勇者は一人じゃないっ!【ゲームレビュー】

Buff Studioが手掛ける勇者シリーズから、最新作となる『勇者は一人じゃないっ!』が登場。見た目からは想像もできないやり込み要素の多さや、絶妙なゲームバランスなど、遊べば遊ぶほど、やめどきが見つからない作品となっている。

RPGの世界観とシューティング要素が融合したアクションゲーム

『勇者は一人じゃないっ!』は、3人の勇者たちで協力しながら大悪魔アグマス率いる敵軍を倒していく、縦スクロール型シューティングRPGだ。

開発しているのが同シリーズを手掛けてきたBuff Studioということで、カジュアルゲームのような作品かと思いきや!

ゲーマー心をくすぐる絶妙なゲームバランスによって、プレイ意欲をさらにかき立ててくれるような驚きを間違いなく感じられるだろう。

3人の勇者でチームを組み、近距離攻撃による「斬撃」と遠距離攻撃による「弓や魔法」をうまく使い分けながら、迫りくる敵を倒していくことになる

ほかのシューティングゲームとは異なる点として、「斬撃」アクションは近距離でしかダメージを与えることができない代わりに、遠距離攻撃よりもダメージが大きいということがある。

どのステージでも星3つの評価が設定されており、それぞれの達成基準を素早くクリアすることで、得られる経験値や報酬も豪華になっていく。

つまりは、与えるダメージが大きい「斬撃」アクションを主体として動いていくことが基本となるのだが、敵の攻撃に被弾してしまう可能性も十分に高くなる。

そのため、細かい操作の腕前も求められるのだ。

ヒットアンドアウェイが重要なシューティングの妙味! プレイしていてわかる斬新な手ごたえと、敵が急な飛び道具攻撃を使ってこないかのハラハラ感を、同時に味わうことが可能だ

プレイヤーの好みに適した操作性

ステージ上での操作は、ドラッグでの移動と、勇者たちが使える固有のスキルをタップするだけでいい。

縦スクロールアクションということもあって、通勤時の移動中でも気軽にプレイしやすくなっている。なおかつ、複雑な操作がいらないのは、シューティングゲーム初心者の方でも遊びやすいはず。

固有スキルのボタンの位置は、オプションを変更することで左下、もしくは右下に移動させることができる

なお、スマホの操作感だと満足できないという人でも、バーチャルパッドを表示させながらのプレイも可能なので、より没入間に浸りたい人にはこちらをおすすめしたい。

実際にバーチャルパッドを表示させた状態でのプレイ画面。思った以上に感度がいいため、慣れるまでに少し時間が掛かりそうな印象を受けた

経験値を得るだけが強化につながるとは限らない

どのステージもクリアすると、各勇者たちにそれぞれ経験値が入る仕組みになっているのだが、本作の強化システムはそれだけではない。

例えば、勇者には最大4つまで武具を装備させることができ、種類に応じたセット効果を意識するだけでも大幅にステータスが強化されていく。

セット効果はさまざまな内容になっており、中にはメインとなるアドベンチャーモードではあまり役立つことがないものも存在する

また、勇者たちが扱える固有のスキルも強化できるのだが、「アクティブスキル」と「パッシブスキル」といった2種類がある。スキルポイントは3人で共有しているため、あまり無駄使いはできない。

加えて、スキルは強化していくごとに必要なゴールドもアップしていく。そこで、ある程度まで上げた後は装備しているだけで効果が発動されるパッシブスキルに対し、スキルポイントを振っていくことになるだろう。

スキルポイントは時間経過とともに回復していくため、すべて使い切る必要はない。ゴールドは、スキルの強化以外でも使うことを覚えておきたい

チームレベルを上げて各コンテンツを開放しよう

チームレベルというのは、ほかのタイトルでいうところの「プレイヤーランク」であり、この数値が高くなっていくとさまざまなコンテンツが開放されていく。

シールド(スタミナ)がある限り、アドベンチャーの評価を達成していれば自然と上がっていくが、もっとも効率的なのは消化できるクエストを達成していくこと。

開放される各コンテンツの詳細は以下のとおり。

無限回路

制限時間内にモンスターを倒していき、取得したスコアでランキングを競い合うモードだ。

手持ちの勇者からランダムで3名が選ばれるほか、モンスターを倒すことで獲得できる専用のコインを使うと、ゴールドや武器の強化素材が手に入る宝箱が召喚できる。

挑戦するのに必要なシールドも1つなので、メインとなるアドベンチャーに挑むには少し足りないといった状況ならこちらをプレイしてみよう。

宝箱を召喚するのに必要なコインのほかに、制限時間を延長してくれる特殊なアイテムなどもドロップするのが確認できた

レイド

「レイド」は、所持しているすべての勇者を使っていき、できるだけ多くのステージをクリアしていくモードだ。

各ステージをクリアしたときの残りHPは、そのまま次のステージへ引き継がれる仕様になっており、失敗してしまうとステージ開始時に使ったシールドがすべて失われてしまう。

ただ、大量のゴールドやレアリティの高い装備を入手できるため、単純な強化になることを覚えておきたい。

出現するモンスターのレベルは、ステージに挑戦する直前で確認できるため、勇者たちもそれにあわせた編成にすると楽になる

このほかに「スペシャル」といったコンテンツが残っているのだが、時間とチームレベルが足りず、今回はアンロックすることができなかった。

筆者が開放できたコンテンツを見ると、おそらくは今後のイベントにつながる場所、あるいは強化に特化したステージであると思うのだが、そちらはぜひ自分でプレイして確かめてみてほしい!

シューティングを楽しむ

遠距離アクションよりも、リスクの大きい斬撃アクションのほうが強いため、画面上部での戦闘が基本となる本作。シューティングゲームとしてはあまり見ないタイプのゲーム性が興味深い。

筆者のシューティングゲームに対するイメージは、無数の弾幕が飛んでくるのを、わずかな隙間を探しながらボスを倒していくといった感じだったので、近距離でのアクションにはかなり驚かされた。

とはいえ、斬新なゲーム性はもちろん、シューティング本来の難易度や要素はしっかりと落とし込まれているため、やり込み度のあるタイトルが好きな方は間違いなくハマれるはずだ!

  • 使用した端末機種:iPhone 6s
  • OSのバージョン:iOS 10.2
  • プレイ時間:約5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:
  • 課金総額:0円

(C) 2016 Buff Studio Co.Ltd.