Battleplans【ゲームレビュー】

洋ゲーテイスト満載の『Battleplans』は、複数のプレイヤーで領土を奪い合うRTS(リアルタイムストラテジー)。注目したいのは、自分が手に入れた砦を守る防衛戦だ。配置した部隊の進路を時間差で細かに設定できるので、これまでにないハイレベルな戦略の組み立てが楽しめる。

緻密なプランでクリスタルを奪い合う本格RTS

本作の目的は、「スカル」と呼ばれる悪の軍団から自分の王国の領土を取り戻すこと。

プレイヤーはドワーフや魔法使いなど、さまざまなヒーローたちを操作して、スカルに立ち向かっていく。

バトルフィールドには3つのクリスタルが配置されている。クリスタルは敵に占領された状態なので、これをすべて奪い取るのがバトルでの目標になる

ヒーローたちは、指でスワイプするとその方向に進軍を始める。進路を細かく指示して、行く手を阻むスカル軍団を蹴散らしながらクリスタルをゲットしよう

ヒーローがクリスタルの上を通ると、そのクリスタルが自分のものになる。スカルに触れられると奪い返されてしまうので注意しよう

制限時間が終わったときに、3つのうち2つ以上のクリスタルを所持しているとプレイヤーの勝利になる。3つすべて奪うことができれば、ボーナスで報酬がたくさん受け取れる仕組みだ。

スカルを倒すと、ワールドマップが少しずつ開拓されていき、自由に動き回れるようになる

ワールドマップには、自分以外にもさまざまなプレイヤーの基地があり、取り戻した領土を今度はプレイヤー同士で奪い合っていくことになる。

個性豊かなヒーローたちのスキル

本作に登場するヒーローは、巨大なハンマーを振り回すドワーフや怪しい見た目の老婆、ゾンビを操るネクロマンサーなど、なかなか個性的なメンバーがそろっている。

イラストはかなり洋ゲーテイストが強い。日本では好みが分かれそうだ

ヒーローたちはそれぞれ強力なスキルをもっていて、槍や弓を携えた兵士たちを従えながら、部隊のリーダーとしてプレイヤーの指示どおりに敵陣へと斬り込んでいく。

ドワーフの「バルトール」は、巨大なハンマーを地面に叩きつけて、その衝撃で周囲の敵を転倒させる。衝撃の範囲はかなり広く、攻撃と防御の両方に使える便利なスキルだ

どこかの族長といった風貌の「ババ」は、部隊を透明化させる力を持っている。敵に気づかれずに移動できるので、隠密行動や奇襲に向いている

「メイソン」は、ちょっと怖そうな外見とは裏腹に、防御のエキスパート。持っている石でリングを作って、クリスタルを敵の攻撃から守ってくれる

これらのヒーローは、ストーリーを進めていくことでアンロックされるほか、ゲーム内通貨で購入することもできる。

また、一度に使える部隊数もストーリーを進めると増えていくので、対人戦を始める前に、スカル軍団を倒して戦力をアップさせるのがよさそうだ。

基地で資源を集めて部隊をパワーアップ

プレイヤーには、侵攻の拠点となる「基地」が1つ与えられる。ここでは、ヒーローや兵士のレベルアップや、それに必要な資源を集めることができる。

拠点には、ヒーローが寝泊りするテントや兵士をパワーアップさせる鍛冶屋、ゴールドがもらえる金鉱など、さまざまな施設がある

最初は草木が生い茂っているだけの寂しい景観だが、スカルを倒していくと、少しずつ開拓されて施設の数もどんどん増えていく。

テントでは、ヒーローの強化ができる。ゴールドを支払ってつれていける兵士の数を増やすと、ヒーローのレベルが上がってスキルを強化できるようになる

ストーリーを進めていくと、さらに強力な兵士やスキルが使えるようになるので、少しずつ強化しながら頑張って攻略していこう。

ヒーローに最高の戦略を教えて砦を防衛

スカルを倒して取り戻した領土には、いくつかの砦が配置される。この砦では、ほかのプレイヤーの編成した部隊と戦って、砦の所有権を奪い合うことになる。

ワールドマップにある砦を、近くにいるプレイヤーと奪い合う。砦を奪うと、一定時間ごとにゴールドがもらえるようになる

相手の砦に攻め込むと、お互いのヒーロー同士のバトルになる。相手のヒーローを倒しながら、クリスタルの奪取を目指そう

リアルタイムでヒーローを動かすこちらの部隊と違い、対戦相手はAIによる操作となる。そのため、攻めているこちらが圧倒的に有利に見えるが、実は防衛側もしっかりと戦略を立てて動かすことができる。

奪った砦では、ヒーローを好きな場所に配置しておける。相手に攻め込まれると、ヒーローはその位置で相手を迎え撃つことになる

ヒーローの進路や動き出すタイミングを事前に設定

ヒーローを配置したら、ここからが本番だ。ヒーローたちには、個別にバトル中の動きを細かく設定することができる。

まずは進軍する方向の設定。フィールドに旗を立てて、バトルでヒーローが進む方向を決めておく。2本の旗を使えば、途中で進路を変えることができる

次は、ヒーローが動き始める時間の設定。バトルが始まってから、何秒後に進軍を開始するかを変更できる

防衛戦では、相手がどんな動きをしてくるかをシミュレーションしながら、その裏をかくようにヒーローを動かしていくのがセオリーだ。

もちろん、リアルタイムで状況判断できる相手が圧倒的に有利ではあるが、油断した相手の隙をついて、ギリギリでクリスタルを奪うなどの戦略を考える楽しみがある。

設定が終わったら訓練バトルで動きをチェック

訓練では、自分が防衛の設定をした砦とバトルすることができる。ヒーローの動かし方を決めたら、ちゃんと思いどおりに動かせているかチェックしておこう。

実際に試してみた配置。透明化のスキルをもった「ババ」の周りにいる弓兵は、攻撃を開始するまでの間、姿を隠すことができる

筆者がこの砦を奪ったときは、攻めやすそうな右下のクリスタルから攻めていったので、今回は右下に防御スキルをもったヒーローを配置。

また、進路の近くには川があるので、向こう岸に透明化で弓兵を隠してある。さらに、少し遅れて上にいるヒーローを進軍させて、挟み撃ちを狙っている。

訓練してみると、思ったよりも有利な状況で挟み撃ちができなかった。まだまだ改良の余地がありそうだ

できれば相手の戦力を分断して、2:1などの有利な状況で素早く撃破しながら、ほかのヒーローに合流という流れに持っていきたい。

などと考えているうちに、ほかのプレイヤーに砦を奪われてしまい、残念ながら設定の微調整はできなかった。相手に攻撃されたときのリプレイも見られるので、新しい戦略を考える参考にしてみよう。

今回は、登場するヒーローの半数ぐらいしかアンロックできなかったため、バトルでの戦略は限定されてしまったが、テレポートで移動したり、遠距離から相手を足止めしたりと、面白そうなスキルを持ったヒーローもいるようだ。

相手の裏をかく戦略を考えるのはなかなか大変だが、うまくハマったときは非常に爽快感がある。ストラテジーで自分の拠点を防衛するのが大好きな人は、『Battleplans』で最高の防衛戦を体験してみよう。

  • 使用した端末機種:iPhone 5s
  • OSのバージョン:iOS 9.3.2
  • プレイ時間:4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.5
  • 課金総額:0円

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