アスファルト:Street Storm Racing【ゲームレビュー】

スマホ向けレーシングゲームの人気シリーズ「アスファルト」にて、一風変わったゲーム性を持つ最新作が登場! 『アスファルト:Street Storm Racing』は、スタートダッシュやシフトチェンジが鍵になる「ドラッグレース」の迫力を存分に味わえるレーシングゲームだ。

己の度胸と反射神経が試される! 異色の対戦型レーシング

本作は、今までのアスファルトシリーズのように、スマホを左右に傾けてマシンをぶつけ合ったり空中トリックを決めたりはしない。

終始「ドラッグレース」に明け暮れて、1/4マイル(約402m)という超短距離をいかに素早くスピードに乗って駆け抜けられるか!?

それだけをとことん追求していく、今までにはなかったシンプルなレーシングゲームとなっている。

重要となるのは、スタートの切り方とベストなタイミングでのシフトチェンジ。レース中に操作するのはアクセルとスタートボタン、ニトロブーストとシフトチェンジだけだ

1レースに掛かる時間は、序盤でも20秒程度。マシンの性能が上がればさらに短くなる!

プレイ時間的にはカジュアルで操作も非常にカンタンなため、人を選ばずプレイできる作品となっている。

ドラッグレースとは

まるで、なにかに引っ張られている(Drag)ように見えるほどの過激ともいえる速さから名付けられたレース。

最高峰のトップフューエルクラスでは、1/4マイルを4秒台で駆け抜け、その最高速度は500km/hを超える。

日本では「ゼロヨン」と呼ばれることもある。

「Ferrari」や「McLaren」、「BMW」などのトップブランドのハイパーカー(※)からオールドスクール感があるアメリカ車など、多種多様なマシンが登場。

自分好みにペイントなどのカスタマイズを施して、乗り回せるのも本作のポイントだ。

※最高速度が400km/hを超えるマシンのこと

最初に相棒として選べるのは、「Dodge Dart GT」「Ford Fiesta ST」「SUBARU BRZ」の3台のマシン。車に反射して見える景色までリアルさがあふれる美麗グラフィックも、本作の持ち味だ

マシンのカスタマイズは、ペイント、デカール、ホイール、アンダーグロウの4項目で行える。ただ車体を赤く染めるだけでも、マット感のあるものやメタリックなどさまざまな選択肢があり、自分の理想にとことんこだわれる

車種のカテゴリーと登場マシン例

  • Abarth:695 Biposto
  • Alfa Romeo:4C
  • Aston Martin:Vanquish、Vantage GT12
  • BMW:M2 Coupe、M4 GTS
  • Chevrolet:Camaro COPO、Camaro GS、Chevelle SS 454など
  • Dodge:Charger SRT Hellcat、Dart GT
  • Ferrari:Laferrari、488 GTB
  • Ford:Fiesta ST、Focus RS、Shelby GT350
  • Honda:Civic Type R、S2000
  • Lamborghini:Aventador LP700-4、Avetador SuperVeloce、Veneno
  • Mazda:RX-7 Type RS

エンジンとタイミングを極めてパーフェクトスタート!

ドラッグレースで生死を分けるといっても過言ではないのが、スタートダッシュだ。

レースはマシンが静止した状態からスタートし、カウントダウンがゼロになったのと同時にスタートラインを切る。

まずは一気にスピードに乗るため、エンジンを吹かしておく。

エンジンメーターには、ベストな吹かし具合が緑色のゾーンで示される。アクセルペダルを適度に踏んで、常にゾーン内をキープしよう

スタートラインは、初期位置より車1台ぶんほど前にある。フライングにならないよう早めに発進させ、少しでもライバルよりスピードに乗りやすくすることを心がけよう!

