3×5の盤上でコマを動かすターン制の対戦ゲーム
Com2uSの新作ゲーム『マジェスティア』は、3×5マスの盤上でコマを動かして戦うターン制の戦略バトルゲームだ。
プレイヤーvsプレイヤーの対戦が基本となる本作では、お互いがコストを消費してユニットを召喚し、盤上のマスで戦わせながら相手の本拠地に攻め込んでいく。
手札から自軍の本拠地に英雄のカードを召喚。戦術(魔法)カードで戦況をコントロールしながら進軍し、対戦相手の拠点の奪取を狙う
ギリシャ神話の神々、歴史上の英雄といったキャラクターが登場する。あえてポリゴンを強調したグラフィックが渋い!
デッキを組んで戦う「カードゲーム」と、コマを動かして戦う「ボードゲーム」をミックスしたようなバトルシステムで、細部まで作り込まれたオリジナリティーのある戦略バトルが楽しめる。
ゲームの流れと基本ルール
デッキに編成した14枚のカードのうち、ランダムに選ばれた6枚のカードをそれぞれのプレイヤーが手札にした状態で、バトルがスタートする。
カードゲームとしては少ない14枚のカード。1枚たりとも無駄にはできないので、デッキ編成はかなり悩ましい
カードには、「英雄」「兵士」「戦術」の3種類があり、それぞれ以下のような特徴がある。
- 英雄:本陣に強力な英雄ユニットを召喚する
- 兵士:本陣に兵士ユニットを召喚する
- 戦術:ユニットやマスに使用するカードで、攻撃やトラップの配置などの効果がある
先攻後攻の決め方が特徴的で、デッキの平均コストが少ない方が先攻になる。
デッキの編成の仕方によってある程度は自分でコントロールできるという、なかなか面白いルールだ。
手札に配られたカードは、バトル開始時に好きなものを選択して、別のカードを引き直すこともできる
3つある勝利条件のいずれかを先に達成すると勝利
本作のバトルには3種類の勝利条件があり、どれでもいいので1つの条件を先に達成したプレイヤーの勝利となる。
- 全滅勝利:敵が持っているすべての「英雄」「兵士」を撃破する
- 占領勝利:相手の本陣にユニットを移動させて占領する
- 勝ち点勝利:マスの占領などでもらえる勝ち点を30点集める
どの勝利条件を狙うかによって戦い方も変えられるので、自分のデッキやプレイスタイルによって、さまざまな戦略を生み出すことができる。
勝ち点の獲得方法
勝ち点は、毎ターン自動で1ずつ増えていくほか、フィールド内にある「前哨基地」と「資源基地」を占領することで、獲得できる数が増えていく。
特殊なマスを占領していると、その分だけ毎ターンの開始時に勝ち点が追加されていく
画面上にある数字が勝ち点だ。資源基地を占領しているときは、勝ち点だけでなくターン開始時の資源(コスト)にもボーナスがある
英雄と兵士を召喚して相手の本陣を目指せ
プレイヤーは、毎ターン回復するコストの範囲内で、交互にユニットの召喚や戦術カードの発動を行なう。
英雄などのユニットを召喚できるのは、お互いの陣地の端にある「本陣」のみで、ここからユニットを動かしながら相手の陣地に攻め込んでいく。
柱に囲まれたマスがユニットを召喚できる本陣だ。プレイヤーはタップやフリック操作で、ユニットをチェスのコマのように動かしていく
1つのユニットは、1ターンに移動と攻撃を1回ずつ行なうことができる。
攻撃と反撃はワンセットになっていて、こちらが攻撃をすると、同時に相手からも攻撃をされる。
ユニットには攻撃範囲があり、遠くから攻撃できる弓兵を使えば、反撃を受けずに攻撃することもできる
カードのステータスである「兵力」は、攻撃力とHPを合体させたようなイメージで、ダメージを受けて兵力が下がると攻撃力も下がってしまう。
そのため、うまく攻められて兵力をごっそり削られると、逆転できない戦力差になってしまうこともある。常に気が抜けない白熱のバトルが展開されるのだ。
3種類のユニットの特徴は?
