プロ野球ロワイヤル【ゲームレビュー】

『プロ野球ロワイヤル』は、球団経営をしながら、同時に本拠地となる街の活性化も行うシミュレーションゲーム。地域の住民と協力しながら、ペナントレースの覇者を目指そう!

地域と球団を発展させて日本一を目指せ!

球団経営タイプのゲームは数多くリリースされているが、本作は球団だけではなく、地域を活性化させる街づくりも必要な点が最大の特徴。

しかも、それがパズル要素のある選手の育成に直結するため、かなり重要な要素となっている。

ゲームには、実在する選手たちが登場。同じ選手でもレア度が異なると、その能力も異なる

オープニング

過去に強豪スコーピオンズと接戦を演じた「ロイヤルズ」だったが、今ではその面影もなく、本拠地の商店街もさびれてしまっていた。

そこでロイヤルズオーナーの番場は、再び過去の栄光と活気を取り戻すため、社会学者であるプレイヤーをGM兼監督に任命する。

地域の活性化を通して、球団に新たな風を吹きこむのがプレイヤーの使命だ

ゲームをスタートさせると、最初に目標球団を設定することになる。1年目に、ここで選んだ球団の主力選手を3名獲得できるので、なるべく育成しがいのある選手を選びたい。

獲得できるのは、対象球団のスラッガーとエース、そしてクローザーだ。筆者は日本ハムを目標球団にしたので、スラッガーに中田翔選手、エースに大谷翔平選手、クローザーに増井浩俊選手が獲得できた

ペナントレース143試合はわずか1日で完了

本作は球団経営がメインなので、プレイヤーが選手を直接操作することはない。オーダー設定したチームが自動的に試合を行い、ペナントレースが進んでいく形式だ。

ペナントレースは朝の6:00に開幕し、その日の22:00に日本シリーズまで終了。次の日の6:00までがオフシーズンとなる。

1試合ごとの詳細な結果や、ポイントとなる場面のダイジェストも確認できる

ペナントレースには、基本的に8人のプレイヤーと4人のCOMが参戦。同じメンバーで3日間(ペナントレース3年分)戦うと、別のプレイヤーのグループにマッチされる仕組みだ。

リーグの順位表や個人成績などは、いつでも確認できる。ここのデータを見て、オーダーの見直しを図ろう

ペナントレースは自動的に行われるため、本当に見守るといった印象。1日で1年経過するため、そのときのシーズンに何かするのではなく、より長期的な視野での育成が重要になりそうだ。

「チームの今後」では、補強をしないまま数年経過したチームの状態を確認できる。数年後、空席となるポジションがあったら、ドラフトなどで早めに対応しておきたい

選手の能力に合わせて、チームをオーダー

監督であるプレイヤーは、自分の好きなようにオーダーの設定ができる。とはいえ、選手にはそれぞれ得意とするポジションがあるので、それを考慮しないと、ペナントレースを勝ち抜くことはできない。

打順や投手のローテーションなども、選手の能力を考えて、配置する必要があるのだ。

野手のステータス

それぞれ長は長打力、巧は巧打力、走は走力、守は守備力を示す。また、レア度が高いと、スキルをもつ選手もいる

投手のステータス

威は球威、制は制球力、変は変化球、守は守備力を示す

選手名の横にある顔文字は、調子を表している。調子が悪い選手は、ひとまずオーダーからはずしておくのも手

選手を獲得する3つの方法

選手を獲得する方法は、「ドラフト」「ガチャ」「即決」の3種類。それぞれ一長一短あるので、状況に応じて使い分けよう。

ドラフト

ドラフト候補の選手たちを調査することで、選手を獲得する方法。獲得選手は、★3~4と、そこそこのレア度。ゲーム内通貨である「野球pt」を費やすことで獲得率を上げることができる。

なお、実際のドラフトと同じく、ほかのプレイヤーもドラフトに参加しており、ほしい選手が被った場合は、どちらか一方しか獲得できない。

ドラフトは1日に1回更新され、その日の22:00に結果が出る

ガチャ

課金通貨のダイヤやチケット、リングを使用したガチャ。★3~6の即戦力を獲得できる。

即決ドラフト

野球ptを支払うことで、すぐに選手を入団させることができる。

★1~2のレア度の低い選手がほとんどだが、お手軽に選手を増やすことが可能。選手の数が足りない序盤や、大量に選手が抜けた年などに便利。

タウンに施設を建てて、選手を育成!

獲得した選手は、長打力などのステータスが初期の状態だ。ここから育成をすることで、初めてその能力を開花させることができる。

タウンが練習場へと変化。タウンで施設を建てたマスが、そのまま練習マスとなる

施設の種類と効果

施設には下で紹介している6つの種類があり、それぞれ練習マスになったときの効果や野球ptの獲得、新キャラクターの登場などに影響する。

施設はたいてい1日程度で壊れてしまうので、その都度、建て直すようにしよう。

  • 公共:周囲のマスに、練習効果量や野球pt回収量アップなどの効果を与える
  • 飲食・サービス:練習効果に特化した施設
  • 物販・アミューズメント:野球ptを獲得できる
  • その他:球団事務所や交番など、その他の施設

特定の施設を建てると、新キャラクターが登場することも。キャラクターがいると、練習効果が上がるなどの恩恵がある

練習マスを通って、経験値を獲得

練習は、画面右下にある練習ptを消費して行う。練習ptの最大値は5で、15分ごとに1回復する。ペナントレース中でも練習できるので、練習ptが余っていたらコマめに行い、チームの総合力を上げていこう。

タウンから練習場へと変化! 星のあるマスを通ると、長打力や守備力などの経験値が獲得できる

コーチやスカウトなどのキャラクターと接触すると、練習効果量アップや即決選手追加などのイベントが発生する

画面左上にある体力が0になる前に、ゴールにたどり着かないと、獲得経験値が半分になる。1歩で体力を1消費するので、残りの歩数を考えて移動しよう

ゴールにたどり着くと、練習終了。球威や長打といった経験値が入り、それが一定値以上に達すると、能力値がEからDというようにワンランクアップする。

練習は、練習ptがある限り何回でも行うことができる。また、1人の選手に対する回数制限もないので、レア度の高い選手の育成のために、1日で何十回も練習させるといったことも可能だ。

現実世界で1日経つと、ゲーム内では1年過ぎている。有能な選手は早めに育成し、長く活躍できるようにしたい

選手の効果的な育成には効率よいタウンづくりが必須!

本作でのキモは、選手の育成と、それにともなうタウンづくりだ。

7×7と決められたスペースで効率よく経験値を獲得するなら、すべてのマスに施設を建設するのはもちろん、施設と連動するキャラクターも考慮し、「育てる選手に応じて、タウンをカスタマイズする」必要がある。

例えば、主砲を育てたいなら、長打力と巧打力が伸びる「焼肉屋」や「レストラン」を多めに設置するのが得策だろうし、外野の守備が不安なら「居酒屋」や「猫カフェ」で走力と守備力を鍛えるのがいいだろう。

さらに練習効果を得たいならここで公共施設を建てたいが、ドラフトに備えて野球ptを稼ぎたいなら「スーパー」や「コンビニ」も建てたい。

このように、そのとき誰を育てたいか、何をしたいかで、タウンの様子がガラリと変わってくるのが、本作の面白いところ。

球団経営シミュレーションで、特に選手の育成が好きな人に、ぜひプレイしてもらいたい作品だ。

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