今村彩夏が岡林Dとヒヒン丸に直撃インタビュー!!
『StarHorsePocket』(以下、スタポケ)は、セガ・インタラクティブが開発・運営する競馬メダルゲーム。
アーケードで人気の『StarHorse』(スタホ)シリーズのスマートフォン版であり、圧倒的なクオリティで再現されたレースシーンは競馬場さながらの熱い展開を楽しめる。
スマホ版となった『スタポケ』では、ユーザーにアドバイスをくれるキャラクターとして、新たに秘書が登場。
今回は、秘書のひとり「日吉遥」の声を演じる今村彩夏さんが、開発スタッフに直撃インタビュー!
今村さんは、アーケード版『スタホ』シリーズからのファンであり、Game Deetsニコ生チャンネル「今村彩夏のスタポケ実況生放送」や公式の生放送にも出演中だ。
コアなユーザーならではのツッコミで、『スタポケ』誕生秘話や初心者に役立つ攻略情報のほか、マル秘情報を聞いていただいた。
父スタホ母ダビオナから誕生したハイブリッド競馬ゲーム
今村さん(以下、今村):私、今村彩夏がインタビュアーとして、『スタポケ』の色々なことを聞いていきます。公式の生放送と同じ顔ぶれでお届けします(笑)。
まず、最初の質問です。『スタポケ』開発のきっかけを教えてください。
岡林氏(以下、岡林):5年ぐらい前から、スマホ版の計画はありました。
最初は、ゲームセンターのメダルゲームコーナーをスマホで再現しようというのがスタートでした。
そこから、まずは『スタホ』にしぼって作ろうという話になり、誕生したのが『スタポケ』です。
今村:メダルゲームファンとして、ほかのタイトルのスマホ版も気になります。
岡林:ただし、5年前の時点では、まだスマホの端末の性能がまだ低く実現することができませんでした。
今村:まだ、時代が『スタホ』に追いついていなかった……。
ヒヒン丸:そこまではおこがましくはないですけど(笑)。
岡林:2015年の春ごろに、iPhone5にテスト版を移植してみて、きれいに動作するのを確認したことから本格的に開発がスタートし、ようやく実現することができました。
今村:長く温めてきたのですね。『スタホ3』からスマホ版にするうえで、大きく変更した場所はどこでしょうか?
ヒヒン丸:パラメータは、アーケード版から見直しをしています。そのほかに育成ゲームの要素も強めています。
気性の荒い馬はずっと荒ぶってたり、調子の波があったりと、馬ごとに個性があります。
今村:アーケードでは、馬をなでることで調子が上がりましたが、『スタポケ』ではなでても調子が上がらなくなりましたね。
ヒヒン丸:アーケードでは、レースとレースの間に馬をなでられる時間がありましたが、スマホではなでるのを必須要素にすると、ゲームテンポが悪くなってしまうため、なくしました。
そういった意味ではスマホでサクサク遊ぶためにゲームテンポも意識して変えています。
それでも愛馬をなでたい人のために、「競走馬」の画面で馬をなでたときに反応を返してくれる部分は残しています。
ちなみに、馬には親密度があって、それによってなでたときの反応が変わります。
岡林:馬のモデルとモーションも変えています。『スタポケ』は、父『スタホ』母『ダービーオーナーズクラブ』(以下、ダビオナ)のハイブリッド競馬ゲームなんですよ。
※『ダービーオーナーズクラブ』……1999年からアーケードで稼働を開始したセガの競馬ゲームシリーズ。2012年に『スタポケ』より先にスマホ版を出している。
ヒヒン丸:実は『スタホ』よりも、『ダビオナ』のほうがモーションがきれいでした。
『スタポケ』を開発するにあたって、この2タイトルのモデルとモーションを組み合わせた上で、生き物っぽい個性を出すために、頭が高い馬や低い馬などモーションにバリエーションを持たせています。
今村:たしかに、掛かっている馬はすぐにわかる動きをしますね!
では、アーケードとスマホで変えなかった部分はありますか?
岡林:レースエンジンは、そのままアーケードとスマホで同じにしています。なので、無茶をすればゲームセンターのデータをスマホで走らせることも可能です。
将来的には、アーケードとスマホの統合のレースをしたいため、レースの賞金なども共通にしています。
今村:それでは、スマホ版を作るのにあたって苦労したことを教えてください。
岡林:画面サイズの違いです。スマホの画面サイズで、どのように見せるかという部分に苦労しました。
ヒヒン丸:アーケードの筐体は大画面を2分割していますが、スマホではそれがむずかしい。
馬券のマークシートと、スライドでずらして下の新聞がチェックできる部分は、思いつきでしたが、うまくはまってくれました。
ヒヒン丸:縦画面にするか、横画面にするかでも議論になりました。当時、スマホの競馬ゲームの多くが縦画面だったこともあり、自然と最初は縦画面で作り始めました。
岡林:だけど、レースはどうしても横画面で見たい!
