防御力を底上げしてダメージを軽減!【防】カードとは違った持ち味のある耐久カード
以前は、見向きもされないほど人気が低かった「楽団長 ドルケストル」を代表とする防御力【強】カード。
しかし、「創霊の加護 タイオワ」、周囲【破】カードの「【超高校生級の幸運】 狛枝 凪斗(※1)」の登場による、人気【防】カード「帝皇機神 ケーニヒ・イェーガー」では耐えられない場面の増加やバランス調整による強化などの影響で、徐々に大会などでも見かける機会が増えてきている。
レアリティURのドルケストルと「【リゼロ】 ひとときの団欒(※2)」は、効果中の自身の防御力を10倍にまで引き上げるスキルカード。人気アタッカー「ポロロッチョ」のヒーロースキル(HS)の数少ない対抗手段にもなっている
そこで今回は、ドルケストルにフォーカスしながら防御力【強】カードについて、同じような役割を担う【防】カードや【返】カードとの違いも交えつつ、魅力や欠点をひもといていこう。
※1:『ダンガンロンパ1・2 Reload』コラボ限定カード
※2:『Re:ゼロから始める異世界生活』コラボ限定カード
ドルケストルの強み
強み1:ガードブレイク不可能な長時間全天!?
防御力の高いヒーローにドルケストルを搭載すれば、効果中の防御力は数千にまで跳ね上がる。
【遠】カードや連続ヒットする通常攻撃はもちろんのこと、ほとんどの攻撃によるダメージを「1」に抑えられ、実質ダメージカット率100%の【防】カード「全天首都防壁 Hum-Sphere LLIK」などのような感覚で使うことができるのだ。
効果時間は8秒間。全天より2秒間、「楽団姫 ディーバ」より5秒間も長い間、ほとんどのダメージをしのげる
また、【防】カードの天敵であり人気も高い、【破】カードの対象にならないのもポイント。
対面した敵が【破】カードを採用している場合、相手は実質3枚のカードでこちらに対応せざるを得なくなる。
ただ、防御力の低いヒーローで採用した場合、【近】攻撃などの一撃の倍率が高い攻撃は、ダメージを1まで軽減できないことも少なくないので注意!
強み2:発動時間「無」ながら効果時間は長い!カードコンボの起点にも
自身のみの防御力強化カードは、総じて発動時間が「無」となっている。
発動時間「短」の全天などでは、相手のカード発動を確認した直後の対応が間に合いにくいが、「無」であれば、とっさの場面で使いやすいのが非常に強力だ。
例えば、敵の「名門サッカー部 イナズマシュート」などを頭上で確認できてから発動させても、発動無のカードならじゅうぶんに間に合って、やり過ごせる。全天ではやられてしまうような場面を回避できるのだ
また、ドルケストル→回復カードといったように連切りの起点にできるのも強みのひとつ。
こちらについては、一部【防】カードや【返】カードと共通する特長になるが、デッキに発動「無」のカードが入っているのと入っていないのとでは、対応力の高さが大きく違ってくる。
「迅雷の科学者 アバカン」など、強力な発動「短」の攻撃カードを搭載する際は、ぜひあわせて搭載しておきたい発動「無」のカード。ただ、【防】カードを起点にすると【破】カード、防御力【強】カードだと【止】カード(スタン)などによる妨害を受けてしまいやすいことを覚えておこう
強み3:一部ヒーロースキルを回避できる!