白く光った柵のようなものが並んだのが、スタートライン。カウントが0になった瞬間にうまくスタートできると「パーフェクトスタート」になる

フライングスタートすると、問答無用で負けが確定。チキンレースのようになっていて、無難にスタートする人やギリギリを攻める人など、プレイヤーの性格が垣間見える面白い要素だ

シフトチェンジとニトロブーストで走り切れ

スタートしたら再びスピードメーターに注目し、無駄なくスピードアップしていけるように「シフトチェンジ」していく。

たとえスタートでアドバンテージを取れていても、この加速で負けると逆転されることも少なくない。油断できないポイントだ。

特に、急加速するスタート直後が非常に重要。エンジン吹かしのときと同様に、緑ゲージに合わせて、タイミングよくシフトチェンジしていこう

少しゲームを進めると、「ニトロ」も搭載可能になる。

1レースに1度だけ一時的に急激にスピードアップできるので、ここぞというときに使って勝利をつかみ取ろう。

もちろんブーストすると、シフトチェンジも忙しくなる。しかし、うまく使えば大逆転だって夢ではない

ベットで加速する緊迫感! 手に汗握るリアルタイム対人戦

レースには、決まったキャッシュが得られるCPU戦と、互いに賞金をベットし合って戦う対人戦がある。

特に、対人戦は賞金が跳ね上がることが多く、おのずとCPU戦より熱いレースとなりやすくなっている。

ゲームをプレイしていると、突然に勝負を吹っ掛けられることがある。もちろん、自分からチャレンジを申し込むこともでき、互いに合意すると1対1のレースとなる

勝負を申し込まれた側から賭け金をベットし、レースボタンを押すまで交互にライズすることもできる。持ち金すべてをベットすることもでき、果敢にも全賭けで挑んでくるプレイヤーも多い

操作自体は非常にシンプルなのだが、このベットシステム存在が1つひとつの操作にプレッシャーを掛け、本作をより面白いものに仕上げている。

極めつけはこの「ピンクスリップ」。なんと自身のマシンをかけて戦えるのだ

ドラッグレースでは異例の4人対戦も

ドラッグレースは1vs1のトーナメント形式で行われるのが一般的だが、本作では4人対戦も用意されている。

対人戦の4人対戦もでき、それぞれが最初に払う参加費が丸ごと賞金になるシステムとなっている。

CPUとの4人対戦を動画化した。残念ながら対人の4人バトルはできなかったが、2人対戦以上に熱いレースになること間違いなしだ

バランスのよさが強さの秘訣? アップグレードでより速く

レースで稼いだキャッシュを使って、ショップで新たなマシンを購入したりアップグレードで相棒のパーツを強化したりすることができる。

マシンのパーツは数えきれないほどあり、アップグレードすると「トルク」や「重量」などの数値が増減する。

エンジンや駆動系など、10項目にも分かれたパーツ。1項目には5つパーツが並ぶこともあり、最初はよくわからない。まずは全パーツをコモンステージ1までアップグレードするのを目標にしよう

一概に数値が高ければいいわけでもないらしく、バランスよく数値を伸ばしていくことが強いマシンへの近道らしい。

主なマシンステータスと効果

  • トルク:速度が上昇するが、他の性能に影響を及ぼす
  • グリップ:スタート時のホイールスピンを軽減する
  • 重量:軽いほど加速力が増す

マシンレートの数値が、おおまかなマシンの総合力を示している。この数値がより高まるようにアップグレードを進めていこう

ユニークなゲーム性がクセになるスマホライクなレースゲーム

歴代の「アスファルト」シリーズをイメージしてプレイし始めた結果、最初は『アスファルト8:Airborne』と同じような爽快感が得られず不満を覚えてしまったが、慣れてくると、このできることが絞られている操作が、そのまま勝敗に直結する独特のゲーム性に夢中になっていた。

本作のように、たった数十秒でプレイヤーの実力を競える対戦ゲームは考えてみるとなかなかない。

マシンレートでは多少格上の相手でも、スタート、ニトロ、シフトチェンジで差をつければ、勝利することも難しくない。マシンパワーだけで勝敗が決まらないのが、対戦ゲームの面白さだ

レースゲーム好きというよりは、対戦ゲーム好きや腕に自信があるゲーマーにこそ遊んでもらいたい。ほかに類を見ないタイプのレースゲームだ。

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • iOSのバージョン:10.3.2
  • プレイ時間:約2時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.8
  • 課金総額:0円

(C) 2016 Gameloft. All Rights Reserved. All manufacturers, cars, names, brands and associated imagery are trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners.