韓国版ネットカフェPCバンはゲーマーズヘブンな施設
今回訪れたのは、NEXON Koreaがあるソウル市パンギョの駅近くに構えるPCカフェ「3 POP」。
日本のものとそう変わらない雑居ビルの3階に、その店は構えている。
韓国のPCカフェはPCバンといい、日本の漫画を読んだりするインターネットカフェとは異なり、PCオンラインゲームをプレイするための施設となっている。
日本のインターネットカフェの場合、基本的に1人で利用するので、PC1台ずつがブースで区切られており、静かに利用するのがルールとなっている。
対して、3POPではブースで分けられているわけではなく、グループで訪れてワイワイとプレイすることができるのだ。
利用料金が1時間あたり1,400ウォン(約140円)とかなり安い。
ユーザーによってばらつきがあるが、1回あたりの利用時間は平均で2時間程度であるそうだ。
利用者層は幅広く、小学生が放課後に友だちと一緒にゲームを遊ぶために利用することもあるそうだ。
24時間営業のため、終電を逃した人が始発まで過ごす目的で利用することもあるそうだが、シャワーは設置していないため、日本でいうネットカフェ難民は存在しない。
この店舗に限らず、PCバンでよく遊ばれる人気のタイトルは、『オーバーウォッチ』『League of Legends』『EA SPORTS™ FIFA Online 3』『Sudden Attack』など。
どれもe-Sportsの種目として採用されるタイトルで、友だちでチームを組んでプレイしているようだ。
また、この店舗は韓国に10,100店舗あるネクソン加盟店のうちの1つ。
ネクソン加盟店では、ネクソンのタイトルをプレイすると、MMORPGで獲得経験値が増えたり、特典アイテムが使えたりするとのこと。
自宅でプレイしているゲームでも、わざわざPCバンまで足を運んでプレイすることもあるそうだ。
競争が激しいPCバン業界
前述のとおり、このようなPCバンは韓国内に数多く存在する。
そのため、他店との差別化を図るため、3POPでは設備の充実化を実施。
ゲーミングキーボードやマウス、チェアを導入し、快適にゲームプレイが行える環境を整えている。
また、経営面では人件費をどれだけ抑えるかが最大の課題とのこと。
この店では、ユーザー自身で利用料金を支払うことができる、無人の決済端末が設置されている。
全体的な雰囲気を日本で例えると、インターネットカフェとゲームセンターを合体させたような感じで、ここでゲームを遊ぶために知り合い同士で集まる場所と言えるだろう。
ただし、動画の視聴やインターネットだけを目的に利用する人もいるという話も聞いたので、日本のインターネット的要素もまったくないわけではないのが、筆者が感じたPCバンの特徴だ。
韓国の街中で「PC」の文字を見かけたら、大体がPCバンなので、旅行や出張の際にちょっと寄ってみるのはいかがだろうか。