ヒーローに命を吹き込む!アクターとは?
マリアとアダムの登場以降、絵師やボカロPと並んで紹介されるようになった「アクター」。
アクター(actor)は文字どおり、ヒーローのアクション(モーション)を作り出す、『#コンパス』プレイ時に気づかぬうちに最も目に入る役割を担っている。
#コンパス メンテナンス開けたらついに新ヒーロー「マリア&アダム」実装!!!!!!!!ということで、記念に踊ってもらいました(๑° ꒳ °๑)♪+°・
※この3Dキャラは7月のモーション撮影時のものになります。 pic.twitter.com/NOqF7QecFE— みうめ (@jjmiume) 2017年9月25日
収録のくわしい模様は、本記事と同様、みうめさんとあすぱらさんのインタビューという形で、公式チャンネルでアップされている。
全身にポインターをつけて、アクターの動きをヒーローにそのまま伝えていくのがモーションキャプチャーだ。
まとい以前のヒーローモーションはアクターなしで作られた!?
マリアとアダムはそれぞれ、15、16人目のオリジナルヒーローとして登場したヒーロー。素朴な疑問なのだが、それ以前に登場した14人のヒーローたちにも、モーションの産みの親であるアクターは存在していたのだろうか。
「マリア以前のヒーローたちも、いろいろな踊り手さんにアクションをしてもらっていました。ただ、今のようにモーションをキャプチャーしていたわけではなく、動きをビデオ撮影してヒーローに落とし込んでいくという形で、アクションを作り出していました」
モーションキャプチャーをはじめ、ヒーローとアクターの距離が近くなっていくうちに、絵師・ボカロPと同じようにアクターも公開したいという気持ちが、はやしPをはじめとする開発チームの間で強まっていき、試みとして初公開したのがマリアだったという。
アクターを公表するゲームというのは、ほかにあまり例がなく、とても珍しいことなのだそう。
そんななか、『#コンパス』がアクター公表に踏み切ったのには、アクター側からの要望もあったからだという。
さらなる迫力ある表現を求めて結成された「こじとり」
今回インタビューさせていただいた、みうめさんとあすぱらさん。そして、メグメグのアクターを担当した仮面ライアー217さんが所属しているのがパフォーマンスユニット「COJIRASE THE TRIP(通称:こじとり)」。
ユニット結成以前から踊ってみた動画などで話題だった面々が、なぜグループ結成に至ったかを聞いた。
――こじとりを結成、加入しようと思ったきっかけを教えてください。
みうめ:踊ってみた動画を投稿するより以前から、ライブ活動をやっていて、踊ってみたはもちろん好きなのですが、オリジナルの曲で踊ったり歌ったりする活動がしたいと思って。
これからのことで悩んでいた時に、217も同じようなことで悩んでいて、それならいっしょにユニットを作ろう!といった感じで結成しましたね。
あすぱら:俺もずっと個人で踊ってみたをやっていたのですが、ひとりでやっていくことに限界を感じてきていました。
そんな、チームならもっとできることが広がって、もっと楽しめるんだろうなと思っていたときに、ちょうどみうめさんがチームを作ろうとしていることを聞きつけて、お願いして入れていただいた感じですね。
――たしかに、パフォーマンスは集団でやると表現力が変わってきそうですよね。
みうめ:全然変わります!
あすぱら:動画はもちろん、ステージング、ライブパフォーマンスもやっぱり大人数のほうが迫力が出ますね。
そういう強みに惹かれて、ユニットに入りたいと思いましたね。
なにもないところから作り出していくモーション
みうめさんとあすぱらさんが担当したマリアとアダムは、どのようなきっかけ、想いから生まれたヒーローなのだろうか。
「『#コンパス』はヒーローがあまり干渉し合わない世界観を意識しているのですが、マルコスとリリカ、同盟の忠臣とグスタフのように、マリアとアダムは“赤と青”のイメージカラーで対立構造のヒーローを2人出したいなということで、企画として挙がってきたヒーローです」
1つの世界観で2つの国が戦っているという設定がベースとなっていますと話すのは、はやしP。
2017年11月のシーズンでも2人同時にテーマとなるなど、数多くいるヒーローのなかでも非常に深い関わりを感じられるのがこの2ヒーローだ。
この印象的なヒーロースキル演出以外は、開発チームからの要望などはなく、ほとんど白紙の状態からスタートするのがモーションキャプチャーなのだそう。
つまりは、実際にアクターがイメージからさまざまな動きをし、試行錯誤しながら、剣の振り方などといった攻撃モーションや走り方などが作られていくのだ。
パフォーマンスとは違う“なりきる”難しさを感じた収録
モーション収録に臨む前に、初めて担当するヒーローを観たとき、どんな印象をもったのかを2人に聞いた。
――最初にマリア、アダムを見たときの印象を教えてください。
みうめ:私はもともと絵師の秋赤音ちゃんが好きで、マリアのイラスト担当と聞いていたので、完成品を見てやっぱりテンションが上がりました!
