1手ごとに考えさせられる難解パズルゲーム!
南極大陸で発掘された謎のキューブ状の物体。それに導かれるように遺跡にたどり着いた主人公・ランは、複雑な仕掛けを解きながら奥へと進み、意思を持つロボットのような存在・エデンと出会う――。
記憶をなくし、さらに遺跡の奥へと進んでいくエデンをランが追いかけるところから、本作における2人の冒険がスタートする。
遺跡内部は、かなり歯ごたえのあるパズル要素で構成されており、ランとエデンの動かし方次第ではそれ以上先に進めなくなってしまう。
ひび割れた床やレバーで動く床、ランたちの動きを阻む敵のロボットたちを、どうやって切り抜けるのか……。頭を悩ませながらゴールを目指していくのが、本作の醍醐味となっている。
人間とロボットの個性を生かして突き進む
ゲーム開始直後は、ラン1人で遺跡を探索を行っていく。ただし少し進めばエデンと合流し、その後は2人の力を合わせてパズルを攻略していくことに。
ステージはマス目状に区切られており、光のラインで示されたルート上を行き来して、各所のギミックを解いていく。
序盤に出てくる主なギミックは、冒頭でも紹介したひび割れた床と、レバー操作で動く床、目の前に立ってしまうとゲームオーバーとなる敵ロボットなど。
加えて、穴に落として足場を確保したり、敵を押しつぶして排除することなどに使えたり柱も用意されており、これらをどのような順番で、どのように使うのか考える必要がある。
これらのギミックの組み合わせがよく練られており、敵を倒すために背後に回ろうとすると床がひび割れていたり、柱を動かそうとするとランたちが敵に見つかってしまったり。
なかなかサクッと進ませてくれないステージばかりとなっている。
ギミックそれぞれの仕組みを理解することが、ゴールへたどり着くために求められるプレイヤーのスキルというわけだ。
1つのステージクリアの流れは、以下の動画をご覧いただきたい。
最初にステージ全体を見渡して、進み方をよく考えるもよし、とりあえず進んでみてゲームオーバーになりながら正解のルートを導き出すもよし。
パズルの解き方は、人それぞれのアプローチを受け入れる度量を持ったゲーム性なのだ。
最深部で見つけた扉の先には……?
各ステージで待ち受けるパズル並に、謎多きストーリーも本作の特徴の1つ。
ステージの要所ごとに会話シーンやムービーパートが挿入され、本作の世界観が徐々に明らかになっていく。
ストーリーは全8章があり、各章のステージ数は10種類前後となっている。
筆者は約4時間ほど掛けて、チュートリアルとストーリーの導入を兼ねる序章と第2章「不思議な洞窟」までをクリアした。しかし、そこで待っていたのは巨大な扉。
その扉を開くと、雰囲気がガラッと変わった新たな遺跡の内部が姿を現し、ストーリー的にも謎が深まる展開となっていた。
なお全8章の道のりには、100個以上のパズルステージが実装されており、ムービーシーンは累計30分以上のボリューム。
パズルが得意かどうかにもよるが、少なくとも10時間くらいは遊べるだろう。
謎が深まるストーリーの先が知りたい!
パズルは難解だが、操作はいたってシンプルで、2人を動かしたい方向にスワイプするだけ。
レバー操作などのアクションは、実行できる場所に移動するとアイコンが現れるので、タップすればOKだ。
細かい操作に気を取られず、パズルの謎解きにだけ集中できるようになっており、システム面でもゲーム性を演出しているような印象を受ける。
しかしステージ内のギミックを解く順番次第では、先に進めなくなる詰み状態になってしまうこともしばしば。
その場合は、わざとゲームオーバーになるか、画面左上に表示されているリセットボタンをタップして、ステージの最初からやり直さなければならない。
ランとエデンの動作は細かく作られているが、その反面テンポがよくないため、ステージの最初に戻されるとかなりストレスがたまってしまうことに。
「1手だけ戻る機能があれば……。」と思うことが多かったので、今後のアップデートに期待したいところだ。
このほかにも、カメラアングルが見にくいステージがあるなど、細かな部分で気になる点は多々あるものの、久しぶりに本気で頭を悩ますパズルゲームに出会えたのはうれしいかぎり。
難しいパズルに四苦八苦しながらも、ストーリーの先が気になるため、ついついプレイしてしまう……そんなゲームに仕上がっている。
- 使用した端末機種:iPhone 7
- OSのバージョン:iOS 10.0.2
- プレイ時間:約4時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0
(C) 2016 Di Ting