今年で20周年!「東京ゲームショウ2016」開催発表会をレポート

  • 2016年02月23日

一般社団法人「コンピュータエンターテインメント協会(以下CESA)」は、2016年2月23日、東京のホテルニューオータニで「東京ゲームショウ2016(以下、TGS2016)」の開催発表会を行った。本記事では、それらの模様をレポートする。

TGS2016は、最大規模となったTGS2015を超える!?

発表会では、最初にCESAの会長である岡村秀樹氏が登壇。TGSが今年20周年を迎えたことを踏まえ、TGSの出展者や来場者数が年々増加しているのは、共催者である日経BPをふくめ、さまざまな方々のおかげであると感謝を述べた。

一般社団法人CESA会長・岡村氏

続いて登壇したのは、TGSの共催者である「日経BP社」代表取締役社長の長田公平氏。長田氏は、TGSが海外からも注目されるイベントであると示し、それにともない海外でもイベントを開催するなど、TGSの国際化をより広めていきたいと強調した。

日経BP社・代表取締役社長の長田氏

TGS2015を振り返る

長田氏のあいさつの後、昨年行われた「TGS2015」について、来場者などの結果が報告された。TGS2015は幕張メッセ全館を使用し、過去最大規模で行われ、出展社数、小間数、プレス来場者も過去最多となった。出展社数や来場者など、興味深いデータが公開されたので、それらを合わせて紹介する。

出展社数

2013年からいきなり出展社数が増えているが、これは東南アジアからの出展を強化したため。近年、スマホゲームの開発が盛んなアジア圏は、今年も出展が多くなりそうだ

出展小間数

小間とは、いわゆるブースのスペースのこと。大きなメーカーだと、小間数が大きくなり、小さなメーカーだと小間数が少なくなる。TGSの規模を示す目安と考えればOKだ

来場者数

TGS2015の来場者数は、TGS2013に続いて2番目に多かった。2000年頃に一度谷間があるのが面白い

プレス来場者では、海外プレスの増加が目立つが、国内プレスの数がほとんど増えていない点にも注目。雑誌からネットへと媒体は移ってきていると思うが、媒体自体の数はあまり変化していないのかもしれない

メディア掲載実績

海外を含む、メディア掲載実績は一気に1,000件も増加

来場者アンケート

ゲームショウに来るだけあり、来場者のほとんどはゲームをプレイしている(当たり前だが)。スマホ用ゲームをプレイしている人が、家庭用ゲーム機とほぼ同じなのは、やはり時代なのだろう。「以前はしていたが、今はほとんどしていない」が、家庭用ゲームとPCゲームに多いことも興味深い

TGS2016では、VRゲームや公式動画を拡充!

TGS2015の結果報告の後、いよいよTGS2016の開催概要が発表された。今年のテーマは「エンターテインメントが変わる。未来が変わる。」だ。VRをはじめ、新しい技術が登場し、GAMEはエンターテインメントの価値を変えようとしている。GAMEが持つ、国籍や性別、時間、空間、あらゆる壁を乗り越えて、イノベーションをもたらす力。それにより、誰もが想像できなかった未来を現実にする、というのが、TGSの大きなテーマとなっている。そして以下が、TGS2016開催の概要だ。

  • 名称:東京ゲームショウ(TOKYO GAME SHOW 2016)
  • 主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
  • 共催:日経BP社
  • 後援:経済産業省(予定)
  • 特別協力:ドワンゴ
  • 会期【ビジネスデイ】:2016年9月15日(木)~9月16日(金)(※ビジネスデイは、ビジネス関係者およびプレス関係者のみのご入場となります。)
  • 会期【一般公開日】:2016年9月17日(土)~9月18日(日)(※一般公開日は、状況により、9:30に開場する場合があります。)
  • 会場:幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)展示ホール1~11/イベントホール/国際会議場
  • 来場予定者数:23万人
  • 募集小間数:2000小間
  • 入場料(一般公開日):一般(中学生以下)…当日1,200円(前売り券:1,000円)/小学生以下…入場無料

また、TGS2016の新機軸として、近年、話題となっている「VRコーナー」や「AIコーナー」を設置。欧米やアジアのみならず、東欧や中南米からもゲームベンチャー企業を誘致する試みを始める予定だとか。ここからは、TGS2016の出展コーナーと主催者企画を、開催ホールごとに紹介していく。なお出展名の横に[NEW]とあるのは今回が初となるコーナーを示し、[リニューアル]とあるのは、前回からスペースなどの仕様を変更したものを示す。

出展コーナー・主催者企画(予定)

●ホール1~8

  • 一般展示

ゲームソフトを中心としたデジタル・エンターテインメント関連製品や、サービスを紹介するコーナー。

※4日間出展

  • スマートフォンゲームコーナー/ソーシャルゲームコーナー

iOS、Androidなどのスマートフォンや各種タブレットなどのスマートデバイス向けゲームと、携帯端末やPCブラウザなどで楽しめるゲームを紹介するコーナー。

※4日間出展

  • ロマンスゲームコーナー

主に女性ユーザーをターゲットにした、恋愛シミュレーションゲームなどを紹介するコーナー。

※4日間出展

  • ファミリーゲームパーク[リニューアル]

家族で楽しめるゲームソフトや関連製品を紹介するコーナー。今年から入場年齢制限を中学生以下とその家族に拡大。小学生以下の限定エリアや、物販、専用フードコートも用意。