スタイルが良くて、美人で、ちょっとSっ気がある強気な感じで……めちゃくちゃ楽しみだなとワクワクしてましたね!!
あすぱら:俺は王道イケメン来たな!とすごいプレッシャーを感じました。第一印象は「あー!もう女子が好きそう!!」という感じでしたね。
高身長で銀髪で片目をつぶっていて。とにかくクールでかっこよくて、こんなに品のあるヒーローが自分にできるのだろうかと思っていましたね。
――アクター収録と普段のパフォーマンスはまったく違うものなのでしょうか。
あすぱら:全然違うと思います。パフォーマンスだったら自分らしさを出していけばいいんですが、ヒーローにはいろいろな設定があるじゃないですか。
アダムだったら王女に拾われて騎士団長をやっているとか。そういった背景を、ちょっとしたアピールや仕草から感じられるようにしなければいけない。
ただ単純に動きを収録すればいいわけじゃないと思いましたね。
背景をイメージしつつ、こんなモーションどうですかね?こんな動きのほうがいいです!といった風に意見交換しながら収録していきました。
――当然ですが、モーションひとつでもパッと決まるものではないのですね。
みうめ:ひとつひとつ時間をかけてしっかり決めていくような感じですね。
予想外に過酷な環境で行なわれるモーションキャプチャー
モーションキャプチャー収録は、詳しいファンならご存知かもしれないが、沖縄にあるスタジオで行われている。
実際には、モーションのイメージを固める打ち合わせが、まるまる2日間ほどかけて行われたのち、沖縄での3日間収録に臨むとのこと。
マリア&アダムの収録が行なわれたのは、8月の沖縄。暑さで参りそうな環境で臨むモーション収録は、さぞ大変なものになるのだろうと思っていたが、実際には別の意味で過酷な環境だったのだそう。
「ハイスペックなパソコンをものすごい数同時に起動するので、熱がすごくって。熱暴走を防ぐためにクーラーがガンガンにかかっているんですよ。」と教えてくれたのは、みうめさん。
真夏の沖縄で毛布に包まり、ホットコーヒーを飲みながら収録するという、予想とは真逆な環境でモーションがひとつひとつできあがっていったそうだ。
蛇腹剣はお祭りの紙ヨーヨーで再現!?
