『WoT Blitz』は新たなプロデューサーのもとでさらに加速! さまざまな企画を仕込み中
『WoT Blitz』でこれまでプロデューサーを務めていたオザン・コチョール氏は、その実績を評価されてアジアパシフィック全体を統括するポジションに昇格。代わりに抜擢されたのが、アレキサンダー・デジョルジョ氏だ。
- オザン・コチョール氏:ウォーゲーミング パブリッシング・アジアパシフィック ジェネラルマネージャー
- アレキサンダー・デジョルジョ氏:ウォーゲーミング パブリッシング・アジアパシフィック プロダクトスペシャリスト)
デジョルジョ氏はウォーゲーミングに入社してまだ数カ月。前職ではゲーム開発者向けに投資を行うベンチャーキャピタルの仕事に就いていたそうだ。しかし、何かゲームに直接かかわりたいということで、ウォーゲーミングに移籍することになった。
また同氏は8年ほど日本に滞在し、東京インディーフェスというイベントも主催している。その実績や知識を買われての起用というわけだ。
『ガルパン』でおなじみの「知波単仕様」のスキンが登場!
――サービス開始から2年以上が経過し、現在も多くのプレイヤーが楽しんでいる『Wo T Blitz』ですが、ここまででどのような変化がありましたか?
オザン・コチョール氏(以下、オザン):計画どおりに進んでいるという印象ですね。多くの方に受け入れていただいて、うれしく思っています。
われわれとしては常にユーザーのことを中心に考えていて、日本やアジアのファンのために面白いコンテンツをいろいろと展開してくることができましたので、喜ばしく思います。
最初は『ガールズ&パンツァー』とのコラボで始まりましたが、今回のTGSでは大河原邦男さんとのコラボ、そして『戦場のヴァルキュリア』とのコラボを発表させていただきました。
アレキサンダー・デジョルジョ氏(以下、アレックス):さらに、アジア向けの楽しいコンテンツを2016年内にいろいろと展開していく予定です。プレイヤーの皆さんにも満足していただけると確信しています。
――昨日発表された2つのコラボ以外にも、ですか。非常に楽しみです。
オザン:コラボではないですが、アジア向けの面白い企画となっています。まだお話しできないのが申し訳ないですが(笑)。
アレックス:ちなみに、公式サイトで本日発表させていただいたのですが、九五式軽戦車ハ号(Type 95 Ha-Go)用の『ガールズ&パンツァー』スキンが登場します。知波単学園のマーキングを再現したものですね。
オザン:こちらは有料コンテンツですが、プレイヤーの皆さんが受け入れてくれるかどうかのテストも兼ねており、ご好評をいただけるようであれば、次なる企画をどんどん進めていきたいと考えています。
――以前のあんこう号や黒森峰女学園のティーガーIもそうでしたが、アニメ調の表現になっていますよね。これは意識して変えているのでしょうか?
オザン:『ガルパン』の魂を守りながらコンテンツを提供したいので、『Wo T Blitz』のアートチームは非常に気をつけて制作しています。
黒森峰のティーガーのときには、やはりキャラクターボイスが欲しいという要望をたくさんいただきました。戦車自体は強かったので、多くの方に喜んでいただけたようです。
――現時点で、ほかに紹介していただける企画はありますか?
オザン:10月には恒例の大きなイベントもありますので、楽しみにお待ちいただければと思います(笑)。ほかにも、新プロデューサーのアレックスがいろと考えていますので、ご期待ください。
――アレックスさんはインディーズゲームにもお詳しいとのことですが、その中からウォーゲーミングが手掛ける新作を発掘するといったこともあるのでしょうか?
オザン:今のところ、そういった取り組みは行っていません。しかしウォーゲーミングでは、新しく誕生しようとしているゲームタイトルや企業などを支援する「WG Labs」というプロジェクトを進めていて、すでに『MASTER OF ORION』や『HYBRID WARS』というタイトルが形になっています。
モバイルに限らず、いろいろなタイトルを手掛けていきたいと考えています。
――アレックスさんが『WoT Blitz』を担当することになって、何かコレをやろうと決めたことはありますか?
アレックス:入社してまだ間もないので、今はオザンが用意してくれたプランをきちんと実行することに注力しています。運営をきちんとバトンタッチして、そのうえで、これから自分なりのアイデアをプランに落とし込んでいくつもりです。
オザン:2016年内の予定はすでにFIXされているので。運営方針などは、アレックスが自分なりのやり方で改善していってくれると思います。もちろん、私もサポートしていきます。
私は今まで「Blitz to Meet You」という動画企画をやっていたのですが、アレックスがこれを続けてくれてもOKですし、自分なりのシリーズをやってくれてもいいですね。
さまざまなアーティストたちとのコラボを推進!
――大河原邦男さんとのコラボや、『戦場のヴァルキュリア』とのコラボではいろいろと驚かされました。もともとウォーゲーミングはもともと「ヒストリー」を大事にしていると思うのですが、架空の戦車を登場させることに葛藤はありませんでしたか?
