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ハウジング機能が入った6月4日。
ドラブラ界隈では大いにハウジング機能を遊んでいるスクリーンショットや動画がアップされたりして盛り上がっている。
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ハウジングも凄かったのだが、我の中で毎週火曜と木曜日はどうしても避けられない道がある。
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サークル戦だ。
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■過去のサークル戦
火曜日の征服の地と違い、人数制限なしの戦場。
全員が入り乱れて闘うもの。
まさに総力戦と云う名に相応しいGvGである。
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これもとにかくアクティブ人数が物を言う、いわば投入戦力数によって勝敗がほぼ決すると言っても過言ではない戦いだ。
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過去本試合においては、相変わらず人数の轢き殺しでしかなかった。
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5月末には黒月の刻の「xGate(クロスゲート)」のサークル戦があった。
相手にはリネレボ時代から有名なプレイヤーが集結しているサークルだ。
中には戦闘力40万超えなんていう化物クラスも多数存在する。
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だがこの時はアクティブの人数が目算でこちらの方が数十名多くおり、何とか勝利を治めることができたのであった。
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■サークル戦への意気込み
アクティブゲーである不満は既にブログで書いていたが、如何せん最初のCatra戦敗北からモチベーションが上がった我。
サークル自体もそのように見受けられるところがある。
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そしてそれに続いて前回の征服の地でのCastra戦だ。
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ここから一気にモチベーションが最高潮に達している。
例えアクティブゲー、轢き殺しするされるがあっても、いつか再びやってくるCastra戦を想定してプレイするだけの話だ。
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なるべく戦闘力を上げるべく育成を続け、しっかりとその練度についていかなくてはならない。
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木曜の出欠席連絡をDiscordにて入れるため、Discordにを起動する我。
そしていつものように「参戦」にチェックを付けようとした。
ふとそのDiscordの文字が目に入った。
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「6月4日(木)のサークル戦の相手はCastraです!」
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■2日ぶりのCastra戦
まさかの展開に戸惑いを隠せぬ我。
征服の地でCastra相手に総力を尽くした死戦を繰り広げて2日。
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再びCastra戦とは何という皮肉なものだ。
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火曜の征服の地、そして木曜日のサークル戦。
この2つは同じように見えて全く違う戦いになる。
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征服の地は40人の戦場が5つに分かれているのに対し、木曜のサークル戦は1つの戦場にサークル全員が参加できる。
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征服の地は5つに分かれている内3つを取る、故に「戦場の選択」と「人員の分配」が勝敗の半分以上の要因を占めると言っても過言ではない。
戦術よりも戦略や準備が重要な戦いだ。
対して木曜日のサークル戦はまさに総戦力戦となる。
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「練度」に加えて純粋な「戦闘力」「参加人数」がモノを言う。
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MMOのGvGにおいて、よく使われる練度という単語。
この話が出るたびに論争になるものだ。
戦闘力が全てだ、いや練度で何とでも覆る、じゃあ戦闘力差ありで証明して見せろ、かかってこいやという不毛な罵り合いになっているのを何回見たことか。
ちなみに我はそんな論争をするつもりは更々ない。
我個人の視点からすると、サークル戦単体で見ると、
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①人数
②練度・戦闘力
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という順番で重要になってくると考えている。
拠点の刻印カットが戦闘力に全く依存せず、マップ自体も広めという点を加味すると、人数が多いことは戦闘力を凌駕する力となる。
それに付随して練度(連携)による人員配分。
ただ「刻印をする」という点になると拠点近くにいる敵を蹴散らす「戦闘力」が物を言う。
こんなところではなかろうか。
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Castraは強豪中の強豪であり、それは戦闘力ランカーが多数いる事以外にもそのアクティブ率の高さも上位に位置する。
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前回の戦いについても、数は20名ほど負けていた。
しかしそれは偏に戦略を練って相手の隙を上手く突けたからに他ならぬ。
それが総力戦にもなれば、前のような戦略は使えなくなり、より厳しい戦いを強いられる事と等しい。
これはVVIP誰しもが思っていた事だろう。
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■作戦準備
開始時間30分前。
VCに集まる面々。
そこでは前回の勝利は嘘かのような緊張感があった。
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火曜日のような戦術は全くもって通用しないだろう。
誰もが思っていた事だろう。
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だがそこは流石のVVIP、一切そんな雰囲気を出さず、どうやったら勝てるのかを考え、それをVCで共有をし続ける。
不安要素を口に出したらいけないという空気、チームバトルのあるゲームをやっている人だったらこれを感じたことがあると思う。
だがそういう空気では決してない。
やるべきことをやってぶつかる。
そういう一体感を感じる空気。
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色々とMMOにてチームを見てきたが、ここまで素晴らしいと思えるチームは他にはない。