そこで、タップしたら横画面でレースを見られるようにしていました。
ヒヒン丸:テスト版までは、縦横切り替える仕様だったのですが、とても面倒でした。
議論の末に全部横画面になったのですが、これによってUIの問題が一気に解決しました。
今村:横画面で良かった!
岡林:画面の大きさについても、パラメータや血統表など情報量が多い部分は、すべてタップしたら拡大する形にしています。
ヒヒン丸:レースに出走する馬の数も、14頭にすると小さくなってしまうため12頭という形にしました。
岡林:12頭ならば、ユーザーの馬も勝ちやすくなるだろうというのもあります。
ただ、実際のレースをシミュレーションするときに頭数をしぼらないといけないのが悩みです。
今村:第2回の公式生放送でも、天皇賞(春)のシミュレーションしましたが、当たりませんでしたね。
岡林:あれは何回試してもキタサンブラックが来なかったので、逆神の可能性がありますね(笑)。
※天皇賞(春)のシミュレーション……生放送でのシミュレーションでは、1着ゴールドアクター、2着ディーマジェスティ、3着シュヴァルグランという結果に。しかし、実際のレースでは、1着キタサンブラック、2着シュヴァルグラン、3着サトノダイヤモンドとなった。
秘書5人にはスポンサーの存在が!
今村:『スタポケ』で登場した「秘書」が誕生した理由はありますか?
岡林:ゲームセンターの場合、困ったときに周囲で一緒に遊んでいる人や店員さんに聞くことができますが、スマホの場合は聞く相手がいないので、詰まってしまう恐れがありました。
そこで、秘書という形で積極的に教えてくれる存在を用意しました。
今村:そして、やっぱり教えてもらうなら、かわいい女の子が良いと……?
岡林・ヒヒン丸:モチロンです!(笑)
今村:5人の秘書それぞれにコンセプトはあるのでしょうか?
ヒヒン丸:じつは秘書には、ひとりずつスポンサー……担当者がいます。ツンデレ担当が岡林で、辛辣なタイプは僕というように手分けをして設定を作っています。
岡林:5人という部分も戦隊ヒーローのようなバランスを意識して決めました。なので、もし今後秘書が増える場合は2人追加ですね。
今村:赤、青、黄、緑、ピンクの戦隊ヒーローの前に、白と黒のヒーローが現れるみたいな(笑)。
ヒヒン丸:服とか髪型など担当者の考えたイメージを、イラストレーターのTonyさんに料理してもらいました。
岡林:現在、夏に向けて水着衣装の制作を進めていますが、最初に来た衣装が、くるみが罰ゲームみたいなスクミズ姿で……(泣)。
ヒヒン丸:みさきちは、脱いだらスゴイですよ!
今村:担当者の悲喜こもごもの声が聞こえてきます(笑)。夏が楽しみです。
では、次の質問です。そんな秘書のひとり「日吉遥」役に私を選んでいただいたきっかけを教えてください。
オーディションもなく、いきなりオファーをいただきましたよね。
岡林:競馬とメダルゲームが好きな声優がいるというウワサを耳にしていまして……。
「競馬とメダルゲーム……絶対に『スタホ』を遊んでいるはずだ!」と思ってオファーさせてもらいました。
今村:ちなみにほかの4人はどのように決めたのでしょうか?
岡林:ほかの4人は、声優に詳しいスタッフに候補をあげてもらって、イラストのイメージと合わせて決めています。
6月のイベントはオルフェーヴル祭り
今村:続いては、今後のアップデートの予定について教えてください。
アーケードでは騎手の育成がありましたが、『スタポケ』には実装しないのでしょうか?
岡林:騎手については悩みましたが、馬を中心にしたゲームにしたかったので、オリジナルの騎手はなくしました。
ヒヒン丸:秘書のヒントにあるとおり、登場する騎手ひとりひとりに得意な脚質や競馬場などがあるので、騎手を選ぶことを楽しんでほしいです。
岡林:騎手は騎手で別のゲームとして作りたいですね。『StarJockeyPocket』とか(笑)。
今村:ぜひ遊んでみたいです。フレンドの馬と気軽に対戦できるような機能を実装する予定はありますか?
ヒヒン丸:年内には、フレンド対戦を実装したいと思っています。
岡林:将来的には、フレンド対戦の機能を使って、公式のオフラインの大会を開きたいなと思っています。
公式生放送で、今村さんと視聴者が対戦する企画もやりたいです。
今村:おお! 今後に期待です。では、ゲーム内で登場する年代を増やしていく予定はありますか?
ヒヒン丸:6月末のアップデートで、年代を増やす予定です。
第1回公式生放送のアンケートで1位になったオルフェーヴルがいる2011~2012年や、2位のアグネスタキオンやテイエムオペラオーがいた2000~2001年が追加になります。
あと、できれば去年……2016年も追加したいです。
今村:どの時代も、GIを勝つのがむずかしそう……。ちなみに、一番勝ちやすいのはどの時代というのはありますか?
