箱庭ゲームにストーリーが加わり、多方面の展開を見せるゲーム
『I -アイ-』は、キャラクターデザインに『牧場物語』シリーズのまつやまいぐさ氏、主題歌にジブリ映画の主題歌などで有名な手嶌葵氏の新曲を採用。更に、ゲームと連動した漫画がリリース前より少女コミック雑誌『花とゆめ』誌上で開始されており、ゲームだけにとどまらない展開を見せている意欲作だ。
新発見の島に次々と集まる仲間たち
ある日見かけた「チラシ」に書かれた「新発見の島」。主人公は偶然同じときにチラシを見ていた探検家の「ジェイク」とともに島を訪れ、そこで生活することになる。やがて同じように、何かを求めて島に集まる者たち。彼らとともに島で暮らし、にぎやかにしていくことがゲームの目的の1つだ。
新発見の島でおくるスローライフ
ゲームの基盤となるのは島作りとその生活。いわゆる箱庭系ゲームの内容だ。本作においても生活の基本はまず農作物を作ることにある。何事も腹が減ってはなんとやら、だ。畑に種をまくと一定時間で農作物が実るので、それを指でスワイプして収穫する。
収穫した農作物を使って、バゲットや焼きとうもろこしといった料理を作ったり、麦から作業用の手袋を作ることができる。その手袋を使って森で作業するとつる草や板などが手に入る。これらの材料を使って建物などを作っていく。1つの農作物から、できることがどんどん広がっていくのだ。
建物を作って、島をどんどんにぎやかにしていく
材料やお金がそろうと、今度は建物を建てることができるようになる。ストーリーに関係のあるものも多いが、単に島を飾るだけの花壇なども用意されているので、自分の島を自分らしく作っていくことができるだろう。
キークエストをこなしてストーリーが進む
『I -アイ-』がほかの箱庭系ゲームと大きく違うのは、明確なストーリーがあるということだ。ストーリーは小さなエピソードごとに設定されており、「キークエスト」をこなしていくことで開放されていく。こういった目的があるからこそ、普段の島作りや農作業にも意味が見えてくる。
クエストはキークエストだけでなく、住人からのお願いを聞く「住人クエスト」や指定された作物や材料を揃える「いつでもクエスト」がある。これらをこなして住人の好感度を上げる事でキークエストも開放されていく。
謎解きミステリー要素が待ち受ける
ストーリーが進んでいくと、単に物語を読むだけでなく、選択肢のある場面も出てくる。こういった時には簡単ではあるが謎解き要素がある。それまでの物語を思い出して、落ち着いて謎を解こう。
箱庭系ゲームに意味と目的を与えた良作
従来の箱庭系ゲームは、ゆったりと楽しめるのが特徴だったが、ある程度進むと作業ゲームになりがちなのが問題の1つだった。それがストーリーを組み合わせることで1つ1つに目的が生まれ、続きが気になるからプレイし続ける動機にもなる。この組み合わせは思った以上にうまくはまっているように感じた。もちろん、ストーリーを無理に進めずにじっくり島作りを楽しむこともできるので、純粋に箱庭ゲームとしても楽しめるだろう。
前日譚にあたる「プロローグアプリ」も配信中
KEYROUTEからは、本作のリリース前に、プロモーション目的として5つのゲームがリリースされている。これらは本作の前日譚にあたるもので、探検家のジェイクや植物学者のオリビアたちがどういう経緯でこの島にたどり着いたのかがわかるミニゲームだ。プレイしなくても本作をじゅうぶんに楽しむことはできるが、作物や建物の完成待ちで空いた時間に楽しむこともできると思うので、登場キャラクターたちが気に入ったらぜひプレイしてみてほしい。
- 使用した端末機種:iPhone 5
- OSのバージョン:iOS 8.3
- プレイ時間:約4時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
- 課金総額:0円
(C)KEYROUTE CO., LTD