Dream League Soccer 2016【ゲームレビュー】

スマホゲームとしては高品質のグラフィックと作り込まれたマネージメント面が高く評価された前作。この最新作が、FIFPro(国際プロサッカー選手会)の公認サッカーゲーム『Dream League Soccer 2016』だ。実在選手を使ったドリームチーム作成の要素は、サッカーファンなら見逃せない要素の1つだ。

ドリームチームを運営してリーグ優勝を目指せ!

『Dream League Soccer 2016』は、実際にサッカーの試合をプレイするだけでなく、新たな選手と契約しながら、自分の理想となるチームを作っていける本格サッカーゲーム。

もちろん、選手との契約には資金が必要となるので、試合に勝ち進まなければ選手集めも進まないという具合になっている。

なめらかなアニメーションで広いフィールドを駆け回る選手たち。対応端末でプレイすれば60フレーム/秒で動作する。操作も直観的でわかりやすい

フォーメーションのパターンも多いので、チーム編成はかなり細かく設定することが可能

契約可能選手のリストには、実際のプロリーグで活躍している選手の名も。あまりサッカーに詳しくない人でも、聞いたことのある選手が必ずいるはずだ

細かなキック力調整が必要となる本格的な試合運び

肝心なサッカーの方もかなり本格的に作り込まれている。

必要な操作は、選手の移動と3種類のキックだけなので割とシンプルではあるが、キックのボタンは長押しによるパワー調整が可能。この調整が、かなり重要となってくる。

いずれかのキックボタンを押すと、選手の頭上にゲージが出現。かなりの速さで伸びていくので、ゲージを見ながらというよりは、タイミングを体で覚えていったほうがいい

キックボタンは3種類。Aボタンが基本となる強めのハードキック。Bが低めのローボールで、Cは弧を描くように蹴り出すロビングとなっている。

状況に合わせた使い分けをしていけば、自分のイメージどおりに試合を展開できるようになっていくはずだ。

  • バーチャルアナログスティック:プレイヤーの移動。スティックを遠くに離すと全力疾走
  • A:シュートとハードキック。ディフェンス時にはクリアとスライディングを行う
  • B:パスとローキック。ディフェンス時にはボールへのプッシュを行う
  • C:ロビング。ディフェンス時には選手の切り替えを行う
    ※ピッチの奥1/3で前を向いている状態で、明らかにパスやシュートがない場合は3つのボタンのどれでもボールをクロスすることができる

キックの種類は最初のチュートリアルでも説明されるので、しっかりと確認しておこう

また、本作ならではの特徴として、パスやシュートの自動補正が少し弱めになっている点を挙げられる。

一般的なサッカーゲームでは、パスなどをする際にある程度は味方の方向に合わせて補正が入るようになっているが、『Dream League Soccer 2016』ではこの補正が弱めで、プレイヤーが指定した方向にボールが行くようになっている。

しかし、だからプレイしにくいということではなく、慣れてくれば補正にじゃまされることなく、思いどおりのボール運びができるようになってくる。

ここにキックパワーの調整という要素が加わることで、繊細なパスワークも実現可能になってくるのだ。

敵チームのいないトレーニングモードも用意されているので、しっかりと操作に慣れてから試合に臨むことをおすすめする

CPUとの対戦は、すべてリーグ戦の試合となっている。1つ1つの勝ち負けがリーグの順位に響いてくるので、すべての試合を丁寧に進めていこう。

『Dream League Soccer 2016』ではオンラインマルチプレイもあるので、CPUとの試合で慣れてきたら、対人戦に飛び込んでみるのもいい。

なお、マルチプレイもリーグ形式になっており、しっかりと勝ち点がつく。勝ち点を稼いでいけば、ワールドワイドでのランキングが上昇。いずれはプレイヤートップを狙っていけるようになりたいものだ。

