2年目のテーマは「仲間」!
『野球つく!!』は、セガの人気プロ野球チーム経営シミュレーション「プロ野球チームをつくろう!」シリーズの最新作で、2017年6月にサービス開始から1年を迎える。
「大人になった野球少年たちに贈る」をテーマに、チームの編成から選手の育成、ホームタウンの街作りなど、プロ野球にかかわるあらゆる要素が入ったタイトルだ。
https://youtu.be/VgNAH0Ajk80
そんな、2年目に入る『野球つく!!』について、サービス開始から1年間の歩みと、今後のアップデート予定をインタビューさせていただいた。
1周年を振り返って
――まず、おふたりがこの1年間、どのように『野球つく!!』に携わってきたのか、教えてください。
徳永氏(以下、徳永):2017年4月からプロデューサーとして、全体的なゲームの方向性の決定や、プロモーションなどさまざまな部署や人と連携してゲームの魅力を広める業務を担当しています。
それ以前は、開発ディレクターとして、サービスの立ち上げ前から、ゲーム内の部分を作ってきました。
小川氏(以下、小川):私は、運営ディレクターとして、イベントやキャンペーンのスケジューリング、ガチャのラインナップの設定などを担当しています。
――この1年間の歩みを振り返っての感想を教えてください。
小川:2016年6月2日にPC版、同月末にはモバイル版のサービスを開始しました。当初はサーバートラブルが頻発してしまい、ユーザーの皆様にはご迷惑をおかけしました。
そこから6月、9月、11月には、「激闘!JAPAN」「猛烈!強化キャンプ」「選抜!ドリームスカウト」といった3つのイベントを中心に、ゲーム内でさまざまなイベントを行うことができました。
現在もこの3種類のイベントは、ゲームの欠かせない要素としてスケジュールを進めています。
徳永:2017年3月には、Ver.2.0の大型アップデートを行いました。
プロ野球の開幕に加えて、ワールドベースボールクラシック(WBC)が開催され、野球に最も注目が集まる時期だったこともあり、多くの方にゲームをはじめていただくことができました。
――この1年間で、選手の配信にあわせて、投高打低や機動力野球など、ユーザーの間で特定のオーダーや選手が人気になる流行などはありましたか?
小川:選手配信については、ユーザーが自分の好きな形で自分のドリームチームを作り、強化していけるように、試行錯誤を繰り返しています。
どの選手をどのタイミングで配信するかなどむずかしい部分もありますが、配信する選手に偏りが出ないように、ユーザーの動向を見ながら、細心の注意を払っています。
――この1年間で、実装や調整に苦労した部分はどこでしょうか?
徳永:選手の配信もですが、試合のAIの調整が大変でした。
『野球つく!!』の試合は、ピッチャーとキャッチャーが配球を決めて、バッターがその配球を予測して打つというのを1球ごとに完全にシミュレーションしています。
その際に、野球ファンの方が見て違和感がないリアルな試合になるように、能力やAIを調整しています。
選手1人1人の能力についても、野球をよく見ているユーザーが納得してくれるように設定に力を入れています。
強化についても、どこまで強くできるかという調整には苦労しています。
育てたことによって、強くなったことを実感してもらえるようにしたいと思っていますが、逆に強くなりすぎてしまって、実際のプロ野球から逸脱した記録が出てしまうのも良くありません。
なので、バランスの良い落としどころを探って、日々コツコツと調整しています。
――選手ひとりひとり配信するのにも苦労がつまっているのですね。
徳永:1球1球シミュレートしているので、この調整がかなり重要になっています。
――サービス開始当初と比べて大きく変わった部分はありますか?
小川:まずはサーバーを大きく強化しました。これにより、大きな緊急メンテナンスもなく、ユーザーが安心して遊べる環境になりました。
定期的に取っているアンケートや、3月からは掲示板もオープンしたことで、ユーザーの声を直接に聞けるようになったのも大きいです。
――ユーザーからの意見で意外だったものはありますか?