マリアやアダムなどの武器をもったヒーローたちのモーションキャプチャーには、アクターも武器に模したものを手に臨む。
非常に大きな魔剣「ザヴァイヴァーニィ」が特徴のアダムを演じるあすぱらさんは、大きい棒を振り回しながら収録したという。
「特に大変だったのが、マリアの蛇腹剣ですね」と話すのは、はやしP。
最初は、武器としてお祭りの景品などでよく見る「紙ヨーヨー」を使っていたのだが、まるでダメだったそうだ。
『#コンパス』ガチ勢だからこそこだわった後ろ姿
特にこだわったモーションについて聞くと、みうめさんは、実際にCGで動くヒーローを観ながら、より美しくかっこよく見える角度を細部まで微調整したと話す。
また、『#コンパス』歴が長く、しっかりとプレイしているみうめさんだからこそといえるこだわりが“後ろ姿”に見えたとあすぱらさんは話す。
『#コンパス』プレイ時に最も見るのが、使用ヒーローの後ろ姿。ただ立っているだけ、歩いているだけのモーションも追求していたと、あすぱらさんが振り返った
あすぱらさんのモーションキャプチャー時は、アダムのクールな性格と騎士団の兵長という背景を強く意識し、変にクセが出ないよう、最小限のむだのない動きに徹することを意識したという。
収録のイメージとは裏腹なスピード
こうして、ヒーローのモーションがひとつひとつできあがっていき、最初のモーション打ち合わせからわずか2か月という短期間で、ヒーロー実装に至ったという。
実際にヒーローが実装された際の感想を聞くと、あすぱらさんの口からは、アクターならではのコメントが飛び出した。
「アダムの走り方って前傾姿勢になっていると思うのですが、かなりのスピードで走らないと、あの前傾姿勢は表現できないんですよ。なので、収録時にはスタジオの端から端まで、かなり走り回りました。実装されて触ってみたら、あれだけ走ったのにほかのヒーローと比べると遅いな、とまず感じましたね」
アタッカーでは移動スピードが速い部類に入るが、スプリンターなどと比べるとどうしても遅く感じるアダム。
はやしPいわく、スプリンターは現実離れした速度で走っている想定らしく、それに合わせて全体バランスを考えて遅く調整したとのこと。
「でも、アダムはとても魅力的なヒーローで。実際に動いているところをみると、不思議と自分の動きという感じがしないんですよね。恥ずかしくなるかとも思ったんですが、客観的にヒーローを見れたのが印象に残っています。あとから俺が担当したんだ……と喜びが湧いてきましたね」
と続けて話すあすぱらさん。
それとは反対に、しっかりとヒーローの動きを自身の動きと照らし合わせながら、楽しんでいるのがみうめさんだ。
「私はいつも自画自賛しながらプレイしてますね(笑)この首の角度ステキ!とか」
マリア実装前はよくルチアーノを使っていたと話したみうめさんだが、実装後は愛着が沸き、ほとんどマリアしか使わないという。
ライブアリーナではアダム&マリアの見せ所アリ!
最後に、みうめさんとあすぱらさん、そしてはやしPからマリア&アダムファンへと「#コンパス ライブアリーナ」の魅力についてのメッセージをいただいた。
みうめ:『#コンパス』ファンのみなさんは本当に愛が熱くて、最近はいろんなプレイヤーさんと交流する機会も増えて、よりゲームの楽しさを体感できています。
マリアの使用率も最近上がってきていてうれしいです。これからもマリアのこと、どうぞよろしくお願いします!
あすぱら:アダムはじゅうぶんたくさんの人に愛していただいているヒーローだと思うんですけど、まだ皆さんには伝わっていない、裏設定などがたくさん隠されています。
そういった部分をファンの皆さんがSNSなどで二次創作の4コママンガなどで発信しているのをみて、楽しませていただいています。
ゲームを飛び出して愛してくださるのはすごくうれしいので、そのあたりをモーションからも感じ取っていただけたらと思います。
また、今回の「#コンパス ライブアリーナ」でもいつものアダムとはまた違ったところを見れると思いますので、ぜひ会場に来て楽しんでください!
はやしP:アダムとマリアは、2人ともアタッカーなんですけど、扱いやすいアダムと、クセのあるマリアで、ゲームっていう意味ではファン層は分かれるかもしれません。
ただ、どっちも極めていくとかなり面白いヒーローになっていると思いますので、やり込んでみてもらいたいなと思います。
ライブアリーナでは、アダム&マリアが特に見せ所になっているところもありますので、ぜひ見ていただけたらなと思います。よろしくお願いします!
「#コンパス ライブアリーナ」最終公演間近!
今回は、お話しを伺うため「#コンパス ライブアリーナ」のリハーサル現場にお邪魔させていただいた。
本イベントには、残念ながらあすぱらさんは出演されていないものの、アダム&マリア、そしてみうめさんの今までにないパフォーマンスも用意されている。
残すは、9月8日(土)の愛知公演のみ。
まだライブチケットを予約できるので、マリアやアダム、みうめさんが気になったらぜひ足を運んでみてほしい。
ファンなら絶対楽しめる『#コンパス』一大リアルイベントのラストを、自分の目で見届けよう!
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※「ライブアリーナ千葉公演」レポートはこちらから※【レポート作成後リンク追加させていただきます】
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