圧倒的世界観のトリックアートパズル
『Monument Valley 2』は、幻想空間の建造物を動かしてゴールを目指すパズルゲームだ。
「ある角度から見るとつながっているように見える」といった道が、本当に通れるようになるのが本作の面白いところ。
人間の目の錯覚を利用した現実ではありえないトリックを味わえるものとなっている。
錯視画家「エッシャー」の描く絵画のような、神秘的な空間を旅する。足音のみが響き渡る物静かなBGMも相まって、非常に心地よい
道や階段などのステージギミックをスワイプで動かすことで、ゴールへの道筋を作っていく。道さえあれば、タップした場所へキャラクターが移動してくれる
ステージの合間では、幻想世界「モニュメントバレー」の神秘を守る人々の継承の物語が展開する。
前作の物語とはまったく異なるストーリーとなっているので、本作からプレイしても問題なく楽しめるだろう。
主人公「ロー」は、娘に谷の神秘を教え、受け継がせようとしていく。徐々に独り立ちしていく娘と、それを見守る母の絆の物語を楽しもう
ギミックがよりダイナミックに進化
本作で登場するギミックは、前作に輪をかけて規格外だ。
想像のナナメ上をいく『Monument Valley』ならではの仕掛けを堪能しよう。
扉をくぐると、真ん中の小さな空間にワープする。モニュメントバレーでは物理法則なんてものは存在しないのだ
光で成長する植物を使ったギミック。光の当たり方で成長度合いが変わるので微調整しながら利用していく
トーテムポールくんも再登場!
前作でステージ攻略の助けになってくれたトーテムポールも再び登場!
プレイヤーを乗せて移動したり、遠くのギミックを起動してくれたりと、今回も大活躍だ。
つぶらな瞳のトーテムポールくん。いっしょにステージ攻略していくうちに不思議とかわいらしく見えてくる
二人三脚でギミックをクリアする
前作との大きな違いは、さまざまなギミックを母と娘の2人で解いていくようなステージが多い点だ。
両者がギミックを同時、あるいは交互に起動させると先へ進めるといったものになっているので、目的の場所にうまく導くことはもちろん、先にどちらを動かすかといったところも重要となってくる。
ギミックの起動後を頭の中でシミュレーションして動かすのが攻略のポイントだ。
2つのボタンを同時に起動させるようなギミック。両方ともボタンの場所にたどり着かせる必要がある
さらに序盤は、母か娘のどちらかしか操作できない。片方は操作したキャラクターを真似るように動くので、この点も考慮する必要があるだろう。
まだひとり立ちしていない娘は、母と同じ方向にしか動かない。なんとか上手にボタンの位置まで誘導していこう
ゲーム全体で物語を引き立てている
考えられた視覚トリックや大がかりな仕掛けといった、わかりやすい魅力以上に筆者がひかれたのは、その神秘的な世界観。
親子の絆の物語に、ステージの演出、美しい色合いの世界やエフェクト、壮大なBGMがマッチしており、プレイするに連れて引き込まれてしまっていた。
そのためか、ゲーム全編を一気に全クリしてしまったほどだ。
建物全体が崩れ、母娘が一時的に離れ離れになる場面。必死に追いかける娘や、再会時の熱いハグによって、言葉以外でも絆の深さが表現されている。キャラクターは小さいがその仕草にも注目してみるとより楽しめるはず
ステージの最後には必ず、キャラクターたちが紋章を空に描く。きちっとした幾何学模様だが、なぜか心に響く
実は、物語には設定などを説明するような文章がほとんどない。ここまで語ってきた筆者も、「なぜ彼らが谷を守ろうとするか」などはさっぱりわかっていない。
それでも、演出やエフェクトで情報を集めながら、想像で補う楽しみ方ができる。自分なりの解釈で本作を楽しんでみよう。
葛藤しながらも、娘のため、あえて引き離すことを選択する母。2人の背中を押す祖先の言葉が随所でカッコイイ!
娘が独り立ちする章には、ギミックなどが一切なく、別れのシーンのみが描かれる。こうした物語を重視した演出も、のめり込む一因となっているように思う
ナナメ上のトリックが楽しめるパズルと、読めば読むほど引き込まれる世界観を持った魅力的な作品。有料タイトルではあるが、それに見合うものは備わっているはずだ。
6章以降、別々の道を歩む母と娘だったが、最終章でその道が再び交差する。これの意味するところは……実際にプレイして確認してほしい!
- 使用した端末機種:iPhone 6S
- OSのバージョン:iOS 9.3.1
- プレイ時間:約3時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0.661
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