徳永:想像以上だったという意味では、新要素の「ホームタウン」と「つくろう選手」が、ユーザーから好評をいただけたので、おどろくとともに安心しました。
ホームタウンは、それだけでひとつのゲームとして遊べるくらいのボリュームにしているのですが、球団だけでなく本拠地となる街も一緒に成長していく過程を楽しんでいただけて良かったです。
――レベルが上がるたびに、次はどんな施設が作れるようになるだろうとチェックしてしまいますね。
徳永:「つくろう選手」は、当初チームを穴埋めするサポート役のような存在と考えていて、試合に影響を与えすぎないように控えめに設定していました。
また、ホームタウンから発掘される選手ということで、ホームタウンが発展しないうちは強い選手が出てこないという点もあり、序盤はあまり使用されないかなと思っていました。
しかし、ユーザーアンケートや、ゲーム内の使用率を見てみると、かなり多くの人に使っていただいていることが分かりました。
自分の分身を成長させて、憧れのプロ野球選手たちとプレイする子どものころの夢をかなえるような使い方をしてくれているのだと思います。
1周年のアップデートでは、その夢をさらにパワーアップするために、つくろう選手を強化しようと思っています。
――2年目のテーマを教えてください。
徳永:2年目のテーマは「仲間」です。
3月にユーザー間のコミュニケーションを促進するために、掲示板を実装しました。
ユーザー同士で野球の話題やゲームの攻略要素でにぎわっているのを見まして、これに輪をかけて、ユーザー同士で盛り上がっていけるようにしていきたいと考えています。
今までは、ほかのユーザーはすべてライバルだったのですが、これからはライバルでありながらも仲間になる要素も増えていきます。
――シミュレーションゲームというと、こつこつとひとりで遊ぶイメージが強いので、ユーザー間のコミュニケーションと聞くと意外な気がしますね。
徳永:新しい要素ではあるので、私たちのなかでもかなりチャレンジだと思っています。
でも、『野球つく!!』ユーザーは、同じゲームをプレイしている野球ファンでもあるので、語り合って絆を深めていってほしいと思っています。
新機能GvGで友だちの育てた選手とドリームチーム結成!
――コミュニケーションを促進するために具体的に、どのようなことをしていくのでしょうか?
徳永:まず、ギルド機能の実装を予定しています。
ユーザー同士で、ほかのゲームでいう同盟などと同じようなグループが作れるようになります。
ギルドにはいると、ギルドの掲示板を利用して、仲間と一緒に盛り上がることができるほか、ほかのユーザーの球団から選手を借りてGvGに参加できるようになります。
GvGは、代表チームの監督にイメージが近く、ギルドに所属する球団から選手を招集して、ギルドメンバーから借りた選手でオールスターチームを結成して、他のギルドのチームと対戦するイベントを考えています。
これによって、バランスのとれた選手よりも、打撃に特化したスラッガーや守備職人などが借りられやすくなったり、育成の仕方に幅ができるようになると考えています。
――ほかの人に貸した選手は、使えなくなるなどはありますか?
徳永:ほかの人に選手を貸しても、使えなくなるということはありません。
みんなで1つのチームを作るのではなく、自分は仲間たちから選手を借りて、自分のチームを作り、仲間たちも同様に周囲から選手を借りて別のチームを作る。
そして、全員で協力で、別ギルドのチームを倒していくイベントです。
――GvGに参加するとどのような報酬を入手できるのでしょうか?
徳永:現在、バランスを調整中ですが、ここでしか入手できない選手やホームタウンの施設の準備を進めています。
小川:フォローしている人に自慢できるような施設を考えています。
徳永:ギルド内で自慢の選手が広まっていくのを楽しんでいただければと思います。
――先ほど、つくろう選手を強化するとうかがいましたが、どのような機能が追加されるのでしょうか?
徳永:これまでつくろう選手は留学ができませんでしたが、留学できるようになります。
留学をすることで、つくろう選手オリジナルのポテンシャルを覚えることができます。2回留学することで、ポテンシャルのレベルが上がります。
――ポテンシャルがつくことで、さらに愛着が湧きますね。
徳永:さらに、ペナントでは現在は1名しかつくろう選手を編成できませんでしたが、2名編成できるようになります。
これで投手と野手でつくろう選手を編成できるようになります。
――6月1日に、現役メジャーリーガーのダルビッシュ選手が登場しましたが、きっかけはありますか?
小川:1周年を記念して、記録や知名度、人気から世界で活躍している現役メジャーリーガーに登場していただきました。
とくにダルビッシュ選手は、過去作のシリーズでも人気が高く、ユーザーからも強い要望があったのも大きかったです。
――ほかにも現役メジャーリーガーは登場するのでしょうか。
小川:ほかにも第2弾、第3弾として登場させられればいいなと思っています。
――レジェンド監督は増えていく予定でしょうか?
小川:レジェンド監督として、過去の名監督にも登場いただけるように進めています。
3月に登場した秋山監督や5月に登場した山田久志監督のように球団を超えて効果が出る監督を増やしていけるようにしたいと考えています。
打撃重視や投球重視など、チームごとの色をもっと出せるようにしていきますので、ご期待ください。
1周年を機会に始めるユーザー向けての攻略法
――1周年のアップデートを機会にゲームを始める人もいると思います。
ビギナーズリーグを終えたあと、できることが大きく広がりますが、どのように進めていくのがおすすめでしょうか?
