皆さん毎日のイン活で体がお疲れではないですか?
今回の「MAGNUS Builder」では、日々の活動で積み上げられなかった分、2日間でメダルを2つ取りに行きました。
達成感は格別でしたが、帰宅したらものすごい疲労感。
グリフのしすぎで頭はボーっとするし、リュックを背負ったまま16km以上歩いていたので、帰宅後は全身ガッチガチで、どこを動かすにも「あいたたたたた!」という状態でした。
これは極端な例かもしれませんが、『Ingress』を毎日2~3時間もやり続けると、それなりに疲労感を覚える方は多いのではないでしょうか。
私の場合、同じ姿勢でペタペタ歩きになりやすいせいか、特に首や背中、腰まわりが固くなって、動くのがつらいと感じることがよくあります。
特にリュッカーになってからは、背中と腰に来ている気が……。疲れをため込みすぎたせいか、4月にはぎっくり腰気味になっていたこともあるくらいなんです。
肌感覚として、AGの構成比率は間違いなく中高年が多い(はず)。
そこで、1人でもできるAG向けの日々のセルフメンテナンスについて、プロのアドバイスをいただくことにしました。
お話をうかがったのは、生理学や運動学、解剖学、栄養学、物理学などに精通する理学療法士であり、国際統合リハビリテーション協会(IAIR)会長の森本義朗先生です。
ポータルに着いたら首回りの筋肉をほぐそう!
自分のイン活スタイルを思い浮かべると、ポータルの前で、首を前に倒してスキャンをのぞき込んでいるという猫背の姿が思い浮かびます。
やはり背筋を伸ばした正しい姿勢で活動するべきなのでしょうか?
確かにそういうのもいいですが、実は常に同じ姿勢であることがよくないんです。適宜調整するといいんですよ。
歩いているときの姿勢がよくなくても、ポータルに着いたときにしっかり伸ばせばいいんです。(森本先生)
ううーむ! 確かに同じ姿勢のまま、ケアしないでずっとやり過ごしていたら、調子が悪くなりました。
そこで先生が教えてくださったのは、立ち止まった状態でも、スキャナを持ったままでもできるエクササイズです。
- ゆっくり上を向く
- ゆっくり下を向いて、あごを意識的に体に引き寄せる
- あごを戻して、首をゆっくりと左右に数回回す
- 耳たぶの上あたりをつまんで、“下に軽く”引っ張りながら、口をぱくぱく動かす。またはあごを左右にスライドさせる
- 再び首をゆっくりと左右に数回回す
これらは、胸鎖乳突筋という首にある筋肉をほぐすエクササイズです。横を向いたときにピーンと張る筋肉がありますが、それが胸鎖乳突筋。
この筋肉は、何か注意物を見過ぎたりしているとすぐ固まっちゃうんですね。ほぐすと姿勢が調整できるだけでなく、目にやさしいですし、頭を使いすぎて熱くなっているときにも効果的です。
頭がぎゅっと詰まって、思考が停止したような状態を改善するのに役立ちます。(森本先生)
あごを引くという動作は、背筋はそのままに、あごだけを体に引き寄せる動作です。うなづいているような、指であごを押すような状態をイメージするとわかりやすいかもしれません。
実はスマートフォンを触りすぎていると、意外とできていない動作だといいます。
確かに、あごを引くだけなら外で立ったままできますし、エクササイズしているようにも見えません。
実際やってみていただくと、首から背中にかけてぐーっと伸びるのがわかります。ただあごを引くという動作を行うだけでもかなり違うんですね!
