クロマティックソウル【ゲームレビュー】

2Dタッチの美麗グラフィックで展開されるドラマチックな世界観が特徴のファンタジーRPG『クロマティックソウル』。慣れ親しんだコマンドタイプのRPGをさらに進化させた斬新的なユーザーインターフェースと、多彩なジョブおよび80種類以上のスキルの組み合わせで、奥深い戦略性が楽しめるタイトルとなっている。

コマンドタイプのターン制RPGがスマホで進化! 次の一手を熟考せよ

プレイヤーの目的は、「魔龍戦争」の元凶である「クロマティックドラゴン」の陰謀を食い止めること。個性豊かなキャラクターたちを集めて遠征隊を編成し、さまざまなモンスターを相手に戦っていくことになる。出撃するパーティーメンバーは3人+ゲスト1人で、それぞれにあらかじめセットしたスキルや武器を使って敵を攻撃し、味方を回復しながら敵を撃破していく。

禍々しい巨大な4本の持ったモンスターの頭部が飾られた扉がスタート画面。この扉の向こうに、どのような物語が待ち受けているのだろうか

バトルシステムはターン制で、敵と味方の全員が「主導力」の順番で行動していく。時間経過で勝手にバトルが進んでいってしまうことはないので、じっくりと次の行動を考えることが可能だ。使用するスキルや武器攻撃などをタップしてから、次に対象となる相手や味方をタップして、自分の行動を指定していこう。

各キャラクターには複数のスキルをセットできるが、リキャストするまでに一定のターン数の制限が設けられている。一度使うと、しばらく使えなくなってしまうスキルもあるので、高い効果を発揮できる「ここぞ」という場面で使用しよう

「ヘイトコントロール」が勝利のカギ

本作のバトルでは、敵の攻撃がどこへ向かうかを予測することができる。そのキーワードとなるのが「ヘイト」(敵対心)。敵はそれぞれ、次にどの相手を攻撃するかをヘイトに基づいて決定する。

味方のディフェンダーやパラディンなど、防御力が高いジョブはこのヘイトを上げる能力があり、敵の攻撃を自分に引きつけることができる。逆に、ウィザードやアサシンなどの攻撃力が高くて防御力が低いジョブは、敵のヘイトを下げる能力を持っている。

ヘイトは基本的に、与えたダメージが大きいキャラクターに対して多くたまる仕組みになっている。そのため、攻撃目標になりたくないキャラクターは攻撃を控えたり、ヘイトを下げられるスキルを使ったりして、敵のヘイトをうまくコントロールすることが重要になるのだ。

敵からのヘイトがたまっているキャラクターには、目玉のような「ヘイトマーク」が表示される。次の攻撃が必ずそこに向かうとは限らないが、防御力を強化するスキルなどをこのキャラクターに使っておけば、より安心だ。また、防御力が低いキャラクターにヘイトマークがある場合は、防御の行動を選択するなどしてヘイトを下げるようにしよう

出撃キャラクターを選別せよ

最初は、プロローグに登場した4人のキャラクターの中からパーティーを編成することになる。4人はそれぞれ、ディフェンダー、ウィザード、クレリック、アサシンといったジョブが割り振られており、ステータスや装備できる武器およびスキルが違っている。また、ジェムを使って別のジョブを持った新たな傭兵をスカウトすることも可能だ。

出撃できるキャラクターは基本敵に1パーティー3人なので、それぞれの特性を確認して、プレイスタイルに合ったパーティーを構築しよう。

キャラクター&ジョブ紹介(一部)

アーサー/ディフェンダー

重厚な鎧をまとい、重たい剣を振り回す、防御力がとても高い騎士。攻撃は物理攻撃に特化していて、習得するスキルも同じく物理攻撃系。また高い防御力を生かすために、ヘイトを多く稼ぐスキルを有している