小川:ビギナーズリーグを終えたあとは、ルーキークエストをクリアしてゲームの仕組みを理解していただければと思います。
その後は、エキサイトマッチを進めていただくのがおすすめです。
エキサイトマッチは、短期決戦で勝利すればYPが入手できますので、こちらを使って選手をスカウトしていってください。
そのほか、エキサイトマッチではスキルの素材も入手できるので、これを使って強化をしていくのも良いと思います。
徳永:YPは、選手の獲得やホームタウンなどでも使えます。
スカウトにYPを使って、選手を獲得すれば短期的にチームを強くできます。
逆に、ホームタウンは、すぐに大きな効果があるわけではありませんが、コツコツと成長させて施設を発展させることで、長期的にチームを強化していきます。
このふたつのバランスを考えて進めて強化していくのですが、最初のうちはスカウトで選手をどんどん獲得することにウェイトを置いていくと良いと思います。
最初のうちは、尽きないくらいYPがたくさんもらえるので、それを使って選手を集めてください。
――オーダーを編成する際に、コストやレアリティなど注目すべきポイントはありますか?
小川:コストが高い選手は、人気もあり、能力も高くなりやすいのですが、コストはあくまで目安と思ってください。
選手の強さに直結するのはレアリティです。レアリティは、同じ選手を複数入手することで、どんどん上がっていく仕組みになっています。
また、能力以外にも打順適性やポジション適性があるので、適材適所で選手を起用するのが重要です。
――調子はどのくらい影響するのでしょうか?
小川:選手の能力を100%発揮したければ、調子のマークが黄色以上になっている選手を起用してみてください。
調子が悪い選手は、活躍しにくいため、選手層を厚くして調子が良い選手を使っていくのが良いでしょう。
――最初のうちはコスト制限がありますが、投手、野手どちらを重視するのが良いでしょうか?
小川:投手は毎試合出られるわけではないので、毎試合出場できるスタメン野手9人(DH含む)に強い選手を置く人が多いです。
そうなると毎試合打撃戦になってしまうので、コストに余裕ができてきたところで投手をそろえていく流れになります。
打順では先頭打者とクリーンナップに強い選手を置く人が多いですね。
――スタメンを重視する場合、ベンチメンバーはコストを低い選手を置くのはアリでしょうか。
徳永:最初のうちは、それもアリです。だんだんコストに余裕ができてきたところで、代打の切り札となる選手を育てていくと良いです。
また、投手についても先発から順に強化していくのが良いです。先発が完投できれば、中継ぎ以降の選手は出てこないので、先発に信頼できる選手がいると心強いです。
毎試合勝とうとするのはむずかしいですが、「この試合は捨て試合だけど、ほかの試合では負けない」というようにローテーションを組める人が結果的に勝率が良いことが多いですね。
――そこはリアルなペナントレースに通じる戦術ですね。
開発・運営が思い描くこれからの『野球つく!!』
――2年目を迎えるということで、おふたりが個人的に今後、実装したい機能などあれば教えてください。
徳永:GvGが実装されることもあり、やることが増えていくので、今後はもっとテンポをよくして遊びやすくしたいです。
また、BPやAPなど時間経過で回復するポイントが満タンになったときに通知が出るようにして、ユーザーがむだなく遊べるようにしたいと思っています。
小川:『野球つく!!』には、プロ野球のあらゆる要素を取り込んで、総合的な野球シミュレーションゲームにしたいと思っています。
トレードやFA、オールスター、ドラフトなど、まだまだ入れきれていない要素もあるので、入れられないかなと考えています。
――実際のプロ野球で現在注目している選手はいますか?
小川:パ・リーグだと、北海道日本ハムファイターズの近藤選手です。打率は4割を超えていますし、四球も多く、選球眼が良いのでゲーム内で再現できたらと思っています。
セ・リーグでは、阪神タイガースの秋山選手に注目しています。継投が多い阪神のなかでも、完投できる投手なので、そのスタミナをゲーム内でも表現したいと思っています。
今年は、2000本安打達成が近い選手が多数いますので、その選手たちを全盛期の能力で登場させられたらと思っています。
――最後に『野球つく!!』ユーザーに向けてのメッセージをお願いします。
徳永:プロ野球のいいところは歴史があるところだと思っています。
WBCが開催されたり、日本人がメジャーリーグで活躍するなど、日々進化し続けている野球をどんどんゲームに取り入れていきたいと思っていますので、皆さんよろしくお願いいたします。
小川:プロ野球もシーズン真っ盛りで、白熱した試合が繰り広げられています。
「お気に入りのチームに、こんな選手がいたら」といった夢を実現できるのが『野球つく!!』の魅力ですし、私たちの務めだと思っています。
2年目を迎え、ギルド機能などコミュニケーション機能を充実させていきますので、ほかのユーザーの方と一緒に野球の夢や感動体験を共有してください。
――ありがとうございます!
(C)SEGA 一般社団法人日本野球機構承認
(C)2016 SAMURAI JAPAN
データ提供:データスタジアム
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