※一般公開日のみ出展

※入場できるのは中学生以下とその家族に限定

  • ゲームスクールコーナー

未来のクリエイターのために、ゲームスクール、大学、通信教育などの教育機関を紹介。

※4日間出展

  • AIコーナー[NEW]

AI(人工知能)技術を使った、ソフトウェア、ハード、ゲーム、サービスを展示する。学習機能をもったAIは、近年、急速に発達しており、将棋やチェスなどでも人間に近付いてきているといわれている。その分野の最先端を見ることができれば、かなり興味深い内容となりそうだ。

※4日間出展

  • ニュープラットフォームコーナー

セットトップボックス(STB)などの専用ゲームソフト、サービスを展示。STBとは、テレビに外付けで、オンライン動画や録画などの機能を付加する装置のこと。

※4日間出展

●ホール9~11

  • e-Sportsコーナー[リニューアル]

前回までの主催者によるe-Sports競技会中心のコーナーから、ゲームタイトル、周辺機器、関連サービスの展示を中心としたコーナーにリニューアル。同コーナーでは出展社によるe-Sports大会を実施できる大型ステージも設置。

※4日間出展

  • ゲームデバイスコーナー

コントローラ、キーボード、マウス、ヘッドフォンなど、家庭用ゲーム機や携帯型ゲーム機、PCゲームなどと連動したデバイスや関連グッズを紹介するコーナー。

※4日間出展

  • 物販コーナー

ゲーム関連グッズやゲームソフトの販売を目的としたコーナー。

※4日間出展と一般公開日のみ出展するブースがあります

  • インディーゲームコーナー

独立系(インディー)開発者を出展対象とする、あらゆるプラットフォーム向けの完全オリジナゲームを紹介するコーナー。

  • コスプレコーナー

コスプレエリア内に設置するコスプレ関連商品を展示、販売するコーナー。

※一般公開日のみ出展

  • VRコーナー[NEW]

Game Deetsでも特集を組んでいる、「VR(仮想現実)」に関するハードウェア、ゲーム、サービスなどを展示する。昨年は「Oculus」ブースでVRゲームをプレイできたが、今年はより規模を拡大。広いスペースの主催者体験ゾーンを設けることで、「人が多すぎてVRを体験できなかった」ということを少しでも減らすそうだ。

※4日間出展

BtoB向け出展コーナー・主催者企画

●ホール1~8

  • ビジネスソリューションコーナー

ゲーム関連のBtoB企業を対象とする展示コーナー。

※4日間出展とビジネスデイのみ出展するブースがあります

  • クラウド/データセンターパビリオン

ソーシャルゲームやネットワークゲームのインフラ環境を支援するクラウド/データセンサーサービスを紹介するコーナー。

※4日間出展とビジネスデイのみ出展するブースがあります

  • アジアニュースターズコーナー

アジア圏で有望なゲームベンチャーなど、ゲーム業界の新星「ニュースター」となる企業を紹介するコーナー。各国、地域のメディアパートナーと協力し、日本企業に向けたPRも実施予定。

※4日間出展とビジネスデイのみ出展するブースがあります

  • 東欧ニュースターズコーナー[NEW]

ポーランドやクロアチアなどの東欧は、ゲーム開発教育を行う工科大学が充実している。そこから、ゲームベンチャー企業を誘致し、ビジネスパートナーを紹介する。

※4日間出展とビジネスデイのみ出展するブースがあります

  • ラテンニュースターズコナー[NEW]

こちらはブラジルやアルゼンチンといった中南米諸国から、ゲームベンチャー企業を誘致する。

※4日間出展とビジネスデイのみ出展するブースがあります

国際会議場

  • ビジネスミーティングエリア

落ち着いた環境で、充実した商談を実現するミーティングスペース。出展社とビジネスデイ来場者、もしくは出展社同士をマッチングするシステム「アジア・ビジネス・ゲートウェイ」を利用可能。

※ビジネスデイのみ出展

ビジネスデイのみ開催する企画

アジア・ゲーム・ビジネス・サミット

アジア圏を中核としたゲームビジネスの拡大を目指し、アジアのゲーム産業のトップが一堂に会する国際的なカンファレンス。

  • SENSE OF WONDER NIGHT 2016

ゲームのプロトタイプをはじめとした各種アイデアを発表する祭典。全世界からアイデアを募集し、優秀な作品はゲーム業界関係者の豆でプレゼンを行える。

  • TGSフォーラム2016

ビジネスデイの業界関係者に対し、ゲーム産業の最新技術動向やビジネス動向にフォーカスしたカンファレンスを開催。

  • インターナショナルパーティ

ビジネスデイ2日目の夕方より、海外の来場者、出展社と、国内出展社のビジネス交流を目的としたネットワーキングパーティを開催。

その他

  • フードコート/休憩エリア

ホール1~8とホール9~11の中間にあるイベントホールをフードコート、休憩エリアに設置。スタンド5000席を開放する。各ホールの2階にもベンチを設置予定。

※上記は2016年2月23日現在、予定している内容です。今後の準備状況、出展申込状況により、内容や設置ホールを変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。 ※各コーナーや主催者企画の詳細は、今後、決まり次第ご案内する予定です。

TGS20周年企画も始動

TGS20周年を記念し、TGS2016以外にも企画が進行中。詳細は7月ごろに判明する予定なので、楽しみにしておこう。

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