Lords of the Fallen【ゲームレビュー】

『Lords of the Fallen』は、1対1のバトルを繰り返す形式で、常にボス戦のような緊張感が味わえるアクションゲーム。バリエーション豊かな敵の動きを何度もプレイして体に染み込ませ、プレイヤー自身が上達していく感覚がやみつきになること請け合いだ。

すべてタイマンバトルの3Dファンタジーアクション

本作は、重厚でダークなファンタジー世界を舞台に、3人のキャラクターを操りさまざまなモンスターをタイマンバトルで倒していくというゲーム性。

敵モンスターは、人型から獣型まで、多種多様なタイプが出現する。モーションもそれぞれ異なっており、初見では動きが読めずに、なす術もなく敗北してしまうこともあるだろう。

敵の攻撃を防ぐ手段として、回避・ガード・受け流しの3つがあり、これらを敵の攻撃に合わせて発動し、隙を見つけて攻撃するという、一瞬たりとも気が抜けないバトルが楽しめるはずだ。

武器や防具などでキャラクターを強化していくことは可能だが、何よりも操作テクニックが重要で、テクニックを磨くための練習モードも搭載されている。

練習モードでは、回避のタイミングや、後述するコンボの練習を積むことができる。敵の攻撃の速度や方向を設定できるため、苦手な部分を集中的にトレーニング可能だ

バトルのコツは――敵の攻撃をいかに防ぐか!?

バトルでは、敵の動きの隙を突いて攻撃を当てていき、HPを削りきるのが全体的な流れ。だが、敵の攻撃を防がなければ話にならない。

その手段はすでに書いたとおり、

  • 防御
  • 回避
  • 受け流し

の3つ。

このうち、最も簡単な方法が防御だ。

画面下にある盾のアイコンをタップすればキャラクターが防御の体制をとり、敵の攻撃は完全にシャットアウトされる。

敵の攻撃に合わせてタップする必要はなく、長押ししている間は防御することができるが、もちろんその間はこちらから攻撃することはできない

敵の攻撃を3回続けて防御すると、敵はスタン状態になり、安全に攻撃を当てることができる

しかし、防御は1回のバトルで使用できる回数が限られているため、すべてを防御に頼ることは不可能だ。

そこで必要になるのが、回避と受け流し。

回避は、右からの攻撃に対しては画面右の、左からの攻撃には画面左の矢印をタップし、成功すればノーダメージとなるもの。

防御と同じく、3回連続で成功させると敵はスタン状態になる。

敵モンスターは、真上からの攻撃も繰り出してくるが、その際は左右どちらでもいいのでタイミングよくタップすれば回避可能

対して受け流しは、敵の攻撃の方向に対してタイミングよくスワイプすることで発動し、1回でも成功すれば即座にスタン状態にさせることができるという高等テクニック。

タイミングがかなりシビアで、失敗するリスクが高いが、使いこなせば有利に戦えることは間違いない。

回避とは異なり、すべての方向に対して逆方向からスワイプしなければならないのも難しいところ

筆者もしばらく練習したが、敵の攻撃が連続すると、どうしてもタイミングが遅れてしまい、まだまだ安定して発動させることはできないというレベル。

回避を中心に、動きを読み切れない場合は防御を織り交ぜるのが、もっとも安定したプレイスタイルだと感じたが、アクションゲームの腕前に覚えがあるプレイヤーには、ぜひとも受け流しをマスターしてほしいところだ。

これらの手段でスタン状態にしたり、敵の攻撃の合間を見つけた際には、いよいよ攻撃を仕掛けるタイミングとなる。

攻撃は画面をスワイプすることで発動するが、その方向は自由で、操作しやすい方向で問題ない。

攻撃は1回ごとの動作が大きく、失敗すると隙が大きいため、敵の動きをしっかり見定め、確実にヒットさせるのが重要だ

ただし、キャラクターごとにスワイプ方向の組み合わせで発動するコンボを持っており、コンボが成立すれば、これまた敵をスタン状態にすることができる。

さらなる攻撃のチャンスとなるため、基本的にはキャラクターごとのコンボの方向にスワイプするのがいいだろう。

スワイプの方向は上下左右だけでなく、斜め方向も。方向についての判定はなかなかシビアで、筆者の場合、斜めスワイプがうまく認識しないことが多く、慣れるまで時間が掛かった

緊急時には呪文も有効!

スワイプのほかに、攻撃手段として呪文も使うことができる。

呪文は各キャラクターが3つずつ所持しているが、その効果は攻撃だけでなく、毒やスタンを与えたり、自分のHPを回復したりするなど、さまざまな効果を持つ。

呪文は、画面右上に並んだアイコンをタップして発動

呪文を使うメリットは、その効果だけではない。発動中は無敵状態になり、敵の攻撃を一切受け付けないことも見逃せないポイント。

回避や受け流しと組み合わせて、敵の攻撃を防ぐことにも使うのが賢い戦い方と言えるだろう。

キャラクターごとのコンボや呪文を使いこなせ!

本作のプレイアブルキャラクターは、

  • ハーキン
  • イェトカ
  • カズロー

の3人。

これらの違いは、HPと攻撃力、防御力といったステータスのほか、防御回数や呪文の種類、コンボのコマンドとなっている。

最初はハーキンしか使えないが、ステージを進めればすぐに残りの2人もアンロックされる。

初期キャラクターのハーキンは、左右のスワイプだけで出せるコンボを所持しているため、初心者でも使いやすい性能

イェトカは、敵を毒やスタンにする呪文が特徴のキャラクター。攻撃性能は高いが、防御回数が少ないのが欠点

カズローは、防御回数が初期状態でも15回ある高スペックな性能。呪文で攻撃力がアップするため、攻撃面も優れている

キャラクターは、バトル勝利で徐々にレベルが上がっていき、ステータスや呪文を強化していけるが、武器・防具を装備させることでも強くなっていく。

育成すれば勝てるゲーム性というわけではないが、バトルに勝ちやすくなるのは間違いなく、コツコツと育てていくRPG的要素もじゅうぶん楽しめるようになっている。

作り込まれた美しいグラフィックにも注目

本作をプレイしてまず目を引いたのは、細部まで作り込まれたグラフィック。

背景の山の表面や森の木の枝も描かれており、しかもよく見ると風で揺らいでいるのも表現されている

設定項目にグラフィックレベルの調節がないため、おそらく低スペックの端末では満足に動作しない可能性があることには気を付けてほしい。

今回は、iPhone 6s Plusを使用してスムーズにプレイできた。

バトル突入時にシームレスにバトル画面に移行するが、スマホゲームとしてはテンポが悪いと感じるのが正直なところだが、1対1のバトルだけという思い切ったゲーム性は面白い。

初見では太刀打ちできない敵も多いので、腰を据えてガッツリ遊ぶタイプのアクションゲームと言えるだろう。

  • 使用した端末機種:iPhone 6s Plus
  • OSのバージョン:iOS 9.3.2
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.2

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