底の見えない戦略が広がるカードバトル
『PvZ Heroes』は、歴代シリーズに登場したプラントとゾンビをはじめとする、数百種類のキャラクターたちが「ヒーロー」や「カード」として登場するCCG(コレクティングカードゲーム)。
スマホシリーズ初の日本語化&ジャンル!
2009年からアメリカ市場ではPCやニンテンドーDS、PS4などの多様な機種でさまざまなジャンルのシリーズ作品が登場してきたPlants vs. Zombiesシリーズ。
スマホタイトルの前作、前々作にあたる『Plants vs. Zombies 2』、『Plants vs. Zombies』は、どちらも家の庭にプラントを植えてゾンビの侵入を阻む、タワーディフェンス系のゲームだ。
カードゲームというジャンルのゲームは、クールでかっこいい雰囲気の作品が大半を占めるイメージだが、本作はそのコミカルなグラフィックに合った”にぎやかな雰囲気”が魅力のカードゲームに仕上がっている。
地形や陣営の特徴が奥深いカードバトル
本作の対戦は5列並んだ「場」で行われ、用意した40枚のカードで組んだデッキを使って戦う。
攻撃力と体力だけでなく特殊能力があるカードも多く、その能力をいかに活用していくか考えて戦うのが面白い。
場には、「高台」「地面」「水」といった地形の違いがあり、特定の場で本領を発揮するカードも存在する。
プラントか?ゾンビか? 陣営によって変貌する戦略性
今作では、過去作では敵でしかなかったゾンビ側としてプレイすることも可能。
本作のバトルは、ターン順が固定されているのが大きな特徴で、ゾンビ陣営は必ず先攻。その後、プラント陣営が行動してから「ゾンビトリック」と呼ばれるフェイズを経てから戦闘が開始されるシステムになっている。
戦闘前にこの特殊なフェイズがあることにより、あえてブレインを残してプラント陣営をけん制することなどが可能になっており、より奥深いカードバトルが繰り広げられる。
さまざまな特徴をもつ10種類のヒーローとクラス
ヒーローはプラント陣営、ゾンビ陣営にそれぞれ10種類ずつ用意されている。
ヒーローごとに使えるカードの「クラス」が異なり、それがまた多様なカードバトルを生んでいる。
回復に秀でていたりカードの強化が得意だったりとクラスによって特色があり、考えられる戦術もその組み合わせによって無限に広がる。
ヒーローのスーパーパワーで一発逆転!
ヒーローがダメージを受けたときにも、面白いシステムが盛り込まれている。
8目盛りあるメーターが満タンになると、そのときの攻撃を無効化!
さらに、「スーパーパワー」と呼ばれるトリックカードを4枚のうちから1枚引くことができる。
スーパーパワーカードはその名に恥じない強力な効果をもっており、使い方を工夫すれば窮地を逃れることもできる可能性を秘めている。
そのため、ダメージの低い攻撃はあえて受け、スーパーパワーを狙うといった戦法も考えられる。
攻撃順も固定!さらに戦略的なバトルに
戦闘時の攻撃は、必ず向かって左側の列から行われていく。
ランダムとはいえ、ある程度スーパーブロックの発動タイミングは予測できるため、高い攻撃力をもつキャラクターの攻撃が無効化されないよう、トリックや他のキャラクターを使って工夫しよう。
ミッション&対戦で目指せ最強!
遊べるモードにはミッションと対戦があり、ミッションではストーリーを読みながら進めるCPU戦、対戦では他プレイヤーとのリアルタイムバトルが楽しめる。
対戦は「カジュアルマッチ」と「ランクマッチ」の2つのモードに分かれ、ランクマッチではスターをかけて戦い、勝利を重ねて所属するリーグを上げていくことができる。
最終的にはこのランクマッチで、トップランカーになるのがゲームの目標となるだろう。
モードに関わらずカードバトルに勝利すると、コインやジェムといったカード入手に必要な報酬が手に入る。
リサイクル&作成で理想デッキを構築
いらないカードは、リサイクルして専用のポイントに変換できる。そのポイントを使えば、未入手カードも作成し放題となっているので、気になるカードはどんどんと実戦で試していける。
さまざまな観点から戦法を考えるのが非常に面白い作品
日本では知らない方も多いかと思うが、海外ではメジャーなシリーズ。
試しに対戦してみると、ほとんど待ち時間なくマッチングした。プレイヤーの人数はこれからどんどん増えていくことになるので、対戦相手に困ることはなさそうだ。
対戦内容にもよるが、1試合はちょうど10分間ほど。個人的には縦画面でプレイできるのもうれしいポイントで、混雑した電車のなかでも快適にプレイすることができそうだ。
あまり日本ウケしそうにないグラフィックだが、キャラクター1体1体が本当によく作りこまれており、キモとなるカードバトルは非常に完成度が高く、面白い。
カードゲームに熱中したことのない筆者でも、2時間のプレイでは物足りないと感じるほど楽しめたので、特にカードゲーム好きの方は騙されたと思って一度はプレイしてみてほしい。
- 使用した端末機種:iPhone 6
- OSのバージョン:iOS 9.3.2
- プレイ時間:約2時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.8.23
- 課金総額:0円
(C) 2016 Electronic Arts Inc.