カジカジドラゴン【ゲームレビュー】

ドット絵キャラクターがかわいい鍛冶屋シミュレーションの『カジカジドラゴン』。タップだけの操作で楽しめる手軽さながら、やり込み要素は目白押しの本作の魅力を紹介していく。

ゼロから装備をつくり出す経営シミュレーション

『カジカジドラゴン』は、ドット絵で描かれたレトロな世界で鍛冶屋を営んでいくシミュレーション。

勇者や白ネズミを雇って素材を集め、勇者たちの要望を聞き入れて装備を製作し、つぶれかけた鍛冶屋の再建を目指して奔走するというのがゲームの流れだ。

マンガのような演出が面白いオープニングシーン。主人公が見つけた伝説の鉱石を手に取ると、思いもよらず、ドラゴンの封印を解いてしまうところから物語が始まる

作って売ってもうけまくれ!

ドラゴンが封印から解放され、モンスターが活性化。今まで平和そのものだった世界が一変し、閑古鳥の鳴いていた鍛冶屋に次々と勇者たちが押し寄せる。

カウンターに並ぶお客さんをタップすると、何が買いに来たかを聞くことができる

依頼される装備の種類は、同じ人でも毎回さまざま。希望どおりの装備を、白ねずみのハッサンに作ってもらおう。

ハッサンをタップして依頼された装備を製作。要望の品は、よく見るとリストに個数まで表示されている

作る品物と個数を指定したら製作スタートだ。製作中のハッサンをタップすると、急かすことも可能……。エフェクトがいかにも痛そうな感じだが、ムチを入れたりしているわけでなく、なででいるのだそうだ

依頼品を作成し終えたら、品物を売って報酬を受け取ればお仕事完了。こうしてゴールドを稼いでいき、徐々に鍛冶屋を豪華にしていくことが大きな目標となる。

仲がいいと報酬もさらにアップ!?

本作では、お客さんのそれぞれに対して「親密度」が設定されている。

何度も訪れてくれる人の依頼を受けていくと、徐々に親しくなって名前に添えられる言葉が変わっていく。

よそよそしい「餓鬼大将」から、あいさつはする程度「餓鬼大将」に。名前の横にあるバーをみると、まだまだ仲よくなっていけそうなことがわかる

ただ仲よくなっていくだけでなく、来店から時間内に品物を渡すともらえる「親密度報酬」が、さらに豪華になっていく。

来店からだいだい20分くらいが、親密度報酬をもらえるリミット。ゲームを起動していれば、さほど達成は難しくはない期限といえる

材料調達は勇者におまかせ

装備の製作には、材料となる木材や鉱石、動物の皮といった、さまざまなものが必要となる。

これらの材料を集めてくれるのが、雇用した勇者たちだ。

求人広告を出すことで、鍛冶屋に就職したい勇者が店を訪れる。高い広告費用を出すほど、優れた勇者がやってくるようになる

就職希望の勇者たちは、個性豊かな面々ばかり。話しかけたときのセリフにも注目

勇者によって、星で示された「等級」や「パッシブスキル」が異なる。種族や性別もさまざまで、71人もの勇者が就職活動中だ

雇った勇者は、ドロップが鉱石、木、レザーの3種類に分かれたマップへ冒険にいくのが仕事。必要な材料のマップへと送り出そう。

冒険は、決められた時間で派遣することで遂行される。時間になると、勇者は宝箱を持ってお客さんといっしょに列となって並ぶ

ただし、冒険を重ねると、勇者は少しずつ疲れていく。

体調もこちらで管理。疲れ切る前にしっかりと休憩を取らせて、常に元気に仕事をしてもらえるようにしよう

また、時折店に訪れるホームレスも15~20秒の動画を鑑賞することで、拾った材料や装備をまとめてくれる。効率的に進めたい場合は、こちらも利用すべきだ

洞窟探索で図案を見つけ出せ

ドラゴンの封印を解いてしまったとき、大事にしていた装備の図案の数々を落としてしまった主人公。

そのせいか、最初から作れる装備は武器、防具ともに3種類と非常に少ない。

落した図案の発見と、ドラゴンを再度封印するため、雇っている勇者を「洞窟」へと向かわせることもできる。

洞窟は、最大5人の勇者を派遣し、いくつかのWAVEに分かれたオートバトルで敵を倒していくモード

WAVEの合間には、プレイヤーが勇者たちの体力回復や攻撃力、防御力をアップできるチャンスが毎回到来する

無事クリアすると、ゴールドや宝石、図案を獲得できる。それだけでなく、名声も上昇していき、鍛冶屋の評判もよくなっていく。

このバーが一定ラインまで上がると、新しいお客さんが来るようになるようだ。残念ながら今回のプレイでは確認できなかった

強くなっていく従業員たち

雇った勇者たちは、冒険や洞窟に行くことで徐々にレベルが上がっていく。

レベルが一定に達することで、よりよい材料を手に入れられるマップも開放される

それだけでなく、勇者たちの装備は鍛冶屋で作ったものと変更可能だ。

図案が増えていくことは、雇った勇者をより強くするためにも重要なことになる

洞窟の奥へと進むために、勇者の装備は常によいものにしていこう。また、鍛冶場で大活躍の白ねずみ「ハッサン」も強化できる。

高額のゴールドを支払うことで、装備製作の速度が上がる。どうやってスピードアップしているのかは謎に包まれている

業務完了で見えてくるストーリー

本作には、一般的にはミッションと呼ばれる「業務」というものが用意されている。

何をすればいいのかわからないときにも便利な業務。すべての業務内容を達成することで、段階が移行していく

段階が進むと、できることが増えたり、オープニングのようなマンガによる演出が入ったりして物語が進んでいくことも

シミュレーションゲームながらしっかりとストーリーも作り込まれているようで、続きが気になった。

本作を遊んでみると、常にやるべきことが盛りだくさんで、本当につぶれかけの鍛冶屋を立て直していくような感覚を味わえた。

ほとんど固定客ばかりだが、常に店にはお客さんがいて、そのために装備を製作。

裏では、それに必要な材料をかき集めている勇者が……と、まさに経営者気分で鍛冶屋にかかわるあらゆる業務の指示を出していくことになる。

やるべきことは実にシンプルでわかりやすく、業務という道しるべまで用意されている。

あまり普段はゲームしない……という方でも、親しみやすいドット絵のキャラクターが多数登場する本作。少しでも興味を持った方は、とりあえずプレイしてみることをおすすめする。

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • OSのバージョン:iOS 9.3.2
  • プレイ時間:約2時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0
  • 課金総額:0円

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