つくブロ -つくってシェアするブロックパズル-【ゲームレビュー】

ここに勢いよくぶつけると、どう動くか? そんな物理法則を考えながら解いていくパズルゲームを紹介しよう。100種類以上あるステージに加えて、作ったパズルをみんなでシェアできるので、遊べるステージは無限大だ!

バリケードを作ってボールを守るアナログな物理パズル

『つくブロ -つくってシェアするブロックパズル-』(以下、つくブロ)は、さまざまな形のブロックを置いてバリケードを作り、敵の攻撃からキャラクターを守ってあげるパズルゲームだ。

それぞれのブロックは転がったり、滑ったりと、現実の物理法則に従って動いていくので、先の先まで展開を予想しないと、なかなか解けない内容となっている。

色のついたボールが、守ってあげる対象のキャラクターだ。空から降ってくる黒い雨のようなボールが当たらないように、ブロックを組み合わせてバリケードを作ってあげよう

ステージによって、プレイヤーが使えるブロックの種類が決まっている。ブロックは、点線よりも上の位置から下に向かって落とすようにして配置していく

ブロック同士をぶつけたり、ブロックを直接ボールにぶつけたりすると、それぞれに力が加わってさまざまな動き方をする。ブロックを落とすと、どんな感じで動くかをよく考えよう

高い場所から落とすと勢いがついて、ぶつかったときの衝撃が大きくなるなど、ブロックを落とす場所の細かい調整が必要なステージもあり、非常にリアリティーのある動きのパズルが楽しめる。

ブロックを移動させるギミックも登場

爆発して近くのものを吹き飛ばす「爆弾ブロック」や、クルクルと回る「回転ブロック」、上に乗るとピョンピョンと跳ねる「スプリングブロック」など、さまざまなギミックが登場する。

爆弾にブロックが当たると引火して、一定時間が経つと爆発する。爆発に巻き込まれたブロックは、勢いよく飛ばされていく。爆風にキャラクターが巻き込まれるとゲームオーバーになるので注意しよう

同じギミックでも、形や性能には違いがある。ブロックが当たったときにどんな反応をするかは、ある程度試してみないとわからないことが多い

ステージにギミックがある場合は、基本的にはそのギミックを使わないとパズルが解けなくなっているので、いろいろな使い方を試してみよう。

降り注ぐ黒いボールから逃げ切ればクリア!

すべてのブロックを動かし終わると、敵のターンに切り替わって、黒いボールを雨のように降らせて攻撃してくる。

用意されたブロックをうまく使いこなして、カラフルなボールを攻撃から回避させることができればステージクリアだ。

ブロックが黒いボールからガードしてくれたおかげで、なんとか逃げ切ることができた

黒いボールが当たったり、ステージの床からキャラクターが転げ落ちてしまうとゲームオーバー。床やブロックの上に落ちた黒いボールは、コロコロと転がってくるので、キャラクターを囲うようにブロックを配置しなければ逃げ切れないことが多い

当てて、転がして、当てて、飛ばして……。イメージ的には、あの有名なピタゴラスイッチと近いものがあるだろうか。

解き方がまったく違う100種類のステージに挑戦!

基本的な動かし方のテクニックはあるものの、用意された100種類のステージは、パズルを解くまでの手順がまったく違うものばかり。

新しいステージに挑戦するたびに、どうやって解くかを考えさせられるので、頭の体操にはぴったりだ。

はじめは、「のんびり広場」という、初心者向けのエリア(全30ステージ)で遊ぶことができる。それ以外のエリアは、課金やゲーム内で入手できる「キャンディ」でアンロックしていく仕組みになっている