冒頭で軽く触れたが、キル狙いのヒーロースキルの一部をやり過ごせるのも魅力。
こちらについては【防】カードとの性能差はほとんどないが、現環境で見かけやすく【防】カードでは対応できない「ポロロッチョ」のHSをやり過ごせるという、防御力【強】カードならではの強みがある。
ガードブレイク効果を発揮しつつ、連続ダメージを与えるポロロッチョのHSは、ほとんどHS発動時の無敵時間でやり過ごすほかない。しかし、ドルケストル発動中なら巻き込まれながらも、生き残ることができる。内側へと巻き込まれていくため、自然に範囲内の自拠点を防衛できるのも魅力
ただ、全天やディーバでは防げる攻撃でも、ドルケストルでは耐えられない場合もあるので、対応できるHSを頭に入れておきたい。
基本的に、通常時に99,999ダメージ(カンスト)を与える攻撃は、防御力をどれほど上げても対応が難しく、ドルケストル単体では防げない
対応できる・できないHS一覧
- ○:効果中のダメージや効果をすべて無効化できる
- △:効果の一部ダメージや状態異常を無効化できない(※)
- ✕:効果中のダメージや状態異常を無効化できない
※展開時間がHS発動時間よりも短いものも含む
ヒーロー | 防御力【強】 | 【防】 | 【返】 |
---|---|---|---|
| △ | △ | △ |
| ○ | ○ | ○ |
| ✕ | ○ | ○ |
| ✕ | ○ | ○ |
| △ | △ | △ |
| ✕ | △ | △ |
| ✕ | ✕ | △ |
| ✕ | ✕ | △ |
| △ | △ | ○ |
| ✕ | ○ | ○ |
| ✕ | ✕ | ✕ |
| ○ | ○ | △ |
| △ | △ | △ |
| ○ | ✕ | △ |
| △ | △ | ○ |
| △ | △ | △ |
| △ | △ | △ |
| ○ | ○ | ○ |
| ✕ | ✕ | ○ |
| ○ | ○ | ○ |
| ✕ | ✕ | ✕ |
| ○ | ✕ | ✕ |
| ✕ | ✕ | ○ |
| ✕ | ✕ | ✕ |
※防御力【強】:楽団長 ドルケストル、【防】:全天首都防壁Hum-Sphere LLIK、【返】:ミナ&ルナ&レナのバーゲンセール戦争で検証
強み4:強化中か見極められにくい
ヒーローの周りに2つの小さな盾のアイコンが回っているのが、防御力アップ中のサイン。
【防】カードの黄色いエフェクトや【返】カードの青いエフェクトと比べるとかなり見づらく、効果中か判断しづらいため、カード発動のタイミングさえ確認されなければ、無駄に相手の攻撃カードを消費させられることもある。
強み5:貴重な火属性(赤)カード
こちらはドルケストルに限った話となってしまうが、ガンナーなどを中心に人気カードでデッキを組む場合、不足しがちな火属性カードを取り入れられるという長所もある。
特に、通常攻撃をメインのダメージソースとするヒーローの場合、3属性のカードが揃っているといないとでは、ダメージ効率が大きく変わってくる。
デッキに火属性が足りない場合は、採用を一考してみるのもアリだろう。
属性変更直後で弱点ヒットできている場合、与えるダメージは1.56倍にもなる(1.3【属性変更中】×1.2【弱点ヒット】)。属性変更中に、カードが使用できなくなるなどのリスクもあるが、ダメージ効率が格段に変わることがわかるはずだ
ドルケストルの欠点
欠点1:ダウン&打ち上げ・スタン&サイレントなどを無効化できない
防御力【強】カードの最大のウィークポイント。【防】カードや【返】カードならほとんど無効化でき、ダメージ軽減と同等かそれ以上に重要視される、ダウンなどを一切無効化できない。
そのため、慣れていないと前線で生き残りはするものの、スタンを被弾して吹き飛ばされて結局ポータルキーを守りきれない……ということによく陥ることになる。
要するに、【防】カードと同じ感覚で使っても、ダウンなどが防げない劣化版のガード(ダメカ)となってしまいやすいのだ