英雄と兵士には「弓兵」「騎兵」「槍兵」の3種類のユニットタイプについては、それぞれ以下のような特徴がある。
弓兵(弓マーク)
弓兵タイプの英雄「アルテミス」
- 斜めのマスに攻撃できる
- 離れた位置から攻撃すると攻撃力が10%アップ
- 敵に隣接して攻撃すると攻撃力が25%ダウン
騎兵(馬マーク)
騎兵タイプの英雄「チンギスハン」
- 斜めのマスに移動できる
- 移動してから攻撃すると攻撃力が25%アップ
槍兵
槍兵の英雄「アーサー王」
- すべての攻撃に対する防御力が10%アップ
- 反撃時に攻撃力が25%アップ
英雄と兵士を合体させると特殊能力が発動
「英雄」と「兵士」のユニットは対になっていて、片方が召喚されているときにもう片方のカードを重ねるように召喚すると、「活性化」が発動して、性能が大幅にアップする。
騎兵の英雄なら、騎兵の兵士と組み合わせるとパワーアップ
ユニットがいる場所と同じマスに対となるユニットを召喚する。活性化は、本陣以外の場所でも使える特殊な召喚方法だ
活性化が発動すると、追加されたカードの兵力がプラスされ、ユニットのタイプによって攻撃や移動などに特別な効果が追加される。
ユニットタイプごとの活性化の効果
- 弓兵:直線方向の攻撃範囲が1マス増える
- 騎兵:直線方向の移動距離が1マス増える
- 槍兵:ターン開始時に兵力が10%回復する
さらに、戦術カードなどで引き起こされる行動不能などの状態異常も回復できるため、使いこなせば起死回生の一手になることもありそうだ。
英雄のスキルを使い分けて新たな戦術を生み出そう
英雄カードには、さまざまな条件で発動する「スキル」がある。
弓兵や騎兵など、同じユニットタイプのカードでも、英雄によってスキルが違うので、どのカードを使うかによっても戦い方は変わってくる。
騎兵の英雄カード「アフロディテ」は、隣接する味方の攻撃力をアップと、召喚するときにピンチの味方の兵力を回復させるスキルを持っている
強力なスキルを持ったユニットを並べるか、スキルを組み合わせてコンボを狙っていくか、英雄とスキルの数だけ、さまざまな戦略を考えられそうだ。
英雄のカードを強化する育成要素も
本作には、英雄のステータスやスキルを強化する育成要素があり、やり込んでいるプレイヤーの方が有利に戦えるという、従来のカードゲームとは少し違ったシステムがある。
「訓練所」や「装備ショップ」など、英雄を強化するためのコンテンツが豊富にある
スキルの習得と強化
訓練所に英雄を預けると等級(ランク)が強化され、一定の等級になると新しいスキルを習得できる。
また、習得したスキルは、ゲーム内通貨である「ソウルゴールド」を使用することで性能がパワーアップする。
ランクアップに必要なアイテムは、ゲーム内で入手できるほか、課金ガチャでも入手可能だ
装備によるステータスの強化
等級を上げた英雄は、新たに専用のアイテムを装備できるようになる。
この装備も、スキルと同様に強化で性能を強化できる。
攻撃力や防御力など、武器の種類によって決められたステータスがアップする
同じカードでも、強化しているかどうかで少しずつ性能の差が生まれてくるので、プレイングをやり込み時間でカバーする、スマホならではの遊び方もできる。
スタミナなしで遊び放題! 戦術を磨いて勝利を目指そう
本作は、スタミナは一切なしで、すべてのモードを好きなだけプレイできる。
プレイヤー同士の対戦モードだけでなく、決められたデッキを使って勝利を目指す「シングルモード」や、ランダムで配られるカードからデッキを作って戦う「闘技場」など、ゲームモードも充実している。
さまざまなモードでテクニックを磨いて、ランク戦で上位を目指そう
闘技場は、コアなカードゲーマーの間ではおなじみの「ブースター・ドラフト」と似たルールでカードを選んでいく
プレイヤー同士でチームを組む「クラン」もあるので、今後のアップデートでクランで協力して遊ぶモードなどが実装されたら、いっそうゲームが盛り上がるのではないだろうか。
筆者のお気に入りは踏んだ相手の動きを封じる「罠」のカード!
弓兵がメインのデッキで戦っている筆者は、戦術カードの1つである「罠」のカードがお気に入りだ。
罠は相手からも丸見えだが、踏んでしまうと行動不能になるため、相手の動きをかなり制限することができる。
指定したマスに止まったユニットにダメージを与えて、さらに混乱と弱化効果を与える
壁を作る戦術カードと組み合わせれば、こちらの弓兵の攻撃は届くが、相手からは攻め込めない状況を作り出せる
相手が攻め込みにくい状況を作れたら、相手の本陣に行かずとも、勝ち点を稼いで勝利条件を達成するという流れに持っていきやすい。
攻めではなく「待ち」を重視した戦い方。勝ち点でリードできれば、相手は玉砕覚悟で攻めてくるしかない
まだまだゲームに慣れていないので簡単な戦術しか考えつかなかったが、カードの種類はたくさんあるので、いろいろ試してみたくなる。
非常に奥が深い戦略バトルが楽しめるので、カードゲームの戦術を考えるのが好きな人や、頭を使った対戦を楽しみたい人にはとてもおすすめできるタイトルだ。
『バーチャファイター』を連想させる一風変わったグラフィックに惑わされず、ぜひ『マジェスティア』をプレイしてみよう!
- 使用した端末機種:iPhone 5s
- OSのバージョン:iOS 10.2
- プレイ時間:約3時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0
- 課金総額:0円
(C)2017 Com2uS