エリアによって、ステージの雰囲気がガラリと変化する。各エリアには、無料で遊べる体験版のステージが用意されているので、試しに遊んでみよう

少し時間は掛かってしまうが、キャンディは定期的に手に入るため、課金をしなくてもすべてのステージを遊び尽くすことができる。

また、毎月のアップデートでどんどん新ステージが追加されるようなので、これからさらに面白くなっていくのは間違いないだろう。

制作者の意図を無視した解き方を見つける楽しみも

ブロックの使い方によっては、正しい解き方とはまったく違う方法でクリアできてしまうこともある。

「これでいけちゃうのかよ!」といった感じで、製作者のがんばりが無駄になることがあるのも、本作の楽しみ方のひとつになっている。

【のんびり広場ステージ23:正攻法】

回転ブロックを使って爆弾ブロックを排除しながら、ボールの逃げ道を作っていく。解けたときの達成感はなかなかのもの。

【のんびり広場ステージ23:邪道攻略】

ちょっと難しいステージかと思いきや、適当に落とすだけで余裕でクリアできてしまった。せっかく用意してくれた爆弾ブロックも完全無視!

自分で作ったオリジナルステージをみんなに配信可能!

本作には、ブロックやギミックを自由に配置して、オリジナルのステージを作成する機能がある。

作ったステージは、すべてのプレイヤーにシェアできるので、どんどん作り合って、みんなで遊べるステージを増やしていこう。

床からギミックまで、細かい位置や角度を調整しながら、すべて自分で組み立てていく。最後にプレイヤーが落とすブロックと順番を決めたら完成だ

ステージが完成したら、実際に自分でテストプレイをして、見事にクリアするとみんなにシェアできるようになる。テストは何回でもできるので、難しくなりすぎてもなんとかなる……かもしれない

最終的には、「自分だけにしかクリアできない!」 そんなステージができれば最高だろう。

とはいえ、はじめたばかりの筆者には、まだまだ初心者向けのステージしか作ることができなかった。

それぞれのプレイヤーが作ったステージは、クリアの難易度や人気などによって自動的に分類されていく。高難易度のところには、クリアまでの手順がまったく思いつかなさそうなパズルが並んでいた

とあるプレイヤーが作ったステージでは、始まった瞬間にブロックとキャラクターが跳ね回っていた。おそらくブロックでフタをすればいいのだが、焦って何もできないまま終わってしまった

ステージの作成や、ほかのプレイヤーのステージをクリアするとトロフィーがもらえる。このトロフィーを集めておくと、報酬で新しいエリアの開放などに必要な「キャンディ」がもらえるようだ

キャンディでアンロックしたステージをクリアしていくと、パズル作成で使えるブロックやギミックの種類が増えていく。少しずつ集めながら、より難しいステージの作成を目指していこう。

難易度は高いがヒント機能があるので安心!

初心者向けと思われる最初の30ステージはすべてクリアできたが、解くのに時間が掛かってしまうステージがいくつかあった。

クリアできなかったステージは、30秒ほどの広告動画を見ればヒントを教えてもらうことができるので、どうしても解けないときは、ヒントに頼ってみよう。

ヒントを使うと、ブロックを落とす場所まで細かく教えてくれる。これは、ヒントではなく解答ではないだろうか! ……落とす場所の調整が難しかったのか、ヒントを見ても3回くらい失敗している筆者であった

また、超貴重なキャンディを使ってしまうが、最終兵器である「ヒーロー」を召喚して、パズルの手助けをしてもらうこともできる。

ミスをしてゲームオーバーが確定! そんな状況でも、ヒーローを召喚すれば、ラストチャンスで巨大ブロックを落とすことができる

ただし、ヒーローも物理法則は無視できないので、コロコロと転がっていって、まったく意味がないこともある

プレイするのにスタミナなどもなく、好きなだけ遊び放題なので、貴重なキャンディを使ってまでヒーローを呼び出すメリットはさほどないが、見た目のインパクトはすごい。

ゲームとしての完成度は非常に高く、よくあるパズルゲームとは頭を使うポイントが結構違ってくるため、やりごたえもじゅうぶんだ。

1回のパズルに掛かる時間は、だいたい30秒といったところ。

ちょっとした時間を使って頭の体操をするのにぴったりのゲームなので、物理が超苦手じゃなければぜひ『つくブロ』で遊んでみよう!

  • 使用した端末機種:iPhone 5s
  • OSのバージョン:iOS 10.2
  • プレイ時間:約3時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:2.0
  • 課金総額:0円

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