パーティーのマネージメントを楽しむ放置系RPG
ゲームを開始するとチュートリアルもメニュー画面もなしに、いきなりバトルがスタート! 自分のパーティーに編成されたキャラクターたちが、続々と出現するモンスターを撃破しながらステージを進んでいく。
突然のバトルに、とまどってしまうプレイヤーも少なくないかもしれない。しかし、とりあえずは画面をそのまま見ているだけでOK。本作は、パーティーに編成したキャラクターたちが勝手に戦ってステージを進んでいく、放置系RPGだからだ。
放置……とはいえ、プレイヤーのやることがないというわけではない。手に入れたゴールドや素材を使って、どのような順番でどのような強化を行っていくかを適切に判断していく必要がある。
まずはモンスターを倒して獲得したゴールドを使って、各キャラクターの攻撃力と体力を少しずつアップしていこう。
職業の違いでパーティーバランスが変化する
最初のパーティーメンバーは、狂戦士とサジェ(賢者)の2名。
課金で手に入れるクリスタルや、ゲーム内アイテムの「勇者昇級書」などを使って追加でメンバーを雇用し、パーティーは最大4名まで増やすことができる
ちなみに、使用しないメンバーはパーティーから外して、休息させることも可能だ。交代はいつでもOKなので、クリアがきわどいステージでHPの減ったメンバーを途中で入れ替えるといったテクニックも有効だ。
またキャラクターたちは、8つの職業ごとに異なる特性やスキルを持っている。スキルは任意で発動できるが、「自動スキル」でオートに切り替えることが可能だ(後述する「村帰還」を行った後から有効となる)。
8種類のキャラクタークラス
- 狂戦士
- 騎士
- 聖戦士
- 盗賊
- ハンター
- ウィザード
- シャーマン
- サジェ(賢者)
職業は前衛職4つ、後衛職4つというバランスになっており、「雇用」では4人のキャラクターがいくつかのレアリティーでランダムに表示される。
コストを支払えば好きなメンバーを雇えるが、どの職業をパーティーに編成するかという選択は非常に重要になってくる。
筆者は前衛職1人+後衛職3人と、前衛職2人+後衛職2人という組み合わせを試してみたが、どちらかというと前衛職2人のパーティーの方が安定した。
やはり前衛が崩れたときには、一気にパーティー全体がピンチになってしまうことが多い。
なお、後衛職のキャラクターに移動速度が上がる装備品を与えると、次の敵との戦闘に向かうときに前衛職を追い越してしまい、最初にダメージを食らってしまうというようなこともあった。さまざまな効果を持つ装備品の割り振りも、全体のバランスを意識しておく必要がありそうだ。
キャラクターや装備品の育成は気長に進めていきたい
装備品を含めたキャラクターのパワーアップ手段は、かなり多岐にわたっている。最も重要なのは、「村帰還」の際にもらえる「強化スクロール」による「強化」だ。
村帰還とは、ステージを1からやり直す代わりに、進んだステージの分だけ報酬をもらえるというシステム。その際、増やした攻撃力と体力はリセットされ、0に戻ってしまう(ゴールドもあわせて0に)。
ただし、勇者昇級書によって強化された基本能力は、「+」という形で残り続ける。つまり、村帰還を繰り返せば繰り返すほど、各キャラクターの能力が全体的にアップしていくというわけだ。
また「曜日ダンジョン」や「PvP」といったコンテンツで手に入る「勇者昇級書」を使えば、キャラクターのレアリティーを上げることもできる(昇級)。
レアリティーが上がれば、体力や抵抗力の増加、高級装備の発見率増加といった「持続スキル」が追加され、よりゲームを有利に進められるようになる。
もちろん装備品のチョイスも重要だ。各キャラクターは武器、防具、装身具(アクセサリー)の3種類を着用することができ、各装備品に付随するさまざまな能力を随時有効にできる。
アクセサリー自体も「装備強化石」で強化でき、さらに「武器昇級石」「防具昇級石」「装身具昇級石」でレアリティーも上げられる。
なお、装備品に付いている能力は、各種の「呪文書」を使って変更することもできる。微妙な性能の装備品も、このシステムを利用することでピタリとはまるものに変化する可能性があるのだ。
初心者だと、ややこしい育成システムと感じてしまうかもしれないが、実際に触ってみると意外にシンプル。ただし、あらゆる面で満足できる育成を実現するには、相当な時間が掛かりそうだ。
パーティーの実力が試される各種コンテンツ
本作では通常バトルにあたる「遠征」に加え、「ダンジョン」と「PvP」というコンテンツが用意されている。
ダンジョンには「曜日ダンジョン」と「隠されたダンジョン」が存在する。曜日ダンジョンでは、プレイした曜日に該当するダンジョンに一度だけ無料でチャレンジできる(クリスタルを支払うことで再度挑戦可能)。
曜日ダンジョンの難易度は、イージー、ノーマル、ハード、悪夢、極悪の5段階から選択可能。報酬として手に入るアイテムも曜日と難易度によって変わってくる仕組みだ。
一方の隠されたダンジョンでは、入場時に決められた数の特別なアイテムが必要となる(ステージボスから入手可能)。下級、中級、上級の難易度に応じたレアリティーの装備品が手に入るので、どんどんチャレンジしたいコンテンツだ。
またPvPでは、「無限対戦」「ルーキー対戦」「天空の城」という3つのモードがある。
無限対戦とルーキー対戦では、ほかのプレイヤーが育成したパーティーと激突! ゴールドを使って強化した「攻撃力」と「体力」は、ここではカウントされないため、各キャラクターの育成度合いと装備品の能力がモノをいう。
天空の城は、難易度が徐々に上がっていくフロアを1回ずつ攻略していくというもの。1回のチャレンジで1つの階をクリアすることが可能だ。
いずれもスタミナ制で連続5回までのチャレンジとなっているが、時間が経過すれば再び挑戦できるようになるので、アイテムや素材を集めるために繰り返しプレイするのがおすすめだ。
なお天空の城では、獲得したポイントに応じてゴールドの獲得量が増えていくという特典もある。こちらはシーズン制となっており、一定期間でリセットされる仕組みだ。
絶妙なゲームバランスで繰り返しプレイも苦にならない!
放置系とはいいつつも、画面に登場する宝箱をタップすることでゴールドやクリスタルがボーナスとしてもらえるなど、ちょっとした遊びの要素も楽しい本作。
ゲーム性としては、以前に紹介した『侍タクティクス』に近いものがあるが、こちらはキャラクター育成をじっくりと楽しむという点に特化しているといえるだろう。
1回のプレイに必要な時間はほんの数分程度。ながらプレイにも最適だ。
繰り返しプレイすることで、少しずつパーティーを強くして行けるという意味で、かなり長期間にわたって続けられる絶妙なゲームバランスとなっている。
随所に挿入される広告が多いのは少々気になるが、すべての課金要素がゲーム内で入手できるものでカバーできるので、その点は高く評価したい。
PvPなどの腕試しのコンテンツも用意されているので、やり込みがいも十分にある。ちょっとした空き時間を生かしてのんびりと遊びたい人に、ぜひおすすめしたいタイトルだ。
- 使用した端末機種:HTC 10
- OSのバージョン:Android 6.0.1
- プレイ時間:約5時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.4.3
- 課金総額:0円
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