もしタオルがあればあたまの後ろにかけ、手で前に引っぱりながら、頭を後ろに倒してもいいそうです。自分で引っぱりながら反発させるイメージです。
これで、固まったままになりやすい頭と首をつなぐ筋肉を強制的に収縮させることができるので、姿勢にいい影響があるそうですよ。
収縮が起きることで血管が開くので、血流がよくなるんですよ。だから筋肉がやわらかくなるんです。何も考えずにできるのでおすすめです。(森本先生)
帰宅後にお風呂の中でトライしたい「ベロ出しエクササイズ」
前述のあごや耳のエクササイズに加えて、1日の終わりのバスタイムにトライしたいエクササイズもありました。それがベロ出しエクササイズです。
上を向いたとき、天井に向けてぐ~~~っと舌も出してみましょう。首の周りを伸ばしながら筋収縮が起きてくれるので、すごく固まったところが柔らかくなってくれます。
女性ならデコルテのケアにも効きますよ!(森本先生)
実際やってみると、首がぐーっと伸びるだけでなく、あご周りにも効いてそう。終わった後、首のまわりがすっと軽くなった感じがします。
デコルテも伸びて気持ちよく、すっきりスリムになれそうです。
ただし、これは人が見ていないところでやりたいエクササイズ(笑)。 ポータルの前で空に向けて舌を出していたら不審者そのもので、確実に職務質問されてしまうでしょう(苦笑)。
歩きすぎて「腰やお尻が張ってツライ!」という方向けのエクササイズ
同じ姿勢でずっと歩いていると、背中から腰、お尻あたりまで固まったような気がしてしまいます。
それが常態化すると、ぎっくり腰が心配になるので困ります。
固定されることがよくありませんから、やはり筋肉を動かすことが大事です。
腰周りをほぐすなら、四つんばいいの状態で背中を上に向けて丸めたり、反対に床に向けて落としたりという動作をゆっくり繰り返してみてください。
これだけでかなり柔らかくなってくれるはずです。(森本先生)
お尻の筋肉が張っているときは、床に座ってあぐらをかき、両膝を手で押さえて股関節のストレッチを。股関節が固い状態が、筋肉の固さを生んでしまうので、まずは股関節をやわらかくしましょう。
股関節の可動域を広げて行くと、筋肉の収縮も起きているので、結果的に筋肉もやわらかくなっていくんです。
これができるようになってきたら、ヨガのポーズのように足をクロスしていただくと、お尻付近がすごく伸びてきます。テレビ見ながらでもできますね。(森本先生)
ちなみに、歩き続けてお尻が疲れるという場合、腰周りの筋力不足も疑われるとか。
そんなときは、足を広げた状態でゆっくり腰を下ろしていく動作を10回くらい繰り返す、力士が四股をふむような形でのスクワットが効くそうです。
バランスが崩れやすいときは、腕を前に伸ばしてバランスを取ってもOK。どうしても難しいときは、壁に背中を着けてもいいそうです。
このとき、息を止めないよう意識してください。会話をしながらでもいいですし、1、2、3、4と数えてもいいし。
とにかく息を止めないこと。深呼吸をしながらふーーーーーみたいな感じで。
でも最初は本当に疲れますから、大変なときは5回でもかまいませんよ。(森本先生)
これはヒップアップにも素晴らしく効くといいますから、女性のみならず、背中で語りたいAGはぜひやっておきたいですね!
寝る前に深呼吸でリラックス!
疲れを取る究極の方法はやっぱり睡眠です。
しかし、
深夜徘徊も多いAG。やりたかった多重が完成した、逆にやりたいこと邪魔されたなど、寝る前にその日の活動を思い出して、ちょっとコーフン気味に……なんてことはないでしょうか?
そんなときは交感神経が活発になっているかもしれませんから、副交感神経優位に切り替えたいですね。
疲れを取りたい人ほど、セルフメンテナンスをしたほうがいいのですが、もう1つ、とても大事なことがあります。深呼吸です。
深呼吸することで、交感神経と副交感神経の切り替えができます。鼻から4秒吸って8秒ではき出します。
少なくともこれを3回くらい繰り返してみてください。(森本先生)
このときポイントになるのが、深呼吸と思い切り呼吸する大呼吸と間違えないこと。
大呼吸は体の前の肋骨側が膨らむのですが、深呼吸は後ろ側を広げるのだそうです。背中に手を当てて膨らんでいるかを確認するといいそうですよ。
布団に入った状態でもいいそうですが、起き上がっていたほうが深い呼吸がしやすいので、深呼吸をしてから横になるとよさそうです。
やせなかった人も、これからもしかして……!?
森本先生のアドバイスを実際に試していますが、特に「あごを引く」動作の効果に驚いています。
何も道具は必要ないうえに動作が自然なので、エクササイズしているとはまず気づかれません。
でも、首から背中にかけてぐーっと伸びるので本当におすすめ! 「MAGNUS Builder」のときは、何度もやっていました。
筋肉って、ストレッチとセルフメンテナンスで付いてくるんですよ。特にインナーが。
バキバキにはならないですけど、インナーが整えばやせるんです。
食べているものにそんなに問題がないのであれば、見た目はそんな変わってないけれど「なんかやせるな?」みたいな現象が起きてくることもあります。(森本先生)
『Ingress』を始めてから体重が右肩上がりの自分としては、これは聞き捨てなりません。もしかしたら食べてるものがまずいのかもしれませんが。
仲間がいると食事に行ったり、飲みに行ったりする機会が増えますもんね……。
飲むときのおつまみで意識したいなら、疲れには素直にビタミンCを補給してください。そして、筋肉のためにタンパク質はしっかり取ってくださいね。
脂質をエネルギーに変えるにはビタミンは絶対必要なので、ビタミンB2やB6も大事です。
目の疲れにもビタミンB群は有効です。ビタミンBといえば豚肉ですが、脂の取り過ぎは注意です。
ハイボールとお刺身の盛り合わせならカロリーも抑えられていいですね。牡蠣にレモンを絞って食べるのもおすすめです。ちなみに締めのラーメンはあきらめてください(笑)(森本先生)
これからも元気にイン活できるよう、アドバイスに従って頑張ります。皆さんもぜひお試しください!
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