『アナザーエデン 時空を超える猫』をCBTで先行プレイ!古きよき時代の冒険RPG 【ゲームプレビュー】

Wright Flyer Studioが手掛ける新作冒険RPG『アナザーエデン 時空を超える猫』が、2017年春に配信予定となっている。そのクローズドβテストに参加することができたので、ひと足先にプレイして見つけた魅力を紹介していく。

快適な冒険と壮大なストーリー!スマホゲームの進化を感じる超本格RPG

『アナザーエデン 時空を超える猫』は、広大なフィールドを自由に探索しながら、ストーリーやクエストを自由気ままにこなしていける、古きよきRPGをほうふつさせる作品だ。

『クロノ・トリガー』や『クロノクロス』『ゼノギアス』などで有名な加藤正人氏がシナリオと演出、光田康典氏がオープニングテーマを手掛けていることでも注目されている。

バトルだけでなく、ストーリーの出来栄えにも注目だ。そしてBGMも必聴もの。ぜひサウンドを聴きながらのプレイをおすすめしたい

本作の物語は、とある森の中で魔獣が人間の赤ん坊と出会うところから始まる。

不当な扱いを受けて、人間を憎んでいる魔獣。しかし、純粋無垢な赤ん坊にはやさしく接するというプロローグ

その赤ん坊から発せられる、眠れる力に気づく魔獣。しかし、近づいてくる別の人間がいることを感じてその場所から立ち去る。

赤ん坊と、その後ろに隠れた少年を見つけたのは近くの村の長。

それから幼い2人は、村長に実の子のように大事に育てられることになる。

背景やキャラクターが、絵本から飛び出したようなタッチで描かれているのも本作の持ち味だ。独特の雰囲気があり、自然と物語の中に引き込まれていく

森での出来事からちょうど16年後。

成長した「フィーネ」と「アルド」は、平和な日々を過ごしていたが……。

井戸やタンスも調べられる! こだわりのフィールド探索

村の警備隊に入隊したアルドは、村人たちが抱えるさまざまな悩みを解決していくことになる。

森で拾われた赤ん坊はフィーネと名付けられ、すっかりと大人びた姿に。朝に弱いアルドを起こしに来たり、その身を案じたりと、仲むつまじい兄妹愛がうかがえる

最初に任されるのは、村全体のパトロール。

人々に話を聞いたり辺りを見渡したりして、気になるところを巡回していこう!

フィールドは画面上で横一直線に表現されており、上下に分かれ道がある場合は、その方向へとフリックすることでそちらに移動できる。

最初のうちは、画面下側の分岐に気づけないことが多い。右上の「ミニマップ」をよく確認して見逃さないようにしよう

画面上に表示されている「!」のアイコンは、調べられるサイン。

タンスやベッドなど、気になるところをタップしてくまなく調べてみよう。

ゲームの主人公ならではの特権を存分に生かし、あらゆる場所を捜索! また「…」という吹き出しの出ている村人からは、有意義な情報が得られることもある

アイコンがなくても、何かが隠されていることも。怪しいと感じたらタップ連打だ!

村の外に出かけることがあっても、ほぼシームレスでフィールドが切り替わることに驚かされた。

基本的にフィールドはすべてつながっている。エリアが変わるとBGMも変化する

フィールドにはさまざまな仕掛けやイベントがあるので、マップをよくみて調べてみるといい。

緑色の「!」アイコンは、ストーリーを進められる場所を示している。そのほかにも、アイコンからはさまざまな情報がキャッチできる

不自然にマップが切れた場所の先には隠し通路があり、宝箱が眠っていることも!

ストレスなし! 超ハイテンポなコマンドバトル

人々が生活する場所以外のフィールドでは、急にバトルが始まることがある。

本作のバトルは、ターン制コマンドバトル。各キャラクターのコマンドを選択して「攻撃」をタップすると、「速度」の高いキャラクターから順々に行動し、敵味方全員が行動終了すると次のターンに進む。

