シャドウバース(Shadowverse)【ゲームレビュー】

『神撃のバハムート』や『グランブルーファンタジー』でおなじみのCygamesが、新たに手掛けた本格スマホカードバトル『シャドウバース』。オンラインで世界中のプレイヤーと白熱の対戦ができる。

世界中のプレイヤーと対戦が楽しめるオンラインTCG

本作は、ユーザーがそれぞれ作成したデッキを使って、1対1でバトルする対戦型オンラインTCG。

フォロワー、スペル、アミュレットといった3種類のカードを使って、対戦相手の体力を0にすれば勝利となる。デッキのバランスやプレイヤーによる戦術が、大きく勝敗を左右することになる。

各カードのデザインは、『神撃のバハムート』からおなじみのイラストレーターが描いており、それらに豪華声優陣たちが声を当てているため、出すたびに絵と音の両方を楽しめるのも魅力の1つだ

進化のタイミングが勝敗を左右する

バトルに入ると、まずは先攻後攻がランダムで決定される。

次に、最初の手札となるカードを3枚引き、このタイミングでお互いに1度だけ手札のカードを入れ替えることが可能。いらないカードを好きな枚数選んでデッキに戻し、同じ枚数だけ引き直すといった感じだ。

引き直す際のポイントとしては、カードの左上に表示されているPP(プレイポイント)が高いものは交換しておき、序盤から動けるように整えること。PPとはお互いのターンごとに1ずつたまっていく、いわゆるカードを出すために必要なコストである

カードの入れ替えが終わったら、先攻側からカードをプレイ(使用)していくことに。

冒頭でも触れたように、『シャドウバース』にはフォロワー、スペル、アミュレットといった3種類のカードが存在し、それぞれの役割を組み合わせながら相手の体力を削っていくことが、基本的なゲームの流れとなっている。

フォロワー

バトルの主役となるカードで、場に出して戦わせることが目的。

先攻は5ターン目、後攻は4ターン目からステータスも大幅にパワーアップした姿へと進化させることができ、一部のフォロワーは強力な能力を得ることもある。

緑の数字が場に出すのに必要なPP、青は攻撃力、赤は体力を示す。当然ながら、強力なカードほど必要なPPも多くなる

スペル

プレイすると表記されている能力が働く、使い捨てのカード。

画像のように相手のフォロワー1体を消滅させるものもあれば、デッキからカードを引くものや自分の体力を回復するものなど、さまざまな能力がある。

作成するデッキにもよるが、スペルカードが多いと今度はフォロワーによる攻撃手段が減ってしまうため、そのあたりはうまくバランスを取る必要がある

アミュレット

プレイした瞬間から場に留まるカードで、表記されている能力によってバトルを支援することが目的。フォロワーのようにバトルをすることはできない。

お互いが場に出せるカードの枚数は5枚までとなっている。そのため、アミュレットの数を増やしてしまうと逆に自分がプレイしづらくなってしまうので、基本的には1枚のみで問題ない

「疾走」の能力を持っていないかぎり、場に出したばかりのフォロワーは攻撃できないため、序盤はお互い中盤以降に向けての準備を整えていくことになる。

例えば、序盤からコストの軽いフォロワーを並べていき、圧倒的なリードをとっていく形もあれば、相手フォロワーからの攻撃を守ってくれる能力「守護」によって、守りを固めて体力を削られないようにするなど、組まれているデッキのコンセプトによって変わってくる。

そして、進化できるタイミング(先攻は5ターン目、後攻だと4ターン目以降)からは、高コストのフォロワーやスペルなどを駆使しつつ、相手の体力を削りきればこちらの勝利だ。

序盤からの準備ももちろんだが、冷静に状況を把握できる判断力と、進化するタイミングが大きく勝敗に関わっているように感じとれた。

どのフォロワーも、EP(進化ポイント)を消費することで進化が可能となる。EPはお互い進化できるターンと同時に得られるのだが、先攻なら2回、後攻なら3回といったように、使える回数が決まっているので慎重に扱おう

