Steam Gears【ゲームレビュー】

『Steam Gears』は、さまざまな武器でカラクリと戦うアクションRPGだ。臨場感あふれるダンジョンでのバトルと、攻防の駆け引きが魅力の、かなり歯ごたえのある作品となっている。

ユーザーにこびない高難度アクションRPG

本作の舞台となるのは、蒸気の力「汽力」によって動くカラクリが身近にある世界。

カラクリは人々の暮らしを向上させた一方で、地下の奥底ではカラクリに監視され、過酷な労働を強いられる者たちもいた。

プレイヤーは目の前に立ちはだかるカラクリを倒しながら、自らの自由を手にするべく、地下施設からの脱出を図っていく。

オイルの匂いが充満しそうな、灰色の世界観が特徴的だ。雰囲気はかなり作り込まれているのだが、ストーリー要素はチュートリアル以降は見当たらない

地上に出るためのクエストをこなしていくのが基本的な流れ。ダンジョンの中で、特定の条件を達成するとクエストクリアとなる

アクションとしての側面が強いが、キャラクターや敵のパラメータ、ダメージなどはすべて数値化されている。能力を徐々に強化していくこともできるので、RPG要素も多い

美しい3DCGで描かれた臨場感あふれるバトル

ダンジョンやキャラクターの3Dグラフィックは、非常に美麗でなめらか。

その場にて戦っているかのような感覚を味わえるほどのクオリティーだ。

クエスト時は最大3体のキャラクターでパーティーを組めるが、操作できるのは1キャラクターのみ。

場面に応じてキャラクターを切り替えながら進んでいく。

基本操作方法

  • 移動:左下のアイコンをスワイプして移動
  • 攻撃:画面内のアイコン以外の場所をタップする。連続タップで連撃も可能
  • 回避:画面内のアイコン以外の場所をフリック
  • 視点リセット:右下のアイコンをタップ
  • ターゲット指定:敵が正面にいる状態で右下のアイコンをタップ
  • 操作キャラクター切り替え:タップすると、パーティー内のほかのキャラクターに切り替わる
  • ライフ:キャラクターの体力。攻撃を受けると減り、0になるとクエスト失敗になる
  • スタミナ:攻撃や回避動作をすると減る。何もしないで(移動はOK)時間が経過すると回復する

プレイするかぎり、スティック操作や視点操作にかなりクセがあり、うまく扱うにはかなりの慣れが必要となるように感じた。

攻撃対象を指定すると、カメラがそのターゲット中心で動くようになり、攻撃もその方向に自動でできるようになる。

敵を見かけたら、まずは右下のアイコンでターゲットを指定してから戦っていこう。

スティックアイコンが左下に固定されているせいか、まっすぐ走ることもままならない。この状態で敵と戦うのはかなり大変だ

ターゲット指定の有無による視点の比較。任意で視点を移動させることができないため、ターゲット指定なしだと明後日の方向を攻撃してしまうことも多々ある

連打しているだけでは勝てない!

本作のポイントはスタミナという概念がある点。攻撃や回避などをするたびに少しずつ減るので、連続でできる行動には限界がある。

敵がかなり強めに設定されているということもあり、ときには引くことも重要となるのだ。

攻撃一辺倒では、いざ回避動作をしようとしてもスタミナ不足でその場に立ち尽くしてしまう。敵の動きに応じて、攻撃と防御にはメリハリを持たせよう

おすすめは、ターゲット指定した敵の周囲を回り、攻撃をかわしたあとに攻撃するカウンター戦法。タイミングがシビアな回避動作をするより、ダメージを受ける危険性が低い

武器によって立ち回りが大きく変わる

クエストクリアなどで、さまざまなキャラクターが入手できるが、装備できる武器はキャラクターごとにそれぞれ異なる。

武器は「ジョブ」という名前になっており、攻撃アクションが変わるのはもちろん、移動速度などにも影響を及ぼす。

立ち回りがかなり違うので、自分の得意なキャラクター、武器を突き詰めていくのも面白そうだ。

主な武器種(ジョブ)

  • 片手剣
  • 双剣
  • 鈍器
  • 小槌
  • 大槌

素早く連続攻撃ができる「双剣」と、動きは遅いが強力な一撃を放てる「鈍器」の比較。かなり世界が変わって見える

武器には属性も存在しており、本作の場合は状態異常効果を敵に付与することに。敵に追加ダメージを与えたり、気絶状態に陥らせたりすることができる

自分の伸ばしたいパラメータを成長させよう

キャラクターの育成要素として搭載されているのが「クラフトマップ」だ。

これは、パラメータ上昇効果のあるマスを徐々に開放していくシステムで、どのマスから強化していってもかまわない。

攻撃重視や防御重視、手数重視など、自分でどう戦いたいかによって、強化するパラメータを選択することが可能になっている。

スタート地点のマスから、隣り合うマスを徐々にアンロックしていく。その際には銅貨と鉱石が必要となる

中にはジョブをアンロックできるマスも存在。扱える武器が増える

すべてのクエストでマルチプレイ可能!

本作はマルチプレイ機能も搭載されており、すべてのクエストで、ほかのプレイヤーと共闘することができる。

最大4人でパーティーが組めるので、協力してボスに挑んでみよう。

ソロの場合は、パーティーは組めるものの、操作できるキャラクターは1体のみとなる。複数のキャラクターが同時に参戦できるマルチプレイはかなりバトルが楽になる

クエストへの参加方法は、ランダムマッチングと、特定のルームIDを入力するものの2通り。知り合いのフレンドだけで楽しむことも可能だ

今回プレイした時点では開催期間外であったが、対人戦イベントも用意されている。プレイヤースキルチームとしての立ち回りも要求される、戦略的な戦いも味わえそうだ。

強力なボスを倒して新キャラクターを解放!

巨大なカラクリがボスとして登場する本作だが、「イベントクエスト」では、人型のボスも登場する。

これらのボスは倒すと特殊なアイテムが入手でき、集めていくとそのボスを自分の操作キャラクターとして使えるようになる。

ただし、見た目は人なのだがパラメータが異常に高く、スキも少ない。バトルで勝利するためには、キャラクターの育成とプレイヤースキルの向上が必須となりそうだ。

リリース時点で開催されていたイベントクエストの初級に挑戦! しかし、ホウキで瞬殺されてしまった……

難しい!でもなんとかなりそうなところが面白い

敵が強い上に操作が難しい、歯ごたえのある本作。初見のボスは死ぬのが当たり前という難易度だ。

ただ、死にながらも攻略法を見つけ、自らのプレイでなんとかそれを体現させていく、その達成感はなかなかのもの。

いろいろと無骨なところはあるが、それも含めて楽しめる、不思議な魅力を持った作品だ。

お手軽オートアクションゲームでは満足できない方、ぜひプレイしてみてほしい。

  • 使用した端末機種:Galaxy S7 edge
  • OSのバージョン:Android 6.0.2
  • プレイ時間:約3時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
  • 課金総額:0円

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