バトルは非常にシンプルな作りになっていて、あっという間に慣れることができるはず。タップで狙うターゲットを選ぶことも可能だ

味方が全滅する前に敵を一掃できれば勝利となり、経験値や素材が手に入る。

遭遇するのは、ほとんど取るに足らない敵で、攻撃連打でもテンポよく倒せるのがうれしい。

通常時でも十分にテンポよく感じるが、本作では倍速モードまで完備。エンカウント時や勝利時の演出も最小限に抑えられており、ものの数秒でサクッと片づけられる

チェンジで強大な敵に打ち克て

基本的にはランダムエンカウント方式となっているが、見るからに強そうな巨大な敵がフィールド上をうろついていることもある。

そういった大型の敵は「FEAR(フィアー)」と呼ばれ、文字どおりちょっとした恐怖感を味わえる探索のアクセントとなっている。

宝箱を守るように待ち構えるフィアー。接触してしまうとバトルが始まる。その危険度はアイコンの色である程度わかるので、勝てそうにない場合は無理せずほかの道を探そう

ストーリーを進めると、長期戦となることを免れないボス戦も当然発生する。

これらの強敵に相対するときに有効なのが「チェンジ」だ。

チェンジとは、前線で戦うフロントメンバーと控えのサブメンバーを入れ替えるコマンドである。

パーティーは、最大でフロントメンバー4人とサブメンバー2人で編成。MPが尽きたりピンチになったりしたらチェンジしてみよう

サブメンバーになったキャラクターは、ターンを重ねるごとにHPとMPが回復していく。

それだけでなく、チェンジで前線に上がったキャラクターは、そのターンに「ヴァリアブルチャント」を発動させる。

ヴァリアブルチャントは、味方の強化や敵の弱化などができる優れもの。その効果はキャラクターによってさまざまだ

チェンジを使ってうまくサイクルを回せば、MPを切らすことなくスキルを使った攻撃をし続けるのも夢ではない。

この仕組みをいかに活用していくかが、強敵に勝つためのカギとなりそうだ。

アビリティボードで自分好みのキャラクターへ!

バトルを通じて、徐々に力をつけていくキャラクターたち。

レベルアップすると「AP」が獲得でき、「アビリティボード」でAPを消費して新たなアビリティーをアンロックできる。

ボードはツリー上に伸びており、そのルートを開放していくことで、新しいスキルを習得したりステータスを強化したりできる。

アンロック済みのアビリティーに隣接するアビリティーだけが、新たに開放できるシステムであることを覚えておこう。

例えば、このボードではスキルから「腕力+1」まではアンロックされている状態。次に開放できるのは「知性+2」となる

最初は1本線に伸びているボードだが、育成が進むと分岐点が現れることも。

どちらのルートを伸ばしていくかで、キャラクターの個性が変わってくる。自分のパーティーに合ったアビリティーを手に入れていこう

クエストでメインキャラクターやNPCのストーリーも!

アルドを中心とした本筋のストーリーのほかにも、「クエスト」で仲間になったキャラクターや、「!」アイコンが頭上に表示されたNPCのストーリーを楽しむことができる。

指定されたアイテムを探したり強敵を倒したりする、おつかいクエストのようなものをこなすことで、徐々に物語の全貌が見えてくるようになっている。

1つひとつのクエストがよく作りこまれていて、一見するとシンプルそうなクエストも、その隠された背景が見えてくると目が離せなくなる

今回はクローズβテストということで、限られたクエストしかプレイできなかったが、1つのクエストだけでもかなりのボリューム感だった。

ストーリーを進めると仲間になるエイミ。彼女のキャラクタークエストは、失踪した母親の肉声が録音された「サウンド・オーブ」を見つけるところから始まる。そのエピソードは、合成人間と人間を巻き込んだ大きなものになっていく

ストーリーと「夢見」で集結する仲間たち

本作のキャラクターは、ストーリーと「星の夢見館」を通じて仲間になる。

夢見館で行える「出逢い」がいわゆるガチャ要素となっており、こちらで手に入れたキャラクターにもキャラクタークエストが実装予定となっているのが驚きだ。

出逢いで新たなキャラクターをゲットすると、ちょっとした会話イベントが発生する。1人ひとりが非常に作り込まれている印象だ

いい意味でスマホゲームらしさがない作品

今回は紹介しきれなかったが、敵から集めた素材から装備を生成する「鍛冶屋」など、さまざまなコンテンツが用意されている。

集めた素材は、鍛冶屋に話しかけると自動的にすべて売却され、その素材から新たに作れるようになった装備を一覧で教えてくれる。こちらも非常に遊びやすさが追求されている

ソーシャルゲームではおなじみのフレンドといった、ほかのプレイヤーと交流する機能は一切取り払われている。つまり、純粋にストーリーを楽しみながら冒険することに特化した、超本格的なRPGなのだ。

グッと引き込まれるストーリーは、正式リリース後にぜひ自分の手で読み進めていってほしい。

ストーリーを読み進めていけば、徐々に“殺された未来”の意味も明らかになってくる

いい意味でスマホゲーらしくない作品となっている本作。正式配信が楽しみな大注目作だ!

(C) Wright Flyer Studios