してまして、 ちょっと嫌味な貴族が出てきて、馬鹿にされるけどおいしい料理で見返していく、というような展開もあります。

――スタッフごとのストーリー、背景の深堀りなどはありますか?

光森氏:サブストーリーはあります。今のところは一つ一つの料理に対する反応、小話や主人公とのやり取りのようなものがたくさん入っています。

たとえば、スタッフごとの過去を掘り下げてそれぞれが抱える問題を解決していく、というような感動のストーリーだったりはまだないのですが、今後ユーザーさんの反応によってはさらに深いものにしていこうと思っています。

――キャラクターの特色が異なるということですが、たとえばステータスやスキルのようなものがあるといったことでしょうか?

光森氏:料理や対応するお客さん、探索場所などで得手不得手が変わるようなものになっています。たとえば和食が得意な料理人なら、和食料理を効率良く(素早く)作れます。

料理との相性が良くない料理人ばかり配置すると作るのが遅くなって、お客さんが怒って帰ってしまうみたいなことが起こるので重要です。

販売員だと人気のような概念があって、その人が立っているだけでお客さんがたくさん来やすくなったり、怒って帰るお客さんが少なくなったり、といった利点があります。

――ありがとうございます。キャラクターはガチャでの入手になりますか?

光森氏:ガチャと、プレイを進めていく中で報酬として獲得できるキャラクターもいます。

――ちなみに、ほかにはマネタイズ要素はありますか?

光森氏:ガチャのほかには、いわゆるスタミナ的なものを回復できたり、キャラクターを回復したりできるマネタイズ要素があります。

基本的には料理人と販売員のキャラが1人ずついればお店は運営できるのですが、より稼ぎたい、全力でお客さんを集めたいといったときにはこういうアイテムも必要になってくるという感じですね。

ほかには広告動画もあります。見るとちょっとバフがかかったり、課金通貨やアイテムがもらえたりとちょっとお得になります。

定番からマイナーまで300種以上の多彩な現代料理が登場

――異世界キッチンは料理の数も豊富ですよね。どういったものがありますか?

光森氏:料理の種類はリリース時点で300種類を予定しており、その後もどんどん増やすつもりです。

ほとんどはお馴染みの現代料理ですが、あまり馴染みのないものも少しあります。

日本ではマイナーな外国の料理や、日本の郷土料理など。たとえば「カノムクロック」というタイのお菓子などが登場しますね。

異世界キッチンの異世界は、魔法がガンガン登場するような世界ではありませんが、私達の地球とは少し異なる生き物もいますので、イベントではそういった食材を使った料理が登場する予定です。

――異世界で現代料理を再現するということは、食材は異世界のものですかね。

光森氏:そうです。異世界ではあるのですが、基本的に似たような食材があるので、それで再現していくことになります。

――異世界の料理が登場することもあるのでしょうか?

光森氏:異世界の食材を現代の調理法で作ったもの、ということになります。

異世界の調理法という意味で、異世界の料理ということですとなかなか思い浮かばないというか、「私たちが思いつく時点で現代の料理なのでは?」とも思ってしまって、けっこう難しい問いですね(笑)

――ありがとうございます(笑)新しい料理は、レシピを開発するなどして解放されるのでしょうか?

光森氏:開発というコマンドや機能があるわけではないのですが、特定の料理を売っていくことで解放されていきますね。

――たとえば食材自体は持っているけど、料理は別に解放する必要がある、といったことでしょうか?

光森氏:そうです。1種類だけでは解放できないものもありますね。たとえば、パンと卵をたくさん売ると、フレンチトーストが解放される、みたいなイメージです。

――なるほど。キーとなるものを売って解放していくのは面白そうですね。ちなみに、現段階での本作の攻略のコツなどがあればぜひお聞かください。

光森氏:身も蓋もないですが、適当にやっても大丈夫なようには作ってあります(笑)そこまでガチに攻略しなくても、結果的にたどり着く場所がある、みたいなイメージです。

チュートリアルに説明を全部入れようとしていないので分からないこともあるとは思いますが、なんでもいいのでとにかくいろいろな料理をたくさん売って、たくさん探索を繰り返してください。そうすると道は開けます!

売れる料理はたくさんあるので、たとえばもし何かの機能に気づかないせいである食材を手に入れるのが遅れたとしても、その分今売れる料理をたくさん売れば、それも有利に繋がっていくことなので。

――ゆるく遊んでも問題ない自由度がある感じですね。

光森氏:そうですね。何をやってもそんなに大失敗とかはないので、焦らず自由に楽しんでほしいです。

絵師も運営側もWINWIN! キャラクターデザイン募集企画も実施

――キャラクターデザイン募集企画が斬新だと思いました。どういう狙いで実施しているのでしょうか?

光森氏:プロモーション的な理由はもちろんあります。

募集企画を通じて異世界キッチンを多くの人に知ってもらったり、参加いただくことで企画が終わっても気になるゲームになってくれたらいいなとは思っています。

ただそれは社内向けの建前で、「楽しそうだからやってみたかった」というのが本音かもしれません。

ポッピンゲームズではIPをお借りしてゲームを作ることが多いのですが、今回は珍しくオリジナルキャラのゲームを作っています。

なので、今回このプロジェクトをやるにあたり、お借りしたIPのゲームでやるにはハードルが高い施策を徹底的にやってやろうという思いがありました。

キャラクターデザイン募集やコラボキャラ募集はその最たるものですね。

――絵師さん側としてもデザインを売り込めて、お互いにメリットがあるところがすごくいい施策だと思いました。

光森氏:SNSでもけっこう見てくださる方が多くて、色々な企画も含めて楽しんでいただければなと思っています。

『異世界キッチン』は9月5日リリース! アニメコラボにも期待

――差し支えない範囲で、今後の展開についてぜひお聞かせください!

光森氏:9月5日リリース予定です。お待たせいたしました。

――ちなみに今後のコラボなどは考えておられますか?異世界ならコラボ先がたくさんありそうですが……。

光森氏:複数予定していて企画進行中です。アニメとのコラボも予定しています。

リリースから様子見して、調子が良ければさらにたくさんコラボしていきたいですね。

――最後に、ゲームを楽しみにしているユーザーの方にひと言お願いいたします。

光森氏:『よくあるスマホゲー』とはちょっと違うゲームです。ぜひ一度体験してみてください!

――本日はお忙しいところ、ありがとうございました!

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