いわゆるダメカ枠をドルケストル1枚で埋めようとした場合、実質状態異常やダウンを防ぐため、ダメカなしと同じような立ち回りが求められることになる。
欠点2:「-蒼王宮-氷冠女王イデア=N=ユランブルク」「おかあさん だーいすき」に弱い
現環境だと人気のイデア、おかあさんという2枚のカードに弱いのも、ドルケストルをはじめとする防御力【強】カードの弱み。
イデアは、バフ効果を打ち消すカード。防御力を高めるドルケストルも、もちろんバフ効果なので、効果中に発動されると打ち消されてしまう。
イデアはポロロッチョの代表カードで、現在のバトル環境だとその他ヒーローでも採用されることも多いカード
おかあさんは、防御力を0に下げる防御力【弱】カード。0にいくら倍率をかけても0なので、被弾してしまうと、効果中ドルケストルがまったく機能しなくなる。
こちらは、通常攻撃を武器にするヒーローが、徐々に採用し始めているカード。2月のアダムシーズンでも多く見受けられた印象だ
欠点3:火力を確保しづらくなる
ドルケストルと属性違いカードであるひとときの団欒は、それぞれ防御寄り、体力寄りのカードとなる。
特に、アタッカーやガンナーでは、できるだけデッキに攻撃寄りのカードを多く採用して攻撃力を高めたいため、ステータス面においては採用が難しいカードとなってしまう。
欠点4:貫通攻撃・毒攻撃を防げない(【防】共通)
こちらは、【防】カードと同様の弱点となるが、防御力を無視する貫通攻撃と【毒】攻撃には、一切効果を発揮できない。
【防】カードの場合は、ヒット時のダウンを防げるものの、ドルケストルの場合はダウンすら防ぐことができないため、対処のために発動してもまったくの無意味に終わってしまいやすい。
ただ、タイミングよく発動できれば、そのほかのカードと同様にダウンや打ち上げ効果を防ぐことはできる。カードキャンセルされてしまわないよう、注意したい
貫通攻撃や毒攻撃に唯一対抗できるのが【返】カード。【防】カードやドルケストルと比べるとクールダウンが長い(回転率が悪い)が、ほかのカードにはない多くのメリットを秘めたカードだ
欠点5:SR以下のカードは採用しづらい
【防】カードはダメージ量の割合分をカットできるスキルをもち、ロールやヒーローの特徴によっては50%ダメージカットで10秒間という長い間展開できるSRカード「帝皇機神 ケーニヒ・イェーガー」などの低レアリティカードが、好まれて採用されることがある。
動きが早いスプリンターやライフと防御力が高いタンクなど、すぐにはやられにくいロールにおいて、イェーガーは重宝される存在
しかし、防御力【強】カードの場合、レアリティが低ければ低いほど強化倍率自体が落ちるため、単純にドルケストルの下位互換カードとなり、レアリティが低いほど自身の防御力が高くないと機能しないカードとなってしまいがち。
例えば、SR防御力【強】カード「連合宇宙軍 フルアーマー機動兵」だと、ドルケストルより回転率はいいが、強化倍率はドルケストルの半分となる5倍に留まる。この倍率では、搭載するヒーローやデッキレベルにもよるが、【近】攻撃やHSによる大ダメージをじゅうぶんに軽減することはできないだろう
もちろん、「紅薔薇の不壊盾 イノセンテ」などチーム全体の防御力を高めるカードも倍率は低く、カード単体で耐久カードとして運用することは現実的とはいえない。
防御力【強】カードの強化倍率
カード名 | 強化倍率 | 回転率(※) | |
---|---|---|---|
![]() | 楽団長 ドルケストル | 10倍 | 24秒 |
![]() | 【リゼロ】 ひとときの団欒 | 10倍 | 24秒 |
![]() | 連合宇宙軍 フルアーマー機動兵 | 5倍 | 20秒 |
![]() | 【ハッピーシンガー】 鏡音リン | 5倍 | 20秒 |
![]() | ダクネス | 5倍 | 20秒 |
![]() | あこがれのアイドルからの声援 | 5倍 | 39秒 |
![]() | 紅薔薇の不壊盾 イノセンテ | 5倍 | 39秒 |
![]() | ドリーム☆アンブレラ | 1.6倍 | 13秒 |
![]() | 楽団譜 パルティシオン | 1.6倍 | 13秒 |
※回転率:クールダウン-効果時間で算出
採用しやすいおすすめヒーロー
前述のとおり、基本的には防御倍率が高いヒーローでの運用がおすすめ。しっかりと防御力を高められているほど、大ダメージの【近】攻撃やHSまでやり過ごしやすくなる。
さらに、特筆して防御倍率が高くはないものの、アビリティでカードによるスタンを無効化できる「カイ」で採用するのも面白い。
通常攻撃が武器となるヒーロー:属性補完&ガードブレイク対策に
- ソーンなど
通常攻撃をメインに立ち回るヒーローの場合、デッキに3属性を揃えておくと、特にダメージアップしやすくなる。
「機航師弾 フルーク・ツォイク」など、その他火属性カードを搭載しづらいヒーローの場合、ドルケストルを搭載すれば、弱点ヒット&属性変更の恩恵を受けやすくなるのだ。
搭載する際は、【防】カードなどとあわせて第2の耐久カード枠として採用するのがおすすめ。
攻撃力が下がってしまいやすいものの、攻撃時に相手に密着することになるアタッカーであれば、ガードブレイク対策にもつながり、貴重な火属性カードとして役立ってくれるはずだ。
カイ:スタンを無効化しつつ運用可能
カイは、カード効果によるスタンを無効化するアビリティをもったヒーロー。ドルケストルを採用が敬遠される最大の欠点を気にせず運用できる。
ただ、【防】カードと違い、ダウン&打ち上げやサイレントを無効化できないのは相変わらず。【防】カードなどと使用感を比べつつ、最終的にデッキ入りさせるかを決めていきたい。
コクリコ:長時間展開!より安全に近づきやすくなる耐久カード
コクリコ使いに特に好んで搭載されている全天よりも、2秒間長く展開できるドルケストル。
相手との距離を詰めて、ダッシュアタックやカードによる攻撃を加えたいコクリコにとっては、長時間展開できる点で非常にうれしいカードになる。
また、発動時間「無」のため、苦手な【遠】攻撃に対応しやすくなるのも注目ポイント。
ただ、攻撃力が確保しづらくなり、持ち味である攻撃カードやダッシュアタックの火力が低下してしまいやすいのが痛いところ。
また、バトル開幕時に対面することになるであろうスプリンターは、スタンカードを採用していることが多く、【防】カード・【返】カードのほうが使いやすいと感じる場面も多い。
個人的に全天と入れ替える候補としてではなく、2枚目の耐久カードとして搭載したほうが立ち回りやすく感じた。しかし、この場合もドルケストルではなく、苦手な貫通攻撃を無効化でき、攻撃力ステータスも高い【返】カードのほうが使いやすい印象だ
タンク:ドア&回復の起点に
- ヴィオレッタなど
「どこにでもいけるドア」を搭載するタンクの場合、ドアを最速で発動させるため、発動時間「無」のカードは欠かせないものとなる。ピンチ時に回復カードの起点にすることで、スキなく立て直せるのもうれしいところ。
発動中もダウンや打ち上げ効果を無効化できないという欠点がある防御力【強】カードだが、常時吹き飛びにくいという特徴をもつタンクであれば、そのデメリットを自然に軽減しつつ使うことができる。
ただ、状態異常を無効化できないことに変わりはなく、多くのタンクの場合、その枠に回復カードをさらに搭載したほうが立ち回りやすいことが多い。
あくまで採用カードの候補として捉え、回復カードなどとしっかりと見比べた上で、デッキに搭載するかを決めよう。
一線級!……とはいかないまでも面白い性能の耐久カード
普段【防】カードに慣れているプレイヤーの場合、ドルケストルをはじめとする防御力【強】カードは、使い慣れるまで苦労することになるだろう。
使ってみると、どうしてもダウンや打ち上げ効果を無効化できないことが気になるが、予想外の場面で生き残れるなど、ドルケストルならではの魅力を体感できるはず。
所持カードが充実しておらず、耐久寄りのデッキが組みづらい!属性補完ができない!などと悩んだときは、ぜひ一度試してみてほしい。
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