日本から世界を目指す参加企業の努力の結晶がお披露目!
2016年1月から6ヵ月にわたって進められてきた、「Tokyo VR Startups」インキュベーションプログラム。
その集大成ともいえる今回のDemo Dayは、投資家へのアピールの場でもあり、各社とも時間ぎりぎりまでプロダクトの準備作業を行っていた。
Tokyo VR Startupsとは?
VRを利用したプロダクト・サービスを開発するためのインキュベーションプログラム。
審査を通過した企業に、資金や開発環境、バックオフィス業務のサポートといった支援を行い、日本から世界を目指すプロダクト・サービスを産み出すことことを目標としている。
出展プロダクト・サービスを体験
株式会社 桜花一門
最初期からOculus用ソフトを開発している高橋 腱滋氏が代表を務める株式会社 桜花一門は、VR時代の『バイオハザード』をコンセプトに制作されたホラーゲーム『Chain Man』を展示。
プレイヤーは、手を使わずに自由に物を動かせる能力を持つ主人公となって、得体のしれない場所を探索していく。
手元が見えない状況でゲームパッドを使って操作するため、多少の慣れが必要に感じたが、しばらくプレイすると細かな操作も可能になってくる。
豊富なゲーム開発経験を活かし、今回体験した中ではいわゆるテレビゲーム色が強い作品と感じられた。
今後の発売予定
- 2017年8月 PlayStation VR版
- 2017年10月 OculusRift版
- 2017年11月 HTC Vive版
株式会社よむネコ
デジタルハリウッド大学大学院准教授でもあるゲームジャーナリスト新清士氏が代表取締役の株式会社よむネコ。
「VR空間での居心地が最高に感じられる複数ユーザーのインタラクション環境を作り出し社会の発展に貢献すること」をミッションに掲げ、VR開発を行っている。
脱出ゲームアプリ「フェイクソーシャルネットワーク」シリーズを手がけてきた同社だが、そのノウハウを詰め込んだVR脱出ゲーム『エニグマスフィア 透明球の謎』では、ミッションどおりに2人で同時に遊ぶことが可能だ。
HTC Viveのセンサーやコントローラーを使用して、動きまでゲーム内に入り込める作品だ。
ハシラス
ハシラスが今回のプログラムで作り上げたのは、3つのアトラクションが楽しめる「出張型VR遊園地」。
VRヘッドセットと、乗馬マシンなどの補助的な筐体を組み合わせることで、現実の遊園地の乗り物と同じような体験ができるプロダクトだ。
乗馬マシンを利用した乗馬レースゲームは、手綱を操作することで馬が速く走り、競馬のジョッキーになった気分を味わうことができた。
特に、会場でひときわ目立っていたのが、バイクにのって世界遺産をめぐる『世界遺産ドライブ』。
手作り感満載のシートに、前方から送風機による風が吹き、本当にツーリングをしている感覚に陥ってしまう。係のスタッフが、シートを人力で動かすことで、運転時の揺れを忠実に再現していた。
3つ目は、ブランコ型の筐体に乗り、池袋の街中を駆け回るローラーコースター系のアトラクション。
足が地面につかないことも手伝い、こちらも実際にローラーコースターに乗っているような感覚を体験することができた。
ゲーム以外のプロダクトも
Tokyo VR Startupsでは、ゲーム等のエンターテインメントでけではなく、さまざまな分野のプロダクトを支援する方針で活動している。
今回は、ドローンとVRの融合や、ドーム型VRシアター、VRコンテンツのオーサリングツールが並んだ。
國光氏とTipatat氏のトークセッションも実施
会場では、Tokyo VR Startups株式会社を立ち上げた、株式会社gumi代表の國光 宏尚氏と、アメリカVR業界の第一人者のTipatat Chennavasin氏によるトークセッションも行われた。
國光氏からは、Tokyo VR Startupsを立ち上げた経緯や、活動の様子が語られた。
日本よりも活発なVR市場が形成されているアメリカでは、本プログラムと同じようなインキュベーションプログラムから盛り上がったとし、参加企業の今後の活躍に期待を寄せる。
Tipatat氏は、國光氏と共同でVR投資ファンドを立ち上げるなど、VRに関する精力的な活動をしており、VRの魅力や市場規模、デバイス、ツールといった幅広い話題を披露した。
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