西川善司が大画面スマホを選ぶわけ
まずはボクのスマホ選びの嗜好をお話しましょう。
実は、ボクはスマートフォン(スマホ)デビューは遅いのです。というのも、あまり携帯電話を使うライフスタイルを送っていなかったこともあり、折りたたみなガラケーで困ることがなかったんですね。
使っていたガラケーの調子が悪くなった2012年初頭、スマホに移行することを決心しました。スマホはいってみればパソコン的に使えるようになるので、そうなると、パソコン的な使い勝手がちゃんとできるモノがほしくなりました。
ただ、スマホでは、文字入力が画面上でのタッチ操作になるので、パソコンの操作感とはだいぶ変わってきます。スマホで標準的に採用されているフリック入力は「文字入力はキーボードで行うもの」という認識の自分にとってはとても不自由な入力法に思えましたし、むしろ、画面にバーチャルキーボードを出して打ち込みたいなと思いました。ですが、そういう使い方をするとネックになってくるのは画面サイズです。
2012年初頭当時、主流だったスマホの画面は大きくても4インチ前後。日本で大人気のiPhoneも当時はiPhone 4Sの時代ですから、画面サイズは3.5インチ。とても、画面に映し出したキーボード上のキーを指で入力していくのは無理でした。それこそ人差し指で触れば4キーくらいまとめて押してしまうような勢いでした。
そんな中、2012年春に当時のスマホとしては最大画面サイズのサムスン「Galaxy Note」(初代)が発売され、迷わずそれを選ぶことにしたのです(画面サイズは5.3インチ)。
そんな5.3インチのGalaxy Note(ドコモ版のSC-05D)を入手したボクは、実際に活用してみてそれなりの使いやすさを実感しました。縦画面状態で画面下部に表示させたフルキーボードは、指で押していくにはちょっと窮屈でしたが、Galaxy Noteはペン入力ができたので、画面上のキーボードのキータッチをペンで入力していく分にはミスタッチも抑えながら使うことができたのです。
このGalaxy Note、機能面では不満はなかったのですが、バッテリーのもちの悪さには、直近までガラケーユーザーだったボクにとっては頭の痛い問題でした。結局、モバイルバッテリーを購入し、このバッテリーにつないだ状態で使うという、「名前はスマートフォンなのに、使い方が全然スマートじゃない」活用スタイルで2年ほど使い込むことになりました。
使い込みを進めていくうちに、ある日、ペンを使うのが面倒だな……と思うようになりました。ペン入力を否定するわけではないのですが、少なくとも当時のボクは「文字入力をするのに5.3インチ画面に表示させたフルキーボードは指でタッチしていくにはミスタッチが多いので、ペンを使ったほうが方が得策」というやや後ろ向きな理由でペン入力を使っていたので、ある日「もっと画面が大きければペンを使わなくて済むなぁ」という風に考えが変わっていきました。
そんな最中、2014年初頭、ソニーから6.4インチの「XPERIA Z ULTRA」(au版のSOL24)が発売されたのです。画面サイズが対角約2.8cmも大きいXPERIA Z ULTRAは、表示させたフルキーボードの使い勝手がGalaxy Noteよりも各段によく、すぐ気に入ってしまいました。XPERIA Z ULTRAの発売が、ちょうど通信キャリアの2年縛りの契約の切れ目のタイミングだったこともあり、キャリア移行するにも都合がよかったので、ほぼ出始めのタイミングで購入してしまいました。
そして、来たる2016年初頭は2年縛り契約更新のタイミングなので、もし気に入ったものが出てきたら、買い換えをしてもいいかなとも思っています。なので、編集部から寄せられた「西川さんは、どんな風にスマートフォンを選んでいますか」という質問は意外にグッドタイミングで、実際に来年買い替えるとしたらどれかなぁ……と真剣に悩んでいたところだったのでした。
6.0インチはもはや西川善司にとっては小画面サイズである
5.3インチ→6.4インチという画面サイズの拡大化をともなってスマホの世代交代をしてきたボクは、量販店の店頭でスマホを眺めても、5インチ台の製品が「小さく見えて仕方がない」という重度の大画面欠乏症になってしまいました。
店内を見て回った限りでは、6.0インチが「西川善司的に使える最小サイズ」という感じでした。鳴り物入りで登場した「iPhone 6Plus」も5.5インチでしたからねぇ。「iPhone 6Plus Plus」の登場に期待したいと思います(笑)。
