手下を使いこなし略奪を繰り返すストラテジーゲーム
『Batman: Arkham Underworld』は、「バットマン」でおなじみの犯罪都市「ゴッサム・シティ」を舞台にギャングのボスとなって犯罪帝国を築き上げていくタイトルだ。
RTSやタワーディフェンスといったさまざまな要素が詰め込まれているのが特徴となっている。
本作にはバットマンシリーズで活躍(?)する数々のヴィランが、プレイヤーの仲間として登場する。
ゲームを進めていくと、ファンにはたまらない美麗ムービーが観られることも。登場キャラクターの性格なども感じ取れるので必見だ。
襲撃先の弱点を見つけて奪いつくせ
ギャングの世界は金がすべて。宝石店やマフィアのアジトを襲撃して、資源を根こそぎ奪い取ろう。
攻め込む場所を選択すると、衛星からの情報を解析して内部の様子が確認できる。
この「偵察」をうまく活用して、それぞれの施設のクリア目標となる「ミッション」の達成を目指そう。
プレイヤーは組織のボスなので、襲撃自体はスーパーヴィランと「手下」に任せ、的確な指示を出すことで己の手を汚さずに資源獲得を狙っていく。
操作は非常にシンプルで、指示を出したいキャラクターを選び、攻め込みたい場所をタップするとその場所に旗が立ち、そこを目指して侵入口から進行を始めるといったかたちで進行していく。
いったん指示を出すと、手下たちは自分で考えて行動し始める。
スーパーヴィランには何度でも指示を出すことが可能で、そのヴィランだけの強力な「アビリティー」も使える。このアビリティーは、キャラクターアイコンの近くにあるボタンをタップすることで発動できる。
襲撃先には「レーザー警報装置」のようなギミックが完備されていたり、勝てそうもない数の警官などの強固な警備体制が敷かれたりしていることがある。
このような場合、侵入経路や標的までの複数のルートを考えられるようになっていることが多い。
襲撃先によってガラリと様相が変わる中、いかに被害を出さずに目的を成し遂げるかを考え、それを狙いどおりに指示できたときの快感はたまらないものがある。
アジトを充実させてより快適に
ギャングの繁栄には、自分の拠点となる「アジト」をより大きく機能的にしていくのも重要なことだ。
襲撃して奪ったキャッシュを使い、ゴッサム・シティのキングにふさわしいアジトを作り上げていこう。
ハッカーを雇い、サイバー犯罪にも手を染めてキャッシュを稼いだり、手下たちを喜ばせるテレビやビリヤード台を設置して、ボスとしてのカリスマ性を磨いたり……。アジトのありようは、ボスであるプレイヤー次第だ。
元あるアジトにテレビなどを設置していくことはもちろん、新たに部屋を増築することもできる。
ほかにも手下を鍛えられる「訓練室」といったように、とてもここでは紹介しきれないほどのアイテムが用意されている。
襲われる準備も整えよう
ある程度ゲームを進めると、マップ上には他プレイヤーのアジトも表示されるようになる。
こちらが襲撃できるということは、襲撃されることもあるということ。
なんでも手に入るブラックマーケットには、「ガード」「ガードポスト」といった人員まで取りそろえられているので、いつ来てもおかしくないギャングの襲撃に備えた設備もしっかりと用意しておきたい。
いい意味でRTSらしくない良作
アジトやスーパーヴィラン、手下を強化して略奪を繰り返していくだけのシンプルなゲームだが、ストーリーやCPUと戦える施設が多く用意されているため、RPGのようにどんどんと進めていける作品となっている。
IPものながら出来栄えはかなりいい。バットマンに関してほとんど無知な筆者でも、じゅうぶんに楽しめる作品に仕上がっていた。バットマン好きなら、間違いなくだれでもハマれるはずだ。
かなりRTSらしいシステムとなっているが、その手のゲームで感じるわずらしさをうまく取り除けているように感じた。
「RTSだからなぁ……」と敬遠するのではなく、少しでも興味があるならば一度ぜひプレイしてみてほしい。
- 使用した端末機種:iPhone 6
- OSのバージョン:iOS 9.3.2
- プレイ時間:約3時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.188423
- 課金総額:0円
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