対人戦リーグは、CPUとのリーグ戦からは独立したモードとなっている。まずは、CPUとのリーグ戦でしっかりと結果を残せるようにがんばっていこう

試合に勝利すれば、チームの強化に必要なゴールドが手に入る。このゴールドで選手を獲得したり育成したりして、さらに勝利を重ねていくというのがこのゲームの基本的な流れだ。

点を多くとったり、特定のプレイによる実績を解除したりすることで、ボーナスのゴールドが手に入る

ゴールドの使い道としては、選手の獲得だけでなくスタジアムの改築という要素も。スタジアムを大きくすることで高いディビジョンへ参加できるようになり、ホームゲームでの獲得ゴールドがさらに多くなる

マネージメントでチームを強化!

試合を勝ち進むためにはプレイヤー自身のテクニックも必要だが、最も重要なのは自分のチームの選手層を厚くしていくこと。

とにかく強い選手を1人でも獲得するというのも楽しみ方としてはアリだが、本作では選手にスタミナが設定されている。

試合で激しく動けばスタミナの消耗は激しくなり、スタミナの状態は試合後も引き継がれる。時間経過でスタミナは回復していくものの、連続してプレイするには交代要員がかなり必要になってくる。

そのため、まずは選手の数をちゃんと増やしてバックアップできるようにしておくのがいいだろう。

選手のスタミナは、電池のようなマークで視覚化されている。ここに+マークが付いている選手は負傷しているということなので、早めの交代を

ちなみに、1試合は設定上で90分フルタイムとなっているが、タイマーは現実の時間よりも高速で進むので、リアルタイムでは1試合につき5~10分にてタイムアップとなる

試合でのフォーメーションは、画面左下のボタンでパターンを変更し、選手のアイコンをドラッグして入れ替えていく形式。さらに、キャプテンやペナルティキック、フリーキックなどの役割の指定もある。

選手に合わせてフォーメーションを考えるもよし、自分の好きなフォーメーションにあった選手を集めていくのもよし。自分の好きなやり方でチームを構成していこう。

チーム構成に関するシステムは必要十分といったところ。むだにシステムが多すぎないので分かりやすい

新しい選手を獲得するには、試合で得たゴールドを消費して契約をする必要がある。能力の高い選手なら、必要なゴールドは当然ながら多くなってくる。

選手の売却も可能ではあるが、これはチームの戦力が充実してきたからにするのが無難だ。

選手の能力値は10項目と多め。緑色の数値は、水準よりも高めの能力ということだ。緑>黄緑>オレンジ>赤という順で低くなっていく。そのポジションに必要な能力が高いかどうかで判断していこう

手に入れた選手は、もちろん育成で強化していくことが可能だ。ゴールドを支払うことで選手の能力値を上げられるので、すでに所属している選手を強化していくのも重要! なお、強化は一律50ゴールドとなっている。

強化を行うと、複数の項目が同時に成長する。1回の強化でそれぞれが1~2ポイント上昇する。1回の強化での上昇は微々たるものだが、積み重ねていけば確実に差が出てくる。任意の能力を伸ばせるので、チームの作戦に合わせて選手を調整していくためにも必要なシステムとなっている

ドリームチーム作成への熱が問われる

本作は、サッカーゲームとしての内容は割とシンプルでオーソドックス。パスやシュートの補正の差により、他のゲームとは操作感が異なっているものの、試合を繰り返しながら選手を獲得し、育成するという全体的な流れには目立った違いはない。

1回の試合時間が短いので、気軽にプレイできる点はかなり遊びやすさにつながっているが、継続的に遊んでいくのであれば、やはりチームの強化にどれだけ熱を入れられるかが重要になってきそうだ。

試合をこなしていく中で、「どんな選手がいれば自分のチームがより強くなっていくのか」を想像しながらプレイしていくといいだろう。

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • OSのバージョン:iOS 9.2.1
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:3.01
  • 課金総額:0円

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