エターニティーウォーリアー 4【ゲームレビュー】

3タイプの主人公から1人を選んで敵をせん滅していくハック&スラッシュタイプのオンラインRPG『エターニティーウォーリアー 4』。新たなスキルを獲得して究極のパワーをアンロック。強力な武器や防具を収集する楽しみはもちろん、白熱のPvPバトルやギルドでのランキング争い、1週間ごとに更新されるイベントなども用意されている。

ハクスラの王道にして正統!
シリーズ最新作はどう進化したのか

スマホゲームにおいて、もっと突っ込んでいえばゲーム全体の流れにおいて、昨今のアクションRPGではハクスラ(ハック&スラッシュ)が全盛である。対戦格闘ゲームが隆盛を誇る前は、アーケードでは『ガントレット』といった多人数プレイによるシューティング要素の強いアクションゲームも人気だったことを考えれば、先祖返りとも、流行が1周回って帰ってきたともいえる。

さて、ハクスラブームもそれなりの時間が経ったので、現在までにより遊びやすく進化を重ねているわけだが、本作『エターニティーウォーリアー 4』は人気シリーズの4作目だけあって、現状での集大成といってもいい遊びやすさが何よりの魅力である。

ボタン配置などもシンプルで見やすい戦闘画面。必要にして十分なものだけで構成されている

シンプル操作と練り込まれたユーザーインターフェース

横長の画面に、見下ろし視点のクォータービューというのが本作の画面構成。右手側に移動ボタン、左手側に攻撃系のボタンが配置されているのは、もはやお約束といってもいい基本的なフォーマットだ。攻撃ボタンの周囲にスキルボタンが配置されているのも実にベーシック。

ただし、攻撃ボタンをタッチし続けても攻撃が連続して繰り出されることはない。この点は好みの分かれるところだろう。また、攻撃中は移動や方向転換ができないし、さらにダッシュや横転といった緊急回避の手段も存在しない。そうなれば、攻撃は任意で行える方が事故は少ないはずだ。

タッチしたその場所に移動キーが出現するタイプのインターフェースだが、どこにでも移動キーを出せるわけではない。こちらは、最も右上に寄せた場合の出現位置。ここより上でも右でも、移動キーは出現しない

職業は戦士、アサシン、魔導士の3種類

これも基本といえば基本なのだが、選べる職業は戦士、アサシン、魔導士の3種類。戦士は攻撃力と防御力に優れ、その一方で移動速度が遅い。アサシンは速度が速く、手数も多いが、防御力に難がある。魔導士の移動速度は戦士とアサシンの中間で、攻撃力も高いが、防御力は最も低い。魔法で攻撃するので、敵に対して攻撃が自動誘導されるというメリットがある、といったところだ。ある意味、スマホのアクションゲームでは非常にオーソドックスなスタイルだ。

もちろん、プレイヤーは各職業のキャラクターを1人ずつ持つことができるので、状況や気分に応じて使用キャラを変更できる。ただし、アイテムは職業ごとに区分されており、共有することはできない。

ゲーム再開時や、設定画面から呼び出せるヒーローの選択画面。戦闘中以外なら随時変更可能だ

アイテムなどは個別に所持している形式だが、課金通貨であるジェムだけは共有化されている

レベルで制限されるキャラクターの強さ

キャラクターにはエンチャントと呼ばれる強化を施すことができるが、これはキャラクターのレベル分までしか行うことができない。また、戦闘で強力なアイテムを入手しても、レベルによる足切りがあるので、いきなり強い装備で強化することも不可能だ。そもそも、アイテムもゴールドも共有化されないので、新しくキャラクターを作ったとしてもいきなり強化することはできないのだが、それにしても低レベルキャラクターの育成に対してかなり用心深い設計だという印象を受ける。

課金通貨のジェムでゲーム内通貨(ゴールド)を買うことができるが、ガチャでの入手アイテムも共有化されないので注意が必要である

エンチャントはキャラに対して行う形式となっており、装備を変えても強化分の能力が引き継がれるのは便利だ

キャラクターは、レベルが上がったり装備が変わったりしてパラメータが変化すると、その分の能力差が「PS値」に現れる。これはキャラクターの総合的な強さであり、レベルが高いからといって必ずしもPS値が高いわけではない。キャラクター固有の数値に装備品のPS値を足していき、その合計値が自分または他のプレイヤーから確認できる強さになるわけである。

本作ではこのPS値がさまざまな要素への目安になる。対人戦を行う、仲間にする、あるいはダンジョンの難易度の目安もこのPS値で確認する。このPS値のおかげで、いちいち相手の装備品などを確認する必要がなく、かつ自分と相手の強さの比較も容易であり、大変便利なシステムになっている。

一定のPS値に達していないと失敗してしまう「トレジャーハント」など、ゲーム内のあらゆるものに目安として設定されているので、容易に比較できるのがありがたい

その他にも便利なシステムが盛りだくさん

その他にも多種多様な便利機能が用意されている。強化時に不足している素材を取得できる場所が逆引きできたり、それがすでにクリアしている場所であるならアイテムを使用することで自動戦闘を行ってくれたりする「オートバトル」などは非常に役に立つ。

何より便利だったのが、装備品を取得した場合に現在装備しているものより強ければ、確認の後にワンタップで更新してくれる機能だ。特に属性の概念もないので、単純に装備の数値が高ければ高いほど強いことになる。少々物足りない感じも覚えるが、それを補う膨大なアイテム数を誇っているタイトルなので、この単純化はゲームの進行を邪魔することなく純粋にプレイアビリティーを上げている。また、ハクスラにストーリーは不要とばかり、状況の説明もさっぱりしたもの。すぐに戦闘に入れるのもテンポがよくて気に入った。

装備の更新をワンタップで済ませられるのは、かなり便利な機能。このおかげで、1つ1つのアイテムでステータスをチェックして、あれこれと付け替えてみる手間を省くことができる

これまでのレビューでも、いくつかのハクスラ系アクションゲームを遊んできたが、それらに搭載されていた便利な機能はすべてあると思って間違いないだろう。もちろん、レベルが上がっていけば協力プレイや対人戦も楽しめるし、ギルドに入ることでさまざまな恩恵を得ることもできる。

ただ、1点だけ引っ掛かったのが、iPhone 6 Plusで遊んだ場合に、一部で画面の動きがスローになってしまうアクションがあったこと。最新のiPhone 6sなら問題ないかもしれないし、あるいはほかのアプリがメモリを圧迫している可能性もあるが、ちょっと気になった。とはいえ、とりあえずハクスラ系を遊びたいというなら本作を選べば間違いない。そういい切れる出来栄えのタイトルである。

  • 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
  • OSのバージョン:iOS 8.4.1
  • プレイ時間:約6時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.10
  • 課金総額:0円

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