Brain Dots【ゲームレビュー】

トランスリミットが制作した『Brain Wars』の2作目となる『Brain Dots』。前作では多人数で脳トレバトルができるマルチプレイを押し出し、2015年7月現在、世界中で1300万ダウンロードを記録している。今作ではマルチプレイが不可になったものの、前作で培った脳トレのノウハウに“書く”動作を加えたことで、これまでの類似ゲームとは一味違ったできになっている。

洞察力を要する“書く”脳トレ

本作では書くことがゲームの根幹となる。スマホの画面を指でなぞり、線、円、三角などの図形を自由に描いて、ブルーとピンクの2つのボールを接触させるようにしていく。2つのボールのいずれかが画面外に消えてしまうとゲームオーバーとなるので、ボールや描いた図形がどのように動くのか、先の先を見通す洞察眼を養う必要がある。

書いた図や浮いているボールがどうなるのかを見通せるか否かがステージを攻略するためのかぎとなる

類似ゲームと一線を画す重力の要素

また、Brain Dotsの魅力の1つとして、重力の概念が挙げられる。ゲーム中のすべての物体には重力が働いており、2つのボールはもちろん、描いた図形も下方向に落ちていく。物が落下するというごく当たり前の出来事だが、この要素をゲームに取り入れたことで、より脳トレとしての深みを産み、類似ゲームと差別化を計れる結果となった。

物理法則を無視した図形はすぐに崩れてしまうため、自由に書けるといっても、ある程度は常識的な形の図形にしなければならない

ユーザーを飽きさせない工夫の数々

挑戦できるステージ数は、2015年7月時点で実装されているだけでも300種類あり、今後もアップデートで追加される予定だ。それぞれボールの配置やギミックが異なっているので、各ステージをじっくり考えながら攻略していくと、相当なプレイ時間になることだろう。

12ステージごとに分かれており、10/12をクリアすれば次の12ステージが解放される

また、プレイに使用できるペンにはシャーペンや赤ペンなど、20を超える種類が用意されており、特性も異なる。これらのペンは課金の入手に加え、ステージをクリアした際にもらえるコインでも交換できる。そのため、すべてのペンを無課金で集めるコレクターのような楽しみ方も可能だ。

最初のうちはペンのラインナップも少ないが、ゲームを進めていくとどんどん新しいペンが追加されていく

広告が出ない快適なプレイを実現

本作をプレイした上で感じたことは、この手のカジュアルゲームにありがちな広告バナーがいっさい存在しないことだ。基本プレイが無料のアプリでは仕方がないのだが、やはり世界感や風景を損なってしまう広告バナーをよく思わないユーザーは少なくないはず。
そんな中、本作には広告がなく、お試しでペンを使用したいときに、10秒弱の動画が流される程度に収まっている。ゲームを楽しみたいユーザーと、広告収入を上げたい制作側の思案が、うまく融合した形と言えるだろう。

リザルト画面の「コインをゲット」では、広告ムービーを閲覧することでコインがもらえる。ただ選択するかどうかは自分で決められるので、広告を押しつけられるようなことはない

海外展開を見据えたさらなる成長

前作が世界中で大ヒットを記録しているだけに、本作も引き続き全世界全世代のユーザーをターゲットとしている。サービス開始当初から日本語や英語を含めた15言語に対応しているのは、そんな海外展開へ向けた自信とも見受けられる。また、7月にはイベント機能の実施が公表されており、ステージクリアまでのタイムを競うRTA(リアルタイムアタック)イベントが開催される予定だ。話題沸騰直前のBrain Dots。始めるなら今しかない。

  • 使用した端末機種:XPERIA Z / iPhone 5
  • OSのバージョン:Android 4.4.2 / iOS 8.3
  • プレイ時間:約3時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.1
  • 課金総額:0円

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