往年のシューティングゲームの正統なる後継者
独特な操縦法で武装ヘリをコントロールするフライトアクション
飛行機やヘリコプターを題材にしたタイトルで、リアル志向のフライトシミュレータの対極にあるのがシューティングゲーム。本作は、申し訳程度のストーリーや無限に撃てる武装など、往年のシューティングゲームの正当なる後継者である。
ラジコン型の操縦法でヘリコプターをコントロールするという一風変わったシステムだが、目標に対する位置取りと敵や障害物の回避を行う部分はアクション性も高く、その部分が大きな魅力になっている。
アクション性の高さが爽快感につながる
プレイヤーはコンテナ船に搭載された護衛ヘリのパイロットとなり、時に進路にはだかる流氷を破壊し、時に襲って来る敵を撃滅していく。ショットに関しては、自分で任意に射撃を行う形式ではなく、ターゲットに照準を合わせることで自動的に攻撃が行われるシステムだ。
対地目標には無誘導のロケット弾が、移動目標には機銃が発射され、武器の切り替えも自動で行われる。つまり、プレイヤーはひたすらヘリの操縦にのみ気を使えばいい。このあたり、非常に割り切ったゲーム性となっている。
若干クセのある操作感。方向転換とスライドを使い分けよう
端末を横位置に持ち、画面にタッチしながら左右の親指を前後左右に動かすことでヘリをコントロール。左手が機首の上下と左右の動きを、右手が前進、減速、左右へのスライドを司る。この操作が独特で、慣れるまでに少々時間が必要だった。
飛行機の場合なら、本作における右手の操作はスロットルに相当し、機体の速度の調整を行うということになるのだが、ヘリコプターの場合は空中に静止できるという特異な動きがある。そのため、右手での入力を行わずに左手だけの操作で機首を左右に振れば、静止状態から広範囲に機銃が乱射される仕組みだ。
また、あえて着弾ポイントを散らして命中率を上げるために右手で機体を左右にスライドさせると、目標の周囲に弾をばらまいてくれる。対地(海上)目標の場合、高度を合わせてスライドを行えば次々と目標を破壊することができる。
ステージが進むにつれて増える敵のバリエーション
自らは動かないし攻撃もしてこない流氷群。序盤では、これらを破壊することが主な任務となるが、先に進めば小型のボートやヘリコプター、さらには無人のドローンなど、積荷を狙うさまざまなバリエーションの敵が出現。また、これらの敵は自機に向かって弾を浴びせてくるので、回避の必要性も生まれてくる。自機にはライフゲージが設定されており、これがゼロになると撃墜されるのは他のゲームと同じだ。
高精細なグラフィックのせい? 電池の消費はかなり激しい
本作のグラフィックは高精細で美しいが、連続してプレイしていると端末の温度が上がっていくのが明確にわかるほど発熱する。個人的には、これは他のスマホゲームではあまり感じたことのない症状だ。プレイ中は電源コードを接続してプレイしていたので、バッテリーの減りに関しては計測していないが、かなり激しい電力消費であると考えられる。
また、左右の手を使わないと操作できないので、満員電車でプレイするというのも少々難しいだろう。ただし、座席に座るなどのある程度安定した環境であれば、プレイ時間自体はさほど長くないので十分遊べる範囲だ。
基本的にはシューティングゲームと書いたが、大きく違う点が1点ある。それは、スコアが存在しないこと。ただし、各マップの達成度でアチーブメント(実績)がもらえるので、やり込み要素は十分にある。機体を意のままに操縦できるようになると面白さが一気に加速するので、ぜひそうなるまで遊んでみてほしい。
- 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
- OSのバージョン:iOS 8.4.1
- プレイ時間:約2時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.1
(C) 2015 S F Johansson