メインストーリーで各クラスの特徴をつかもう

ソロプレイではメインとなるストーリーを楽しめるほか、初級から上級まで難易度の変更ができるCPUと対戦などが行える。

7人のリーダーキャラクターが織りなす重厚なダークファンタジーを肌で感じつつ、クラスが異なる各デッキの特徴をつかむことが目的だ。

実際に筆者がメインとして扱っているリーダーキャラクター「イリス」を例として、どのような戦い方をしていくのかを画像と共にご紹介していこう。

まず、イリスのデッキは毎ターン表示された数字が減っていき、0になることで強力なフォロワーが場に出たり、相手のフォロワーを破壊したりといった「カウントダウン」の能力を持つアミュレットを駆使した戦い方が基本となる。手札入れ替えの際には、アミュレットと低コストのフォロワーは最低限確保しておきたい

カウントダウンの長いものは序盤から積極的に出していき、待っている間に受けたダメージは「治癒の祈り」で回復したり、「気高き教理」や「見習いシスター」などでカウントを早めたりしながら、反撃の準備を進めていく

中盤以降はカウントダウン後に登場したフォロワーたちを使いつつ、相手の体力を削っていこう。ただ、ビショップクラスは基本的に守りながら攻めていく戦い方が理想的なので、アミュレットの「守護の陽光」は必ず入れておきたい

このほかにも、自らの体力を犠牲にしながら相手を追いつめていくヴァンパイアクラスや、スペルを消費していくことでさまざまな効果を得られるウィッチクラスなど、個性的なリーダーとデッキが存在する。

ひととおりはメインストーリーで触れることができるため、扱いやすいものを見つけてみよう。

各キャラクターに6つのストーリーが用意されており、全編フルボイスで内容を楽しむことができる。また、進めていくごとに相手も強くなっていくので、デッキの特徴を理解するには最適だ

持っていないカードも入手できる生成モード

本作では「レッドエーテル」を消費することによって、所持していないカードと交換できる。

レッドエーテルは、メインストーリーの報酬やミッションの達成でもらえるので、交換したいカードのためにコツコツと集めていこう。

また、各クラスのカードには、メインストーリーでしか手に入らないものもあるため、交換するか悩みそうな方はそれらでデッキを強化してみてから考えるのも1つの手だ。

ちなみに、画像はレジェンドレアリティのカードを手に入れるために必要なエーテル数だが、無課金だとここまで集めるのだけでも精一杯なので、シルバーかゴールドあたりをそろえていこう

強豪たちとの手に汗握るバトルを堪能!

バトルの項目には、気軽に腕試しができるフリーマッチや、特定のユーザーとバトルできるルームマッチ、さらにはお互いの強さを競いあうランクマッチなど、全部で3種類のコンテンツが設けられている。

今のところランキング上位の報酬などはないものの、強豪たちとの激しいバトルを楽しめるようになっているので、自分の戦術でどこまでいけるか挑戦してみるのもいいだろう。

こちらは現状のレビューを執筆していた当初のBPランキングの様子だ。上位陣は既に17,000ものポイントを持っているらしく、どんなデッキを使っているのかも気になるところである

また、個人的に楽しんでいる要素がカード生成モードである。

ルール上、デッキに同じカードは3枚しか入れることができないので、チケットやルピでカードパックを購入していると、自然と被ったものはエーテルに変えるしかなくなる。

これを積み重ねていけばほしいカードも手に入るほか、デッキの強化にもつながるため、無課金でも一定のラインを超えるとそれなりの戦力を整えることができるのだ。

現状、各クラス間でのバランスも取れているため、対人戦でもとくに不満を感じることはないのだが、まだまだコンテンツ不足を感じてしまうことは確か。

8月に予告されている大型アップデートを期待して待とう!

  • 使用した端末機種:iPhone 6S
  • OSのバージョン:iOS 9.3
  • プレイ時間:約5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.0
  • 課金総額:0円

(C) Cygames, Inc.