スカーレット/ウィザード

長い杖を持ち、大きなツバの帽子など古風な魔女のスタイルをしいている魔法使い。魔法攻撃力が全ジョブ中で最も高く、魔法による攻撃や特殊効果などのスキルを習得する。氷や炎などの元素ダメージスキルのリキャストターン数を短くする能力や、ダメージを受けた時のヘイトを減らす能力を持つ

ユナ/クレリック

厚手の鎧をまとい、ハンマーやメイスなどの武器を扱う聖職者。ある程度の物理防御力もあり、幸運もスカウトに次いで2番目に高い。光属性の魔法攻撃や、仲間のHPおよび状態異常などの回復スキルを習得する。回復スキルの効果アップや、攻撃に対するダメージ軽減などの能力を持つ

カイン/アサシン

鳥の羽のような軽めの装備で身軽に動き、双剣で素早く攻撃するタイプの暗殺者。防御力は低めだが、物理攻撃力が高く、さらにクリティカル率がとても高い。クリティカルの発動に関するスキルも持っているので、ダメージソースとして大活躍する

ミエナ/ドルイド

木の葉を重ねたような、見るからに軽装の姿で大きな木で作られた杖を武器にする、自然信仰の聖職者。仲間の回復や、自然の力を使った敵の弱体化、味方の補助などを行うスキルを習得する。全ジョブ中で最も回復や補助に関する能力が高く、パーティーのサポート役としての役割が期待できる

スキルの設定がものをいう

各キャラクターは初期に持っているスキルに加え、ガチャやバトルの報酬で入手したスキルのスクロールを「スキルブック」に記録することで習得できる。習得できるスキルはキャラクター(ジョブ)によって異なっているので、新たなスキルのスクロールを入手したら「スキルブック」のスキル記録で確認してみよう。

新たなスキルを入手したらスキルブックのスキル記録を開いてみよう。習得可能なスキルが表示されたら、タップして記録することでそのスキルを習得できる

スキルの強化を怠るな!

習得したスキルを強化することも重要だ。スキルブックで強化したいスキルを選択し、報酬などで入手した強化用のスキルスクロールと、いらないスキルスクロールを使って強化し、スキル自体のレベルを上げることができる。さらに、レベルが最大(MAX)になったら、進化用の素材を使ってスキルを「進化」させることも可能だ。

各エリアの最終ステージで強力なモンスターが登場

各エリアの最終ステージでは、強力なボスモンスターが登場する。他のモンスターよりもHPが多く、攻撃力もかなり高い。また特殊な能力も持っているので、対処するための戦略を立てて望まないと撃破は難しい。

こちらは、「平原5」のボス「ノール隊長」。攻撃対象の防具を破壊し、防御力をダウンさせる特殊能力を持つ。興奮すると攻撃力と被ダメージがともに上昇し、催眠効果に対して無力になる。使用する「リピートビーティング」は1回の攻撃で3回ダメージを与えてくる大技だ

「オークの駐屯地5」の「オーク族長」。こちらのメンバー全員を挑発して自分に攻撃を集め、一定周期で力を集めて爆風を起こす。3つの命を持っているが、呪術師が死ぬとその命も消える。いっしょに出てくる2体のオーク先見者を先に倒すことで、復活を阻止することが可能だ。なおスキル「ダストストーム」は使用した次のターンに発動し、全員に大ダメージと呪いを与えてくる

傭兵を雇っていろいろなパーティーを試してみよう

各キャラクターにボイスが設定されているので、ストーリーパートもかなり面白い。ターン制で派手なアクションなどはないが、多彩なスキルによる効果の組み合わせなど、頭を使った戦略の組み立てが楽しいRPGだ。また、新たに仲間になった傭兵はレベルが低いが、ボスを倒したエリアにて出現する「探索」に出すことで、簡単にレベルを上げることができる。

激しいアクションRPGが多い時代に、じっくりと楽しめるターン制RPGで頭をひねってみるのも一興だ。

  • 使用した端末機種:Nexus 7 / iPhone 6
  • OSのバージョン:Android 5.1.1 / iOS 8.4.1
  • プレイ時間:4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.3.7
  • 課金総額:0円

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