クロノスブレイド【ゲームレビュー】

暗黒世界の魔神ドラキュラの野望を阻止するべく、人間、獣人、精霊、ホビット、天使たちが手を組んで戦っていく本格3DRPG『クロノスブレイド』。開発したのは、『サンシャイン牧場』などを生み出した中国のソーシャルゲーム開発会社「Rekoo」の日本法人「Recoo Japan」。多彩なバトルモードと300以上のステージ、複数用意されている育成要素などやり応えじゅうぶんのタイトルだ。

濃密なストーリーと100人規模のギルド戦の両方を楽しめる!

ゲームでは、ボスであるドラキュラとの戦闘後から始まる。戦闘は痛み分けで終了し、その後、人間世界に戻った主人公が再起をはかって、他種族を味方に引き入れていく流れだ。

ストーリー

『クロノスブレイド』の舞台となる「太陽の世界」は、人間、獣人、精霊、ホビットたちが、それぞれの場所で静かに暮らす平和な世界だった。しかし、突如暗黒世界から魔神ドラキュラが現れ、太陽の世界を征服すべく、世界の根源ともいえる「マナ」を奪い取ってしまう。主人公である人間のプレイヤーは、獣人や精霊など、あらゆる種族と同盟を結び、闇の勢力に立ち向かうことになる。

闇の世界に操られたり、そそのかされている他種族の長たちを、主に力で説き伏せて味方にしていく

本作は、ストーリーをそのまま追う以外に、大型ギルドバトルや対人戦、レイドバトルなど、10種類以上のバトルコンテンツをプレイできるのが特徴。なお、プレイ開始直後はそれほどコンテンツが多くはないのだが、メインのクエストをこなして主人公がレベルアップすると、それに合わせて少しずつ新しいコンテンツが開放されていく。バトルのテンポもよく、すぐにレベルアップするので、コンテンツ開放もそれほど苦ではない印象だ。

コンテンツが増えると、メイン画面にある拠点に、新たな場所が追加されていく

もちろんバトルコンテンツ以外に、3Dで描かれたリッチなグラフィックと、30章300以上のステージで語られる濃厚なストーリーも魅力の1つ。豪華声優陣が担当するキャラクターボイスが臨場感抜群で、ついついゲーム世界に没入しそうになってしまった。以下に、本作に参加している声優を紹介するので、自分が知っている声優さんがいないか確認してみよう。

参加声優一覧

梶裕貴、佐倉綾音、悠木碧、永田優美、空見ゆき、古賀葵、三上由理恵、石井未紗、朝日奈丸佳、南早紀、駒田航、若林佑、長谷徳人、藤井隼、徳石勝大、内野孝聡、比留間俊哉、米内佑希、堀総士郎

バトルでは戦闘前に決める陣形が重要

敵とのバトルは、攻撃やスキルの使用などは基本オートで進んでいく。プレイヤーがバトル中に操作できるのは、4種類ある必殺技のような「ルーン」を使用し、攻撃や回復、バフなどを与えるぐらいだ。そのため戦闘前の準備となる、キャラクターや装備品の強化、そして敵の攻撃特性に合わせてキャラクターを前衛や後衛に移動して陣形を整えておくことが重要な要素となっている。

バトル画面。自分と敵側のパーティーは、それぞれ前衛3人後衛3人の計6人で編成され、最大6対6で戦う。右下にあるのが、ルーンの発動アイコンだ。なお、画面上にある「3/4」の数値はウェーブ数を示しており、そこにある数の敵集団を倒せば、ステージクリアとなる

バトル前に、敵編成を確認することが可能。敵属性を得意とするキャラクターを配置したり、バックアタックを仕掛ける敵には、対向線上の後衛に防御の高いキャラクターを配置するなど、戦略を立ててバトルに臨むことができる

なお、バトル中の速度は2倍に変更できるほか、主人公のレベルが9になるとルーン使用のオートの解除もできる。レベル15ではルーン演出のスキップも可能となり、ストレスなく経験値稼ぎを行えるようになる

敵を凍結状態にできるルーンの「氷晶」。ルーン使用時には、召喚獣のようなド派手な演出が入る

80人対80人の戦闘も楽しめるバトルコンテンツ

30章もあるメインストーリーには、ノーマルモードとハードモードがあり、それだけでもかなりやり込みことができる。また、序盤に解放されるバトルコンテンツとして、全200階のダンジョンを1階ずつ踏破する「魔力の塔」や、PvPが楽しめる「バトル競技場」や1日2回だけ強力な魔王と戦える「魔王降臨」などがある。

魔力の塔では、4階上がるごとにボスが出現。ボスを倒せれば、豪華報酬が手に入る

バトル競技場で勝つと、ランキングなどの報酬で課金通貨などをゲットできる。敵プレイヤーの陣形を確認し、必勝の編成で挑戦しよう

1日2回、決まった時間に出現する魔王。倒せなくても与えたダメージによって報酬がもらえる

上記以外にも、最大80人対80人の対戦が楽しめる「ギルドバトル」や、3人で挑戦する「協力バトル」、栄誉を獲得できる時間限定の「栄誉の戦」など、常に何かのコンテンツで遊ぶことができる。ほかのゲームのように、スタミナがなくなったらゲームプレイできない、というのがないので、1日中ゲームを楽しみたい人におすすめだ。

星座を灯して、キャラクターを強化

本作のストーリーモードは、EASYでもそこそこ難易度が高く、ただクエストをこなしていくだけでは、そのうち行き詰まってしまう。そこで必要となるのがキャラクターの育成だ。キャラクターの強化方法は大きく分けて2種類用意されている。1つは魂を使用した「魂強化」、もう1つは不要なキャラクターを合成して強化する「合成強化」だ。

魂強化も合成強化も、総レベル数=主人公のレベル以上には、レベルを強化できないので注意。少ない材料で強化できるので、特に温存などはせず、こまめにレベルアップしておきたい

キャラクターを1段階強化できる「覚醒」は、ステータスの上り幅が大きい。主人公やレア度の高いキャラクターなどの主戦力は、積極的に行っていこう

それ以外にも、装備品やルーンのレベルも上げていくことができるほか、クエストクリアで入手した星を利用して星座を点灯。それによって回避率や破撃率といった数値をアップしていく方法もある。

星で星座を埋めていき、パーティー全体の能力を上げていこう

また装備品の獲得と強化も、パーティ育成には欠かせない要素だ。装備品は「魔法ショップ」やステージクリア報酬などで入手でき、コインだけで簡単に強化できる。装備のあるなしが、キャラクターの強さにも大きく関わってくるので、入手できるチャンスは見逃さないようにしたい。

装備品には、追加ダメージ増加やダメージ軽減といった、スキルを付与することもできる

「召喚魔方陣」と呼ばれるいわゆるガチャ要素で、新たなキャラクターを入手するというのもパーティーの強化につながっていく。なお、通常、課金系ガチャは課金通貨などが必要だが、本作では2日に1回などのペースで、無料で課金ガチャを引くことができる。完全に無課金でも、強いキャラクターを手軽に入手できるのは好感が持てるポイントだ。

ガチャ画面にあるキャラ一覧では、キャラクターの性能以外に、声や仕草なども確認できる。ファンタジー系以外に、史実の偉人なども登場するので、どんなキャラクターがいるのか、いろいろ探してみるのも面白い

音声を使ったコミュニティにも対応

総合レベル17になると、ギルドに参加できるようになる。すでにあるギルドに参加するほか、プレイヤー自身が新たにギルドを作成してメンバーを募ることも可能だ。なお、ギルドを作るには500個のダイヤが必要になるが、団長には毎日報酬としてダイヤがもらえるというメリットもある。

また、チャットを行う手段もいくつかあり、通常の文字入力以外に、ボイスメッセージを投稿することも可能だ。

「WORLD」や「ギルド」など、ぞれぞれのカテゴリごとにチャットできる。ボイスメッセージを使うときは、マイクのアイコンをタップして、録音したものを投稿すればOKだ

長時間でも短時間でも楽しめる、コンテンツの多さが魅力

このように至れり尽くせりといった感じで、この短いレビューでは、とてもすべてを紹介しきれないほどのボリュームを持っている。暇な休日にはガッチリとストーリーをプレイして、ちょっとした隙間時間には1分以内に終わるPvPなど、どんなタイミングでもゲームを楽しめる秀逸な作品だ。またボイスで簡単にコミュニケーションをとれるので、友人同士でプレイするのもよさそうに思えた。

ただ1点だけ気になったのは、チュートリアル時に重要な項目やボタンなどのみにスポットライトが当たるようになっているところだ。わかりやすくするといった配慮なのだろうが、かえって他の項目が見えづらくなってしまい全体として内容を把握しにくい。今後のアップデートで、このような初心者に対する配慮の改善にも期待したいところである。

(C) Rekoo Japan All rights reserved.

  • 使用した端末機種:iPhone 6s
  • OSのバージョン:iOS 9.2.1
  • プレイ時間:約6時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.5.0
  • 課金総額:0円