ヒヒン丸:登場する年代は、どれもスターホースが活躍していた時代なので、どれも一筋縄ではいきませんよ(笑)。
今村:おふたりが個人的に登場させたい馬や年代はありますか?
ヒヒン丸:トウカイテイオーとか、もっと昔の馬も出してみたいですね。
岡林:グリーングラスとか……?
※グリーングラス……1970年代後半に活躍した名馬。ライバルのトウショウボーイ、テンポイントとともに「TTG」と呼ばれ一時代を築いた。
ヒヒン丸・今村:古い!(笑)
ヒヒン丸:昔の年代だと、ドバイワールドカップやチャンピオンズカップのような新しいGIは、まだないので、もし当時に開催されていたらどんな馬が出てくるか想像しながら作っています。
おかげで、海外の競馬にとても詳しくなりました(笑)。
今村:ゴールデンウィークには、ディープインパクトを再現できるサンデーサイレンス祭りがありましたが、6月はどんなイベントを予定していますか?
ヒヒン丸:6月は、オルフェーヴル祭りです。
今回は、特効対象としてオルフェーヴルのライバルだったジェンティルドンナやトレヴ、ゴールドシップなども登場します。
今村さんが大ファンのステイゴールドのほか、オリエンタルアートも登場するので再現配合できるパターンも増えました!
岡林:前回は、ゴールデンウィークの予定があって忙しい人もいると思い、シンプルなイベントにしましたが、今回はいろいろと考えて遊べるイベントにしています。
ヒヒン丸:イベントと同時にクエストも行います。たとえば「ウインバリアシオン産駒で三冠を達成せよ!」といったものもありますよ。
期間も3週間と長めなのでじっくり遊んでみてください。
岡林:どういうペースでイベントを開催するのか、まだ手探りの状態ですが、今後もどんどんブラッシュアップしていきますので、楽しみにしていてください。
今村:前回、サンデーサイレンスを全然引けなかったので、ガチャでもっとSSRが出やすくなりませんか?(笑)
ヒヒン丸:6月からはウィークリーやマンスリーのクエストの種類も増えます。難易度が高いものは、SSR確定ガチャチケットが報酬ですよ。
今村:SSR確定!!
ヒヒン丸:そのかわり、難易度はすごく高めですよ。一番むずかしいのだと、両親がHNの配合でSWBCを勝てとか……。
今村:無理!!(笑)
岡林:一発配合での勝負ですね(笑)。
ヒヒン丸:あと、馬券の配当がトータルで10万枚に到達すれば、SSR確定ガチャチケットとかもあります。これは頑張って馬券を買い続ければ、取れると思いますので挑戦してみてください。
今村:うう、頑張ります……。では、続いて、ゴールドがどんどんたまっていくのですが、使い道が増える予定はありますか?
ヒヒン丸:アクセサリーは、これからもどんどん増やしていきます。
今村:ちなみに、アクセサリーに、メンコやブリンカーがありますが、気性に効果はあるのでしょうか?
ヒヒン丸:実は効果があります。気性が荒い馬に、メンコやブリンカーを装備させると、少しだけオッズが良くなる効果を、こっそり入れています。
今村:逆に、気性が良い馬につけたら悪影響とかはありますか?
ヒヒン丸:悪影響はありません。なので気性が良い馬をおしゃれ感覚で装備しても大丈夫です!
あと、新たなゴールドの使い道として、施設の改装機能を追加しました。ビーチや高原、オアシスなど、テーマに合わせて厩舎の周りの見た目が変えられます。
岡林:でも、基本的な施設は同じなので、ビーチだと、海の中に神社の鳥居が立ってて厳島神社みたいになってます。そんなシュールな光景も見てほしい(笑)。
今村:「セリ市」が実装されましたが、ほかにアーケードとの連動機能は予定していますか?
岡林:遠征機能を考えています。『スタポケ』で育てた馬をアーケードで走らせたり、アーケードの殿堂馬が『スタポケ』に来たり、まぜて大会できるようにしたいと思っています。
ヒヒン丸:現在、『スタポケ』とアーケードの馬の能力のバランス調整中です。
今村:そういえば、セリ市がうまく使えないのですが、上手な利用法はありますか?
岡林:WBCロングのような、自分の育てた馬では取りにくいレースがある場合は、セリ市の馬で狙ってみてください。
ヒヒン丸:将来的には、アーケードのレジェンドホースみたいに実在馬をセリ市で買えるようにしたいと思っています。
今村:ステイゴールドを買ってきて、日本のGIを勝たせてあげたい!
(後編へ続く)
後編では初心者向け攻略法を直撃!
最新のアップデート情報から、今後の展望までが語られた前半戦。
後半戦では、今村さんがゲームの攻略情報を開発スタッフに聞いていく。
そして、岡林ディレクターとヒヒン丸の競馬遍歴についても質問する。今年のクラシックをにぎわせた馬たちと『スタホ』の関係も明らかに!
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