仮面ライダー ストームヒーローズ【ゲームレビュー】

『仮面ライダー ストームヒーローズ』は、バンダイナムコのお家芸である「キャラゲー」だ。『ガンダム』や『ドラゴンボール』などの人気アニメ・コミックを題材にしたこれらのタイトルは、バランスが悪い、操作性がよくないなど、作り込みが浅いものもあり、この言葉にいいイメージを持っている方は多くはないだろう。しかしこれは、そんなマイナスイメージを払拭するほどの戦略性の深さ、ゲーム性の高さを持ったタイトルだ。

スピーディーかつ爽快なバトル

バトルはリアルタイムストラテジーのようになっており、プレイヤーは各ユニットに攻撃する敵を指示しながら進めていく。展開は全体的にスピーディーで、ライダー達の派手なアクションは爽快感満点だ。

次々と敵が出現し、プレイヤーは各ユニットにいそがしく指示を出していくことになる。ライダーたちは近くに敵がいないと何もしないので、戦場全体の様子をよく見てむだなくバトルを進めていこう

ユニットごとの相性による奥深いバトルバランス

バトルで重要になるのがタイプごとの相性で、ショートはロングタイプに強く、ミドルタイプに弱い……といった強弱が決められている。いずれのタイプも有利と不利が存在するため、バランスよくデッキを編成していく必要がある。

敵をターゲッティングしたとき、有利なら緑、不利な場合は橙色でマーカーが表示される。有利な場合はダメージが2倍になるので、マーカーが緑になる敵をねらっていくのがバトルの基本方針だ

序盤から敵のタイプがバラけているため、こちらも複数のタイプに対応できるようデッキを組んでおく必要がある。フレンドも、デッキにいないタイプのライダーを選ぶとよいだろう

オート+倍速で序盤は快適にプレイ!

序盤限定となるが、オートバトルと倍速モードを組み合わせることで、かなりのスピードでステージをクリアしていける。AIが一瞬で敵をターゲッティングしてくれるため、タイムロスがなくむだのない攻撃が可能だ。しかし、回復アイテムを回収してくれない、ストームスキルも手動で発動しなくてはならないと弱点もあり、こればかりに頼るのは危険。強敵に対しては、きちんと自分で指示を出しながら戦うのがベストだろう

思わずニヤリとさせられるライダー同士の絡み

メインクエストでは、本作オリジナルのストーリーが展開。個性的なライダーどうしの会話シーンは必見だ。原作を知っている方であれば、かなりテンションが上がるやりとりだろう。

ドライブとオーズの会話シーン。オーズに変身している火野映司のセリフを、ドライブが知っているという地味ながらも熱いシチュエーションだ。つい続きが見たくなってしまう、巧みな構成である

ライバルキャラやボスが登場するレイドバトルは期待度満点

本作においても、ソーシャルゲームではおなじみの「レイドボス」が登場する。しかも、原作でのライバルキャラやボスキャラが登場するため、次に誰が来るのか、かなりワクワクさせられる。キャラゲーの強みと、ソーシャルゲームの要素がうまくマッチしており、今後の展開にも期待。

7月3日現在では、『仮面ライダーBLACK』に登場した宿敵・シャドームーンが出現! 倒すたびにレベルが上がり、強さを増していく。討伐数を重ねていくことで、ユニットとして入手するチャンスも

ロード回数の多さには改善がほしい

かなり完成度の高いゲームではあるのだが、新しいクエストをプレイしようとすると、ほぼ毎回のようにローディングが入ってしまい、プレイが中断されてしまう。ゲーム展開が早いため、逆に小休止になっていい部分もあるのだが、ローディングは少ないほうがありがたい。今後のアップデートで修正されるとうれしい点だ

仮面ライダーを知らない人にもお勧め

底の浅いキャラゲーかと思いきや、予想以上に骨太な作りであった本作。かなり戦略的なバトルが楽しめるため、仮面ライダーシリーズのファンはもちろん、知らない方にもぜひプレイしていただきたい1本だ。このゲームで仮面ライダーを知って原作を見始める、というのも大いにアリ。多数のライダーが登場するお祭りゲーだけに、多数の人に楽しんでいただきたい。

  • 使用した端末機種:SO02G
  • OSのバージョン:Android 4.4.4
  • プレイ時間:約2時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.2.2.0
  • 課金総額:0円

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