さて、6.0インチジャストクラスだと、最近モデルとしてはASUSの「ZenFone 2 Laser」(ZE601KL)があります。Android 5.0ベースで画面解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)。
FREETEL「SAMURAI KIWAMI」も6.0インチ、フルHD、Android5.0でほぼ同スペックです。
Huawei「Ascend Mate7」も6.0インチですが、1,920×1,200ピクセルで、アスペクト比が16:10なのが特徴です。発売年が古いのでOSはAndroid 4.4なのがネックですかね。ただ、古めというだけあって店頭では2万円台の在庫処分価格で販売されていました。
Googleの「Nexus 6」も同様にちょっと古めのAndroid 4.4ベースですが、約6.0インチのモデルです。2,560×1,600ピクセルの有機ELパネル採用というスペックは、発売から約1年経った今でも見劣りしません。後継モデルとして「Nexus 6P」も出てはいるのですが画面サイズが5.7インチになってしまいました。
そういえば、LGの湾曲スマホ「G Flex」も初代は6.0インチでしたが、これも今年出た後継の「G Flex2」は5.5インチになってしまいました。
2014年は、けっこう6.0インチ台のモデルがいろいろあったのですが、2015年は後継モデルたちが「大きくなりすぎたのでちょっと小さくしました」とでもいうような感じで微妙に小さくなってしまったことは残念です。
6.0インチオーバーのスマホはないのか?
今使っている6.4インチのXPERIA Z ULTRAよりも大きいスマホはないのでしょうか。
探すとあるにはあります。HUAWEIの「P8max」は6.8インチのフルHD解像度で、OSはAndroid 5.1。プロセッサはオクタコアのHisilicon Kirin 935、GPUにMali-T628MP4を搭載していたりするのでスペック的にもまずまずです。
7インチ以上になると、もはやジャンルは「スマホではなくてタブレット」という扱いになってきますが、「通話もできるタブレット」製品としていくつか見つかります。
シャープの「AQUOS PAD」(SH-05G)は、2015年夏に発売された通話もできる小型タブレットで、7.0インチの1,920×1,200ピクセル解像度で、OSはAndroid 5.0と申し分ないスペックです。
8インチ以上になってくると、本当に外観からして「普通のタブレット」という感じですが、調べて見ると通話ができるモデルも少なからずありました。1つはASUSの「ZenPad 8.0」(Z380KL)です。発売は2015年の夏、スペック的にもAndroid 5.0ベースですし、そこそこ新しめなのですが、8.0インチ画面の解像度が1,280×800ピクセルと最近のモデルにしては低めなのが気にかかります。
ASUSの「ZenPad 8.0」(Z380KL)
ちょっと古くなりますが、2014年11月発売のソニーの「XPERIA Z3 Tablet Compact」も8.0インチ、1,920×1,200ピクセル解像度でAndroid 5.1のタブレット製品ですが、一応、通話にも対応しています。知人が実際に通話をしているところを見させていただきましたが、8インチボディを掴んで耳にあてて話すのは個人的には「ありだな」と思いました。ギリギリ片手で持てますしね。
10インチオーバーのタブレットにも通話できる機種が存在します。それは、同じくソニーの「XPERIA Z4 Tablet」です。画面サイズは10.1インチ、2,560×1,600ピクセルの解像度、Android 5.0のタブレットで、重さは389gと大きさの割には軽いのですが、店頭で触れてみたところ、画面幅が大きすぎて片手で持つのは難しかったです。通話には対応しているのですが、通話はヘッドセットを使うかスピーカーフォンのようにして使うことになるようです。
おわりに
こうして見てきた感じでは、HUAWEIの「P8max」かシャープの「AQUOS PAD」(SH-05G)あたりがいいかなぁと思っていますが、これから何か新製品の発表もあるかも知れないのでもう少し悩んでみようかと思っています。
実は現在使っている「XPERIA Z ULTRA」は故障しやすいのか、これまで2回故障していて、現在使っているのが3台目です(auの安心サポート保険での交換)。傾向として「寒い時期にディスプレイ部が故障する」ので、この冬がまた心配です。
買い替えたときには、またこの場で報告したいと思います。