ナイトスリンガー【ゲームレビュー】

『ナイトスリンガー』は、ユニットたちを引っ張ってモンスターを倒していく3DアクションRPGだ。ユニットのジョブによってガラリと変わる攻撃方法を使い分け、豊富なコンテンツを味わいつくそう。

キュートなキャラクターが縦横無尽に駆け回る! ひっぱりアクション

本作は、5体のユニットを指で引っ張って戦うアクションRPGだ。

直観的に遊べて、だれでも気軽にプレイできるジャンルともいえる

ゲームを起動してまず驚かされるのが、登場するすべてのキャラクターに豪華声優陣によるたくさんのボイスが吹き込まれていること。

序盤のストーリーはもちろんのこと、あらゆるシーンでさまざまな声が飛び出してくる。

ぜひ、サウンドを聴きながら楽しみたいタイトルだ。

登場するザコモンスターも、かわいらしいボイスでしゃべる

なんとチュートリアルもフルボイス! セクシーな教官シエラのキャラクターボイスは、アニメ『けいおん!』の平澤憂役として知られる米澤円さんが担当している

あらすじ

二柱の女神に祝福された地「オラトリア」。その地に混乱の火種が、くすぶり始める。

女神モイライヤの妹「女神オリディア」が世界支配のために戦争を始めたのだ。

誰も予想だにしない彼女の歩みはとどまることを知らず、この世のすべてを破壊するかような勢いで突き進んだ。

これに対抗するために、女神モイライヤに従う「閃光の騎士団」が戦場の先鋒に立った。

迎え撃つ敵の数が覚えられないほどになり、激しい戦争の終わりが見えたようにも思えたが……。

閃光騎士団の前に、命を落としたはずの元騎士団長アグロが現れるところから、物語が紡がれ始める

「速攻」とジョブの違いで戦略が広がるバトル

本作の目玉となるバトルは、縦に広がったフィールドで、ユニットとモンスターが入り乱れるターン制のアクションバトル方式。

それぞれの足元に表示された数字「速攻」が0になったユニット・モンスターから行動し、さまざまな攻撃で互いのHPを削っていく。

こちらのHPがなくなる前に敵を全滅させるか、ボスを撃破すればクリアとなる。

画面を引っ張ると、2バウンド後の軌道までガイドが表示される。壁には凹凸があるので、いろいろな方向に引っ張って角度を調節し、大ダメージを与えられそうなルートを探ろう。敵ごとに速攻値も違うので、うまく敵を行動させないように優先攻撃していくのも重要だ

ユニットはそれぞれがジョブに就いており、そのジョブによってステータスはもちろん、攻撃方法がまるっきり違うのがポイントだ。

いちばんノーマルなジョブが「ナイト」。長い移動距離を生かして、跳ね返りながら攻撃を加えていく。速攻が低めで、ターンが回ってくるのが遅い

いちばん派手で爽快感もあり、強く感じたのが「ウィザード」だ。移動距離が短いものの、触れた敵1体1体の足元に魔方陣を生成し、陣の中の敵全員を一気に魔法で巻き込む。その分、ナイトと同じくターンが回ってくるのは遅め

そのほかにも、敵を貫通しながら攻撃できる「ランサー」、扇形範囲の敵に大ダメージを与える「ウォーリア」、最大火力を誇る矢を放つ「アーチャー」、どこでも自由に範囲攻撃できる「ランチャー」と、合計6種類のジョブがある。

触れたら発動! 不利にも有利にも働くギミック

バトルフィールドには、さまざまなギミックが設置されてることがある。

ダイナマイトや毒キノコが、敵と一緒に出現する

これらのギミックは触れると効果を発揮し、周囲の敵味方にダメージを与えたり、状態異常にしたりする。

味方だけでなく敵が触れても発動するので、うまく使えばギミックを味方につけることもできるのが面白い。

ギミックの効果は非常に強力。うまくボスに触れさせれば、一切攻撃することなくクリアできることもあった

総勢500体以上のユニットを組み合わせて最強を目指せ!

バトルで使うユニットは、それぞれがスキルやリーダースキルを持っている。

スキル発動時には、ド派手なカットイン演出が入る

関西弁でしゃべる女性ユニットや悪人にしか見えないユニットなど、わずか1時間ほどのプレイでもたくさんの個性的な面々と出会えた。

最初の召喚で仲間になったのは、いたずらっ子アイリス。大きなハンマーを振り回すが、疲れて手で仰ぎはじめる仕草がかわいらしい

二刀流で素早い攻撃を放つ、強靭なカズタン。半魚人のようなフォルムが特徴的だ。見た目と名前のギャップが面白い

ユニットたちは冒険を繰り返すことで経験を積み、レベルが上がっていく。

レベル上限に達すると進化できるようになり、ステータスだけでなく攻撃範囲やヒット回数まで増え、見違えるように強くなる。

ユニットの最大グレードは星6。星1からでも6になれるユニットもかなりいた。黒くなった星の数だけ進化できる

ほかにも、全部で6つまで装備できるルーンや、スキルの強化でもユニットを育成できる。

特にルーンはかなり自由度が高く、お気に入りのユニットを自分好みにカスタマイズすることを可能にしている。

さまざまな種類に分かれるルーンは、図柄によって効果がまるっきり違う。同じ図柄のルーンを2か所に装着すると、強力な「セット効果」が発動する

リアルタイムPvPも! あふれんばかりに多彩なモード

ストーリーを楽しめる「冒険」以外にも、アイテム探しに出かける「探検」やユニットの装備となるルーンが手に入る「魔力の塔」など、ざっと見ただけでもかなりの数のモードが並んでいる。

時間内にすべて開放することはできなかったが、「コロシアム」や「占領戦」でリアルタイムPvPが楽しめるようだ

一定時間に一度、スタミナが回収できたりユニットを召喚できたりする「書斎」など、バトルを手助けする施設も面白い仕上がりとなっていた。

書斎で得られる報酬は、もらえばもらうほど熟練度が上がって豪華になっていくシステムだ

予想以上に歯ごたえがある作品

ユニットたちがぬいぐるみのようにかわいらしく、引っ張ったときには軌道がわかるガイドが出るなど、非常にライトな内容に思える本作だが、そのバトル難易度は意外にも高め。

ユニットを育成することや、属性の相性を考えることをおろそかにしていると、この短いプレイ時間でも限界が……。最後までユニットの動きを予測することができず、ギミックで自滅してしまった

とはいえ、クリアを助ける機能は数多く用意されているので、それらをフル活用すれば、すぐにリベンジできるはずだ。

撮影し忘れたが、初敗北の後はシエラがユニットの強化のコツについて手ほどきしてくれた。たびたび、さまざまな場面でキャラクターたちがフルボイスでアドバイスをしてくれるので、つまずくことなく楽しんでいけるだろう

かなりやり込める要素があり、ひっぱりアクションには珍しく対人戦まで完備された本作。

長い目でじっくりと腰を据えて楽しみたいタイトルだ。

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • OSのバージョン:iOS 9.3.2
  • プレイ時間:約1時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.2.0
  • 課金総額:0円

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