大して力になっていないが、本当に加入させてもらって良かったと心から思う。
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サークル戦は拠点が5つ。
激戦必須となる中央、そして互いの陣にある拠点が2個ずつ。
我はその中でも自軍上拠点を任された。
征服の地でも同じくドラブラの戦いは「先に拠点を確保した方が有利」というのは変わらない。
だが拠点を確保するのと同じくらい重要なことは「拠点を確保させない」ことだ。
たった1つだけでも拠点を確保できていて、その状態で他4つの拠点を刻印させなければ勝利なのだ。
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より精度を高めるためにしっかりと血統も見直さねばならぬ。
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執行者でカットをする場合はA級血統のレクイエムを入れている。
ATフィールド(水晶の棺)が発動すると月光をリフレッシュできる。
月光を発動させてカットしてから水晶の棺で8秒間無敵を使い、終わり際に再度月光を放つことができる。
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さらに深層血統は水晶の墓。
これで水晶の棺が終わった瞬間もカットが可能なのだ。
戦闘力の高い執行者は勿論アタッカーとして暗殺者モードになったりするのが当たり前かもしれない。
だが我は水晶の棺と月光を中心に考えてスキルを構築している。
こういう役割、ロールに沿って考えるのはとても楽しいものだ。
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そうして人は我のことをこう呼ぶ。
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【断絶へと導く水晶の悪魔】
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そう。
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通称、カットマンと。
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■戦闘開始
戦争開始後10分間はエネルギー缶を集める作業となる。
この準備時間が重要なのだ。
エネルギー缶を集めるのはもう基本中の基本のため何も言うまい。
この時間は相手チームの情報収集が重要になってくる。
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互いのチームがマップ内を所狭しと移動し続ける。
相手も思っていることは同じだ。
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前回の征服の地で刃を交わした者の名前もちらほらと見受けられる。
どこかで見たようなことのある名前だなと思うのは、超上位ランカーが多いからだろう。
だが、驚くべきはCastra側の人数の多さ。
VVIPもかなりの人数を揃えていたと感じていたが、それ以上の人数だ。
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「敵左拠点、敵20名」
「自軍右も敵20人くらいだ・・・」
「中央ランカー勢揃いだわこれ」
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偵察の情報共有のはずが段々と雲行きが危うくなってくる。
しかも我々を絶望させたのは、拠点だけの報告ではない。
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相手は拠点のみならず、左右の橋にも人を配置していたのである。
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人数差があるのは明らかだ。
普通の戦いであったのならばこの人数差も何とかなるであろう。
だが今回は違う、いや、今回も違う。
相手はCastraなのだ。
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相手の人数の多さに一瞬怯んだのは事実だ。
だが、VCでこんな声が聞こえる。
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「これ勝ったら気持ちいいだろうなー!」
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この状況でのこの言葉。
裏を返せば相手が有利である事を意味するのは明白。
だが、皆が心につっかえている何かが解けたように、口数が多くなり始めた。
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「間違いないね!」
「まぁやるしかないっしょ!」
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淀みかけていた空気の流れが変わるのを感じる。
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全世界の人間が知っている、マイケル・ジョーダンの言葉にこんな言葉がある。
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『無理だなんて絶対に口にするな。限界は恐怖と同じで、たいてい幻想に過ぎないから』
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我々はCastraと最初戦って負けた時、どう感じたか。
あまりの差に驚愕と落胆をし、周囲から蔑まされたではないか。
そこから這い上がり、前回明確な結果を残したではないか。
負けるイメージしか生まなかった頭の中を整理し、画面にフォーカスする。
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開始時間10秒前。
我は持ち場である自軍上側の拠点に位置する。
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明らかに敵の方が数も質も上。
VVIPの精鋭部隊はここではない、違う箇所に配置されている。
圧倒的に不利だが、頭の中の考えを切り替える。
もしここが制圧できたら、最悪制圧させる事を防げたら、それは勝利への大きな手がかりとなる。
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心の中に浮かんでくるのはプレッシャーではなく、明らかな高揚感。
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「では、皆よろしく!」
「「「「よろしくー!」」」」
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Castra戦、1勝1敗。
勝ち越しをかけた戦いの火蓋が切って落とされる。
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■打ち砕かれる幻想
しかして現実は非情である。
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開始から4秒。
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スキル1つ放つ前に蒸発。
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苦難の幕開けとなった。
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続く。