アークザラッド R【ゲームレビュー】

PlayStationの不朽の名作RPG『アークザラッド』シリーズの最新作がスマホ向けRPGとして復活! 王道のストーリー、ゲームシステム、やり込み要素など、これぞ『アークザラッド』という内容が楽しめるタイトルだ。

20年以上の時を経て『アークザラッド』ここに再臨!

1995年に第1作目が発売され、PlayStation黎明期の大作RPGとして話題をさらった『アークザラッド』。

本作『アークザラッド R』はその正統続編となっており、『アークザラッド2』の10年後を描いた物語が展開される。

闇の力によって厄災が降り注ぎ、世界の半分が海に沈んだ「大崩壊」。わずかに生き残った人類は、少しずつ復興への道を歩み始めている

主人公は、復興を推し進める国「ミルマーナ」の自警団の少年「ハルク」。

彼が不思議な少女「ミズハ」と出会い、過去の英雄たちとの邂逅を経て、世界を取り巻く新たな陰謀へと立ち向かっていく。

未来から来たような口ぶりのミズハ。軍事帝国「アルディア」から狙われる彼女を守りながら世界中を旅する

世界を救う王道のストーリーに加え、サブクエスト、闘技場、遺跡ダンジョンのような豊富なやり込み要素も踏襲された本作。

シリーズファンが待ち望んだ内容が多数盛り込まれた『アークザラッド』らしいタイトルとなっている。

崩壊後の世界でたくましく生きる歴代シリーズの面々にも注目

過去シリーズのキャラクターが多数登場し、その後の様子が見られるのも本作の魅力の1つ。

1章をプレイしただけでも「リーザ」「トッシュ」「サニア」「イーガ」「チョンガラ」「ポコ」など、挙げきれないほどのキャラクターを確認できた。

過去作を思い出しながら、プレイした当時のことについて思いをはせてみよう。

1の主人公「アーク」に世界の復興を託された彼らは、世界を救った英雄として、それぞれの国の中心として復興に尽力している。2の主人公「エルク」は姿が見えないが……

また、主にガチャからの入手がメインとなるが、過去シリーズのキャラクターもパーティーに編成し、ユニットとして戦わせることができる。

技なども引き継がれているので、このあたりもファンにはたまらない要素となっている。

トッシュは事前登録報酬としても入手できる。桜花雷爆斬の威力は本作でも健在!

範囲を制する者が戦いを制す!シリーズを踏襲したタクティカルバトル

ストーリークエストとして、イベントパート、バトルパートを消化しながら、お話を少しずつ進めていくのが基本となるゲームの遊び方。

バトルは、マス目状のマップ内で編成した最大5人のユニットを動かしながら、勝利条件(敵の全滅、特定箇所への到達など)を満たしていくシリーズおなじみのもの。

敵味方はそれぞれに設定された素早さの順に行動する。移動は、任意の場所をタップするか、スワイプすることで行える。操作中のキャラクターをタップすることで、方向転換させることも

攻撃範囲内に敵を収めることで、通常攻撃や技(アクティブスキル)を使用してダメージを与え、倒していく

敵味方問わず、キャラクターによって移動、攻撃、スキルの範囲は細かく異なる。

本作では任意で使用できるアクティブスキルは最大でも2種類と少なくなっているが、代わりにオートで発動するスキルが搭載されており、こちらは、特定範囲にバフやデバフ、回復効果をかけるものとなっている。

敵、味方の位置関係をその都度確認しつつ、スキルの効果範囲を考慮してうまく立ち回ることが勝利への第一歩だ。

スキルの効果や範囲はさまざま。味方が邪魔になってうまく範囲内に収められないようなことも

正面・側面・背面など、相手をどこから攻撃するかによってもダメージや反撃される確率が変わる。敵の行動範囲を把握しつつ、背後をとらせないように配置していくことは戦いの基本といえる

状況に応じて最適な場所へユニットを移動させながら、スキルを駆使して勝利を目指す。

その戦略性の高いバトルは、シリーズファンだけではなく、シミュレーションRPG好きも楽しめるはずだ。

闘技場・遺跡ダンジョン・ギルド!懐かしいやり込みコンテンツも搭載

ストーリークエストのほか、「闘技場」「古代王の地下遺跡」「ハンターズギルド」など、過去作を彷彿とするサブコンテンツも多い。

いずれの内容も昔のやり込みコンテンツのものがそのまま楽しめるような内容。1章をクリアすると開放されるのでぜひ堪能してみてほしい。

闘技場

クエスト1章6幕をクリアすることで開放される「闘技場」。

NPCだが、ほかのプレイヤーのパーティーと戦える白熱のランキング戦となっている。

ほとんどの相手が、タンク役、バフ役、回復役などをバランスよく編成しているため、苦戦することもしばしば。プレイングによって勝負が決まることが多い

古代王の地下遺跡

クエスト1章7幕をクリアすることで開放される「古代王の地下遺跡」。

『アーク1』『アーク2』に登場した「遺跡ダンジョン」を踏襲したコンテンツで、各階層の強敵を倒しながら最下層である50階層の踏破を目指していく。

1度の挑戦で5つの階層(途中の階層を飛ばすことも可能)まで挑戦することができるのだが、

  • クリアに成功or失敗するまではほかのコンテンツをプレイできない
  • 失敗すると最初から
  • 途中でパーティーメンバーの変更ができない
  • 戦闘不能になったユニットは挑戦中復活しない
  • 50階層をクリアしないと報酬が一切もらえない

など、なかなかの鬼畜仕様。

かなりの高難易度だが、クリアして入手できる踏破ポイントを集めると、シリーズおなじみの強キャラ「ちょこ」と交換することができる。エンドコンテンツとして踏破を目指してみよう。

50階層クリア時のみ踏破Ptをもらうことができ、ショップでちょこと交換することができる。50階層クリアしないとポイントが一切もらえないところは、遺跡ダンジョンそのもの

ハンターズギルド

ギルドの仕事として各地でサブクエストを受注できるコンテンツ。

クエストをこなすとハンターランクが上昇し、新たなクエスト、物語が開放され、ストーリークエストとはまた違ったお話も展開されていく。

依頼報酬として、武器や防具を作るための製作書を入手することができる。キャラクターをより強化するためには欠かせない要素だ

各クエストにお話しがきちんと用意されている。物語も楽しんでみよう

きちんと“アークザラッドしている”タイトル

キャラクターやバトルシステム、やり込みコンテンツなど、随所に懐かしさを感じられる本作。

タイトルの「R」には「Reboot(再起動)」や「Reborn(再生)」といった意味が込められているとのことだが、その名に違わぬ内容。『アークザラッド』ここに復活! といえるだろう。

シリーズファンにささる内容であることは間違いないが、シミュレーションRPGとしても、申し分ない出来。

本作から入った方でも楽しめる物語でもあるので、ファン以外の方もぜひプレイしてみてほしい。

一度クリアしたバトルに限るが、オートモードも搭載。操作性が気になる部分はあるが、バトルスピードがものすごく早くなるなど、スマホらしい手軽さもカバー

  • 使用した端末機種:Galaxy S7 edge
  • OSのバージョン:Android 7.0
  • プレイ時間:約6時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.2

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