オザン:タイトルによって皆さんの反応も変わると思います。皆さんが希望されるのであれば、それはしっかり提供していくというのが基本方針です。
どちらかというと『WoT Blitz』はカジュアル寄りのプレイヤーの方が多いですし、『WoT Blitz』の運営チームも非常にオープンな考え方をしているので、このような企画が実現しました。
以前に登場した「IS-3 Defender」も実在した戦車ではありますが、見た目が非常に面白くて。サッカー戦車などもありましたし、『WoT Blitz』なら許されるのではないでしょうか(笑)。
こういった試みが成功すれば、コンソールなどのほかのプラットフォームへの展開もあるかもしれません。
――PCの『WoT』と、モバイルの『WoT Blitz』で、これからどんどん区別化が進んでいくというイメージですね。
オザン:そうですね。これまで私が『WoT Blitz』を担当してきて、いちばん嫌なのは「ああ、WoTのモバイル版ね」とあしらわれることなんです。
『WoT Blitz』自体にもアイデンティティーがありますし、ミリタリーの楽しさをもっとやわらかく伝えていくゲームですから、独自の面白いコンテンツをどんどんやっていきたいですね。プレイヤーの皆さんが許す限り(笑)。
――大河原さんの戦車は、もうデザイン自体は完成しているのでしょうか?
オザン:今回のTGSでは発表のみとなりますが、出来上がっています。「O-47」と名付けられたこの戦車には特別な思い入れがありまして、慎重にケアしながら展開していきたいと考えています。
コンセプトアートを出したり、O-47を作った架空のメーカーについての歴史を紹介したりしながら、少しずつ情報を発信していきます。大河原さんの今までの仕事なども紹介していきたいですね。実はO-47という名前にも由来があるのですが、いろいろと考えているところです。
――プロジェクト全体で、ミリタリーファンが楽しめるコラボというわけですね。
オザン:もちろん、『WoT Blitz』の世界に合うデザインを作っていただきましたし、大河原さんにもとても気を使っていただきました。
最初は既存の戦車のアレンジバージョンということで依頼させていただいたのですが、オリジナルの素晴らしいデザイン画が出てきてびっくり。感激で、思わず涙ぐんでしまいました。決して違和感のあるものにはなっていないはずです。
O-47もエーデルワイス号も、ブリッツツリーという別の系統としてゲームに登場する予定です。
実は今、大河原さんも含めて、アーティストシグネチャというシリーズを作ろうと計画しています。日本に限らず世界中のさまざまなアーティストたちに声を掛けて、オリジナルの戦車やスキンをどんどん増やしていきたいんです。
これは『WoT Blitz』に限りません。例えば、鳥山明さんが『World of Warships』の戦艦をデザインしてくれたら面白いですよね。
メカニック以外のものを考えています。韓国にもうまいアーティストたちがいますし、アメリカならヒロイック・ファンタジーものを得意とするアーティストたちがいます。
北米地域のユーザーのために、スクウェア・エニックスの『フィギュアヘッズ』にも参加したアーロン・ベック氏に参加してもらうとか、どんなことができるかをこれから考えていきます。
――楽しみにしています!
『WoT Blitz』でe-スポーツをもっと盛り上げたい
――今週行われたアップデートについてはいかがですか?
オザン:3.1アップデートが実施されました。一番重要なのはトーナメント機能です。これから取り組んでいくe-スポーツへの第一歩となっています。
明日(9月17日)のTGSステージイベントでは、今後のe-スポーツへの取り組みについてのプランを発表します。
いくつかのクランにはすでに話をさせていただいているのですが、オンラインとオフラインで大規模な大会を開催します。
また明日のステージイベントでは、トップクランの皆さんによるエキシビジョンマッチを行いますので、ぜひ会場や生放送でご覧いただければと思います。
日本のクランはPC版『WoT』であまり活躍できていないようなので、『WoT Blitz』ではぜひ頑張ってもらいたいです。
――日本のクランに足りないのは何だと思いますか?
オザン:日本のプレイヤーには、もっとコミュニティーに参加していただきたいですね。
カジュアルなオフラインイベントでは『WoT Blitz』のユーザーも数多く参加していただいているのですが、トッププレイヤーの方たちもいろいろとコミュニティーに参加して、われわれと近い関係になって交流してほしいと考えています。
アレックス:私たちも今後、やり方を変えなければいけないかもしれませんが、いろいろとフィードバックをいただきつつ、代わりにこちらもクランのためのコンテンツを提供していくつもりです。
――本日はありがとうございました!
東京ゲームショウ2016 一般公開日概要
- 日程:一般公開:9月17日(土)、18日(日) 10:00~17:00
- 会場:幕張メッセ
- 主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
- 共催:日経BP社
- 特別協力:ドワンゴ
- 入場料:一般公開:前売1,000円/当日1,200円(税込)
※小学生以下は入場料無料
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